本科 / 直前演習期 / Z Study 添削問題編 / 添削問題 京大コース 物理 3 次の文を読んで, は,すでに 見 本 ZQNKA1-Z2A6-01 に適した式または数値を,それぞれの解答欄に記入せよ。なお, で与えられたものと同じものを表す。また,問₁では指示に従って, 解答を解答欄の枠内に記入せよ。 図のように,断熱材でできた内径 r の球形容器内に単原子分子理想 気体を封入する。分子 1 個の質量を m,容器内の分子の個数を N と する。ただし,分子と容器の内壁 (以下,単に壁とよぶ)との間はなめ らかであり,衝突は弾性的で瞬間的に起こるものとする。また,分子 どうしの衝突や重力の影響は無視できるものとする。 1 まず,球の内径が r で一定の場合に気体の及ぼす圧力について考 える。ある分子 1 個が速さ v で容器の壁の法線と角度 i をなして衝突したとする。このとき, あ 1 回の衝突でこの分子が壁に与える力積の大きさは 間に壁と い である。また,この分子は単位時 回だけ衝突するので,壁が 1 個の分子から受ける力の大きさは,r,m,v と表される。よって,容器内の全分子についての,速さの 2 乗の平均値を を用いて う v 2 とすると,壁が受ける圧力 P は,m,r, v 2 ,N を用いて,P= え と表される。さ らに,気体の体積を V,分子 1 個当たりの運動エネルギーの平均値を K とすると,P は, N,V,K を用いて,次のように表される。 P= お 2 次に,図の球の内径が,単位時間に u だけ増加している場合について考える。ただし,u は,気体分子の速さの平均値に比べて十分に小さいものとする。 このとき,速さ v で容器の壁の法線と角度 i をなして衝突する分子に着目すると,衝突 の直前直後で,分子の速度の壁に平行な成分(壁の接面方向成分) は変化しないが,壁に垂直 な成分 (壁の法線方向成分)の大きさは,衝突後, か となる。したがって,1 回の衝突に よる,この分子の運動エネルギーの変化量は,u の項を無視する近似を適用すると, 2 き と表される。 ここで,容器の内径が r から r+Dr(Dr%r)まで変化する間に着目すると,この間の時間 は Dr/u であるから,この間における,衝突直前の速さが v の分子 1 個の運動エネルギーの 変化量 Dk は,Dk= く と表される。ただし,単位時間に分子が壁に衝突する回数は と同じとみなせるものとする。また,この間の気体の体積の変化量 DV は,Dr の 2 い 次以上の項を無視する近似を適用すると,DV]4rr 2 Dr と表されることより,Dk の(1 分子 当たりの) 平均値を DK とすると,DK は,K,V,DV を用いて,次のように表される。 DK= と け より,容器の内径が Dr だけ変化する間における,気体の圧力の変化量 DP と体積 の変化量 DV の間には, DP DV + こ # =0 の関係があることがわかる (必要であれば, P V a %1, b %1 のときに成り立つ近似式,(1+a) n ]1+na,(1+a)(1+b)]1+a+b を用い よ) 。この結果より,断熱変化する単原子分子理想気体の圧力と体積の関係を表す式, PV c =[一定](ただし,c= こ ) が得られる。 26 ZQNKA1-Z2A6-02 3 振動数が一定の電磁波は,ある一定のエネルギーをもった粒子の集まりと考えることがで き,その粒子を光子という。光子 1 個のエネルギーを f とすると,その光子の運動量は,向 きが電磁波の進む向きに等しく,大きさが f/c であることが知られている。ただし,c は電 磁波 (光子)の速さである。 以下では,図と同様に,内径が r で一定の容器内に,振動数が一定の電磁波の光子気体が 閉じ込められている場合について考えよう。ただし,光子と容器の壁との間はなめらかで, 光子と壁との衝突は弾性的で瞬間的に起こるものと仮定する。また,光子どうしの相互作用 や重力の影響は無視できるものとし,壁への電磁波 (光子) の吸収や壁からの電磁波 (光子)の 突する光子に着目すると,この光子 1 個が壁に与える力積の大きさは 個の光子から受ける力の大きさは,f,r を用いて さ なので,壁が 1 し と表される。 問₁ この場合の,電磁波(光子)の衝突によって壁が受ける圧力 p,光子気体の体積 V,お よび光子気体の全エネルギー U との間に成り立つ関係式を求めよ。解答欄には考え方 や計算過程も明記せよ。 27 第1回 放射は考慮しなくてよい。 光子の速さを c,光子 1 個のエネルギーを f とする。容器の壁の法線と角度 i をなして衝
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