2015 年度 早稲田大学 政治経済学部 (数学) 全体概況

2015 年度 早稲田大学 政治経済学部 (数学) 全体概況
試験時間
大問数・解答数
難易度の変化(対昨年)
大問数:
○ 難化
4題
○ やや難化
解答数:
○ 変化なし
問題の分量(対昨年)
○ 多い
○ 変化なし
出題分野の変化
○ あり
● なし
出題形式の変化
○ あり
● なし
新傾向の問題
○ あり
● なし
60分
14問
● やや易化
○ 易化
● 少ない
総評
大問数は一昨年、昨年と同じく4題であったが、解答数は17問から14問の分量に減った。出題分野
において、問4では毎年、証明問題が出題されているが、今年は数学的帰納法の基本問題が出題された。
難易度は問4の(3)以外は方針が立てやすく計算量も少ないため、昨年よりもやや易化した。出題形
式は例年通り、答えのみ解答する問題とすべて記述する問題であった。
問1.2次関数(基本):
2次関数の式に点の座標を代入して a、b、c の連立方程式を解くだけの問題。ただし、解く過程
において a、b、c は0でない異なる値であることに注意する必要がある。
問2.空間ベクトル(基本):
(1)~(4)のどの問題も考え易い基本的な問題である。前の設問の結果を利用して解答してい
くため、途中のミスが大きな失点を招き、多くの時間を失うことになる。
問3.場合の数(基本):
(1)(2)ともに集合(和集合、共通部分、補集合)を背景とした場合の数の問題で、考え易く
基本的である。
問4.整数(標準)
:
(1)は「数学的帰納法による等式の証明」で教科書の例題レベルで易しい。(2)は 2015 を右
辺の最大値と最小値で挟めれば容易に解決する。また、n に自然数を代入して具体化すれば n の
値の検討はつく。
(3)は(2)の結果を用いて 6!の係数から順次決定してくことがポイントで
ある。
合格のためには:今年のような基本的な問題ばかりが来年度も出題されると考えるのは早計である。出
題頻度の高い図形と方程式、微分積分、ベクトル、数列、場合の数・確率、整数問題を中心に典型的な
標準問題をマスターすることが必要である。更に、同学部の過去問にもあるような証明問題や文字定数
の多い問題を通して、論理的思考力や計算力を十分に鍛えておく必要があるだろう。
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