十羽ゐて同じ黒瞳や初雀

【折々の季語 30
初雀】
十羽ゐて同じ黒瞳や初雀
友岡子郷
角川『俳句』1月号から、
「旬を楽しむ俳句ごよみ」という連載企画
が始まった。文・選=石田郷子とある。
掲句は3句ある内の1句。何て可憐な句だろう。
今年は元日から大雪に見舞われ、我が家のベランダにも雀たちがや
ってきた。
「雪だよぉ。ごはん、ないよぉ」と言ってるみたいだった
ので、慌てて米粒を撒いてあげた。久しぶりなのに、ここに来たら、
のぞき込んでいるうちにお米がもらえる、ってわかってるのかな。
そのわりには、うんと警戒してから、15分ほど過ぎてやっと啄み
だした。勇気ある一羽が英雄的な決断を見せて、啄みだすと、わら
わらと他のコたちも飛び降りてくる。その後、毎日やってくるよう
になった。雀も可愛いが、ガラス越しにうちの猫たちが釘付けにな
ってかたまっている姿もけっこう笑える。