06 2 =+ −= Q dQ d M

問 1つのメーカーがある製品を独占的に生産しており、それ
し、仕入れて販売する。小売価格は、流通業者が仕入(=販売)
を自分で直接に消費者へ販売している状況を考えよう。独占企
する数量に応じて、需要関数にしたがって決まるものとする。
業としてのこのメーカーの最適な価格設定は以下のようになる。
製品の小売価格を p 、生産量(=販売数量)を Q とすると、こ
の製品の需要関数は、 p = 7 - Q
このゲームを展開型ゲームに表現すると、つぎのようになる。
ただし、利得は、
(πM ,πR)の順に表す。
で表されるものとする。
また、このメーカーがこの製品1単位を生産するのにコストが
1だけかかるものとする。したがって、このメーカーの利潤は、
利得は、
πM = 売上高 - 総費用 = p Q -1×Q
πM
( (w -1)Q
πR
, (7 - Q -w)
)
= (7 - Q)Q -1×Q = - Q 2 +6Q
と表される。メーカーは利潤を最大化するように最適な販売数
dπ M
= −2Q + 6 = 0
dQ
流通業者
量を決定する。販売数量に関する利潤最大化条件
を解くと、最適な販売数量は
Q=1
Q = 1.5
Q=2
Q=3 となり,πM = - Q 2 +6Q = - 3 2 +6×3 = 9
となり、小売価格は p =7 - Q = 4 が最適となる。
Q = 2.5
つぎに、製品が消費者の手に届くまでに、このメーカーの製
Q=3
w=1
品を取り扱う1つの流通業者が存在する状況を考えよう。この
流通業者
ときメーカーは、流通業者への出荷価格 w を決定し、流通業者
は、メーカーが設定した出荷価格を所与としたもとで、メーカ
ーからの仕入量 Q(=販売数量)を決定するものとする。メー
(0, 5)
(0, 6.25)
(0, 8)
(0, 8.75)
(0, 9)
(1, 4)
(1.5, 5.25)
(2, 6)
カーの出荷価格 w を所与としたもとで、流通業者は自己の利潤
(2.5, 6.25)
を最大化するように最適な仕入量 Q を決定する。流通業者のコ
ストは、
製品の仕入額としてメーカーに支払う w ×Q のみであ
(3, 6)
メーカー
るとする。流通業者の利潤πR は、
πR = 売上高 -仕入額 = p Q -w ×Q
= (7 - Q) Q -w ×Q
w=2
(2, 3)
と表される。この式は、出荷価格 w が与えられたときに、流通
業者がメーカーからQ だけ仕入れたとしたときに得られる利潤
(3, 3.75)
流通業者
w=3
= - Q2 + 7Q - w Q
w=4
を示している。一方、この間接流通のもとでのメーカーの利潤
(4, 4)
(5,3.75)
πM は、流通業者への出荷額 から 生産費用 を引いたもの
(6, 3)
であるから、 ΠM = w Q -1×Q =(w -1)Q となる。
(3, 2)
以下では、メーカーの行動 w と流通業者の行動 Q は、そ
(4.5, 2.25)
れぞれ、
Q = {1,1.5 ,2 ,2.5 ,3}
流通業者
w = {1,2,3,4,5}
w =5
(6, 2)
(7.5, 1.25)
(9, 0)
の5通りのなかから1つを選ぶものと仮定する。こうして、メ
(4, 1)
ーカーと流通業者が各々w と Q を選択したとき、各結果におけ
るゲームの利得は、各プレーヤーが得る利潤の値、
(ΠM
,ΠR)
(6, 0.75)
で表されるとする。
流通業者
つまり、ゲームの流れは、①まず、メーカーが製品1単位当
りの出荷価格を w = {1,2,3,4,5}のうちから1つを決
定して、流通業者に提示する。②つぎに、メーカーが行った w
(8, 0)
(10, -1.25)
(12, -3)
の決定を受け入れたうえで、流通業者がその出荷価格で仕入れ
る数量を Q = {1,1.5 ,2 ,2.5 ,3}のうちから1つを決定
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