R RRR RR - C

2014 年度生命保険論 II
(レジュメ)
2014/11/19
第 8 回 ソ
ソ ル ベ ン シ ー ・ マ ー ジ ン 比 率 、 経 営 危 機 対 応 制 度 【 ポ イ ン ト 】 ソ ル ベ ン シ ー・マ ー ジ ン 比 率 と 経 営 危 機 対 応 制 度 に つ い て 学 ぶ 。
1.ソルベンシー・マージン比率とは
ソルベンシー・マージンの額
ソルベンシー・マージン比率=
× 100
1/2 ×リスクの合計額
(1) ソルベンシー・マージンの額
次に掲げる額から繰延税金資産の不算入額を控除した額とする(保険業法施
行規則第 86 条)。
① 資本金又は基金等の額
② 価格変動準備金の額
③ 危険準備金の額
④ 一般貸倒引当金の額
⑤ その他有価証券の含み益の 90%(含み損の場合には、100%)
⑥ 土地の含み益の 85%(含み損の場合には、100%)
⑦ その他前各号に準ずるものとして金融庁長官が定めるものの額
i. 全期チルメル式保険料積立金の額又は保有する保険契約が保険事故未
発生のまま消滅したとして計算した支払相当額のいずれか大きい額を
超過する額
ii. 契約者配当準備金または社員配当準備金のうち、契約者または社員に対
する剰余金の分配として割り当てた額を超える額
iii. 税効果相当額
iv. 負債性資本調達手段等
(2) リスクの合計額
2
リスクの合計額= (R1 + R8)2+( R 2 +R 3 + R7)
+R 4
R1:保険リスク相当額
R2:予定利率リスク相当額
R3:資産運用リスク相当額(価格変動リスク、信用リスク)
R4:経営管理リスク相当額
R7:最低保証リスク相当額
R8:第三分野の保険リスク相当額
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① 保険リスク相当額
A2 + B 2 + C
A = 普通死亡リスク相当額
B = 生存保障リスク相当額
C = その他のリスク相当額
ここで、各々のリスク相当額は、次に掲げるリスクの区分に応じリスク対象金額にリ
スク係数を乗じた額の合計額である。
リスクの種類
リスク対象金額
リスク係数
普通死亡リスク
危険保険金額
0.6/1000
生存保障リスク
個人年金保険期末責任準備金額
10/1000
その他のリスク
危険準備金積立限度額
1
② 予定利率リスク相当額
予定利率リスク相当額は、責任準備金の予定利率ごとに、当該予定利率を下記の表
に掲げる予定利率の区分により区分し、それに当該区分のリスク係数の欄に掲げる率
を乗じて得られた数値を合計し、その得られた合計値を、当該予定利率の責任準備金
残高に乗じた額の合計額
予定利率の区分
リスク係数
0.0%を超え、1.5%以下の部分
0.01
1.5%を超え、2.0%以下の部分
0.2
2.0%を超え、2.5%以下の部分
0.8
2.5%を超える部分
1
③ 価格変動リスク相当額
価格変動等リスク相当額は、次の表の区分によるリスク対象資産の額(貸借対照表計
上額とする。)にそれぞれのリスク係数の欄に掲げる率を乗じた額の合計額から、分散
投資効果の額を控除した額とする。
リスク対象資産
リスク係数
国内株式
20%
外国株式
10%
邦貨建債券
2%
外貨建債券・外貨建貸付金等
1%
不動産(国内土地等)
10%
金地金
25%
商品有価証券
1%
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④ 最低保証リスク相当額
特別勘定を設けた保険契約であって、保険金等の額を最低保証するものについて、
その保険金等を支払うときにおける特別勘定に属する財産の価額が、当該保険契約が
最低保証する保険金等の額を下回るリスクにかかる額
(3) ソルベンシー・マージン比率の意義
2.ソルベンシー・マージン比率の問題点
①基本的な考え方についての問題があること
②ソルベンシー・マージンの主な問題点
③リスク相当額の問題点
3.ソルベンシー・マージン比率のあり方
Ⅶ.早期是正措置
内閣総理大臣は、保険会社の業務若しくは財産又は保険会社及びその子会社等の財産の
状況に照らして、当該保険会社の業務の健全かつ適切な運営を確保し、保険契約者等の保
護を図るため必要があると認めるときは、当該保険会社に対し、措置を講ずべき事項及び
期限を示して、経営の健全性を確保するための改善計画の提出を求め、若しくは提出され
た改善計画の変更を命じ、又はその必要の限度において、期限を付して当該保険会社の業
