■ 三笠市橋梁長寿命化修繕計画 その1 ■長寿命化修繕計画の背景と目的 ■健全度の把握及び日常的な維持管理と基本的な方針 三笠市が管理する道路橋は現在58橋梁あり、このうち建設後50年を経過する高齢化橋 梁は3%を占めます。30年後にはこの割合が45%を占め、急速に高齢化橋梁が増加しま す。 定期的(1回/5年)に点検を実施し損傷状況の把握に努め維持管理の基礎となる点検データの 蓄積を行っています。また、今後も橋梁の重要度に応じた定期パトロールや洪水発生直後などに おける臨時点検を行い、橋梁の損傷状態把握に努めます。 今後、増大が見込まれる橋梁の修繕・架替えに要する経費に対し、可能な限りのコス ト縮減への取り組みが不可欠であります。 道路交通の安全性・信頼性を確保していくために、これまでの事後的な対応から計画 的かつ予防的な対応に転換を図るために橋梁長寿命化修繕計画を策定します。 【パトロール】 ・通常時 :月1回の頻度で目視による。 ・災害・緊急時 :豪雨(30mm/h以上)、地震時(震度3以上)などの災害発生時は即座に現 況を把握するため、全橋梁の一斉パトロールを行う(ひび割れ発生などを 緊急点検)。 【建設50年後の橋梁数】 ※橋梁を良好な状態に保つため、日常的な維持管理として、路面排水や橋台沓座周辺の清掃など に努めます。 3% 16% 【橋梁定期点検項目】 45% 50年以上 55% 50年未満 ※維持管理対応 84% 97% 2010年 2020年 その他部位 2030年 【経過年数別の橋梁数】 18 16 鋼橋, 17 鋼橋 14 PC橋, 29 RC橋 PC橋 12 RC橋, 12 15m以上 10 5~15m未満 8 5m未満 6 4 2 0 10年未満 10~20年 20~30年 30~40年 40~50年 50~60年 60年以上 ※経過年数不明橋梁を除く 主 桁 対傾構・横桁 横 構 床 版 舗 装 地 覆 縁 石 防護柵 排水装置 点検施設 遮音施設 照明施設 添 架 物 ■ 三笠市橋梁長寿命化修繕計画 その2 ■長寿命化修繕計画の効果 ■維持管理橋梁の区分 維持管理方針 重要度 長寿命化修繕計画では、橋梁点検結果を基に、今後60年間の橋の劣化の進み方を予測 し、修繕シナリオ別に発生する費用のシミュレーションを実施しました。 高 A 予防保全を導入することで、修繕および架替えに要する経費については、今後60年で 135億円→55億円(△80億円)となり、約6割の縮減効果が期待できる試算結果が得られ ました。 損傷が軽微な段 階で対策を講じ る 維持管 理区分※ 定義 【予防保全】 ・高速道路を跨ぐ橋梁または橋長100m以上の橋梁 A ・劣化が顕著化した後では、対策が困難なもの ・劣化が外へ表れては困るもの ・橋長15m以上で幾春別川に架かる橋梁 ・劣化が外に現れてからでも対策が可能なもの B B + 安全上問題が生 じる前の段階で 対策を行う ・維持管理区分A、B+以外で橋長15m以上 B 【観察維持管理】 C 低 異常が生じた段 階で改善を行う か通行禁止等の 措置を行うか判 断する (単費対応) ・主要な道路 ・交通量1,000台/12h以上 【事後維持管理】 ※上記費用はおおよそのものであり、今後、橋梁点検データを蓄積していくことにより 更なる精度向上を図れます。 該当する橋梁条件 ・迂回路がない橋梁 ・橋長15m未満で迂回路がある橋梁 ・使用できるだけ使用すればよいもの C + ・第三者に安全性を確保すればよいもの ・現在通行止め(規制中含む) C ・人道橋 ・ボックスカルバート橋など ※維持管理区分は、パトロールなどのために5段階に細分化した。 大規模補修・更新 事後保全 LCC ※ 最小 ■計画策定担当部署および意見聴取した学識経験者 予防保全 ※LCC=ライフサイクルコスト ○上記はあくまでシミュレーション結果であり、予算に応じて補修箇所・単価・数 量の見直しを図る必要があるため、今後60年に発生する維持管理費用を確定させた ものではありません。 ■担当部署 三笠市企画経済部 建設課土木公園係 〒068-2192 北海道三笠市幸町2番地 Tel 01267-2-3999 Fax 01267-2-7880 ■意見を聴取した学識経験者 北海学園大学工学部 社会環境工学部 教授 杉本 博之
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