基礎材料化学演習 1 および材料化学演習1TP

基礎材料化学演習 1 および材料化学演習1TP (竹中担当分) 第一回 正解例
問1
まず、それぞれの原子の原子番号を調べる。原子番号=陽子の数=電子の数 なので、その電子の数だけ教科書 5 ペ
ージの規則に従って電子を配置してゆく。d 軌道に電子を持つ第 4 周期以降の元素では 3d よりも 4s が先に満たさ
れることに注意せよ。
(a)アルミニウム 原子番号 13 番 (b)亜鉛 原子番号 30 番 (c)ケイ素 原子番号 14 番 (d)アルゴン 原子番号18番
問2
(a)
(b)炭素原子と窒素原子の周りに8個の電子を配置するには3重結合が必要
δ+
δ−
Cl F
δ− δ+ δ−
Br C N
(c)参考のために Kekuré 構造も併記した。この化合物は二つの構造の共鳴体として書くことができるが、左側の赤
字で示した方が主な構造である。(全ての原子がオクテットを満たしている。)硫黄はd軌道を有するので、黒字で
示した構造のように5組目の電子対が関与することもある。教科書のレベルでは範囲外。
δ− δ+ δ−
Cl S Cl
Cl S Cl
O
O
(d)
S
Cl
Cl
O
S
Cl
O
δ−
(e)
δ+ H H δ−
H C N H
H
Cl
(f)二つの窒素間は二重結合
δ+ δ− δ− δ+
H N N H
H δ− H
H C O C H
δ+ H
H δ+
(g)
H δ+ δ−
H C C O
問3
(a)
H
(b)
H
H C
H
(c)
H
H C
H
(d)
H
H C
H
(e)
H H
H C N H
H H
(f)
(g)
H
H C O
H
H
H C
(h)
H C
(i)
C
H OO H
(a) 水素化物イオン (H+(プロトン)、H•(水素ラジカル)との違いに注目)H 原子上に負電荷を有する。
(b) カルボアニオン 炭素はオクテットを満たしており、炭素原子上に一価の負電荷を有する。
(c) カルボカチオン 炭素の周りには6個しか電子がない。炭素原子上に一価の正電荷を有する。カルボカチオン
について、詳しくは教科書 4 章および 7 章参照
(d) 炭素ラジカル 炭素は電気的に中性で他の三つの原子とのみ結合し、最外殻に7個の電子を有する。
(e) メチルアンモニウムカチオン メチルアミン(CH3NH2)と H+から生成する。アミンについては教科書 12 章参
照)窒素原子上に一価の正電荷を有する。
(f) メトキシドイオン メタノール(CH3OH)から H+が脱離して生成する。酸素原子上に一価の負電荷を有する。
(アルコールについては教科書 8 章参照)
(g) カルベン 中性の炭素であるが、二つの他の原子と結合しているが、周りには電子が 6 個しかない。極めて反
応性の高い活性種。
(h) アセチリドアニオン アセチレン(C2H2)から H+が脱離して生成する。アセチレン(エチン)については教科
書 4 章参照)水素の結合していない方の炭素上に一価の負電荷を有する。
(i) 過酸化水素 酸素-酸素の単結合を有する化合物は過酸化物と呼ばれる。
問4
(a)
(b)
(c)
H
H
H
C
H
C
N
H C
H
H
(d)
Br
H
C
H H
C
C
H
C
N
H
H
H
C
C
H
H
Br
H
O
H
H
C
C
C
C
H
H
H
H
H
O
H
H
(e)
H
H
O
H
(f)
H
O
H
C
C
C
H
H
O
C
O
O H
H
H
H
C
C
H
H
O
H
H
C
C O
H
H
H
問5
(a)
(b)
(c)
H
C C H
C N H H
H H
O
C C H
H
H
(d)
H
H H O H H
H H
H C C C
C H H C C
H H
H
H H H
H
H C
H
Br H H H
C
H
C C C H
Br H H
H H
H C H
H
H
H C C C C H H C O C C N
H H
H
H
問6(問題文中では問7となっていたが、問6の誤記) (a)CH3NHCH3 (b) CH3CH2NHCOCH3 (c)CH3CH(OH)CH2CH2SH (e)CH3CHC(CH3)2 (f)CH2CHC(O)CH3
(e)
(d)CF3CH2OH