務の全部若しくは一部の停止を命じ、若しくは当該保険会社の財産の供託その他監督上必
要な措置を命ずることができる(保険業法第 132 条第 1 項)。
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保険金等の支払能力の充実の状況
主な命令
に係る区分
非対象区 保険金等の支払能力の
分
充実の状況を示す比率
200%以上
第一区分
保険金等の支払能力の 経営の健全性を確保するための合理的と認められる
充実の状況を示す比率
改善計画の提出の求め及びその実行の命令
100%以上 200%未満
第二区分
保険金等の支払能力の 次の各号に掲げる保険金等の支払能力の充実に資す
充実の状況を示す比率
0%以上 100%未満
る措置に係る命令
1. 保険金等の支払能力の充実に係る合理的と認
められる計画の提出及びその実行
2. 配当又は役員賞与の禁止又はその額の抑制
3. 契約者配当又は社員に対する剰余金の分配の
禁止又はその額の抑制
4. 新規に締結しようとする保険契約に係る保険
料の計算の方法の変更
5. 事業費の抑制
6. 一部の方法による資産の運用の禁止又はその
額の抑制
7. 一部の営業所又は事務所における業務の縮小
8. 本店又は主たる事務所を除く一部の営業所又
は事務所の廃止
第三区分
保険金等の支払能力の 期限を付した業務の全部又は一部の停止の命令
充実の状況を示す比率
0%未満
Ⅷ.生命保険会社の経営危機対応制度
1.保険業法による経営危機対応制度
(1) 保険業法における経営危機対応制度とは
保険会社が経営破綻に瀕した場合に,監督官の主導の下、
l
他の保険会社への保険契約の包括移転
l
他の保険会社との合併
等によって,経営破綻に瀕した保険会社の保険契約者を、その保険契約を継続することに
よって保護しようとするもの。
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保険契約の包括移転とは
保険会社は,他の保険会社に対し,責任準備金の算出の基礎が同一である保険契約の
全部を包括して移転することができる。その際,財産の移転も併せて行われる。一種の
営業譲渡であるが,保険業の特殊性から,特別な手続が定められている。
(2) 問題点
(3) 適用事例
日産生命、東邦生命、第百生命、大正生命
2.更生特例法による経営危機対応制度
(1) 更生特例法とは
金融機関等の更生手続の特例等に関する法律
(2) 保険会社に対する更生特例法の適用
2000 年 5 月の改正
(3) 更生手続開始の申立て
保険計理人による将来収支分析
将来の時点における資産の額として合理的な予測に基づき算定される額が、将来の
時点における負債の額として合理的な予測に基づき算定される額に照らして、保険業
の継続の観点から適正な水準に満たないと見込まれることを確認するもの。
(4) 問題点
(5) 適用事例
千代田生命、協栄生命、東京生命、大和生命
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Ⅷ.セーフティ・ネット―保険契約者保護機構―
1.生命保険契約者保護機構設立の経緯
2.生命保険契約者保護機構の概要
Ø
保険業法によって加入が義務付けられた会員である生命保険会社が破綻した場合,
生命保険契約を継続させることにより保険契約者の保護を図ることを目的としてい
る
Ø
救済保険会社等が現れる場合には資金援助を行う。
Ø
現れない場合には、保護機構自らが契約を引き継ぐことにより破綻会社の契約が継
続されるようにする。
Ø
資金援助の財源は、一義的には会員保険会社が負担する負担金である。
Ø
補償対象契約は、生命保険契約の場合、国内の全元受保険契約(元受契約というの
は、再保険以外のものをいう。)
Ø
補償限度は責任準備金の 90%
Ø
生命保険契約者保護機構の行う借り入れには政府保証を付すことが可能とされてい
る
Ø
2009 年 3 月 31 日までに業務及び財産の管理を命ずる処分等を受けた会員に係る資
金援助等に要した費用について政府が行う補助の対象とする
Ø
今後の財源については、業界の追加負担額が 475 億円、国庫補助金が 4000 億円とさ
れている(これまでの業界の負担額は、保険契約者保護基金によるものを含めて 7525
億円)
3.生命保険契約者保護機構の問題点
以上
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