資料提供 - 茨城県

資料提供
平成27年12月24日(木)
照会先:保健福祉部保健予防課
健康危機管理対策室
担 当:室長補佐(総括) 深谷
均
子ども家庭課
保育・母子福祉 G
課長補佐 渡邉 輝夫
感染性胃腸炎の集団発生について
感染性胃腸炎を疑う嘔吐・下痢の発症者が30名を越える集団発生がありました。
感染症発生動向調査による感染性胃腸炎の流行状況は,以下のとおりです。
平成 27 年第 50 週(12 月 7 日~12 月 13 日)の定点当たり患者数(流行指数):茨城県 6.85(全国 10.14)
感染性胃腸炎は,例年,冬季に患者数が増加する疾患です。県民の皆様には,帰宅時・食事の前・ト
イレの後の手洗いなど感染予防の徹底を,引き続きお願いいたします。
感染症発生動向調査(流行指数の推移)
14.00
12.00
10.00
全国2014-2015
茨城2014-2015
8.00
全国2015-2016
茨城2015-2016
6.00
4.00
2015 年 50 週
全国 10.14
茨城
6.85
2.00
0.00
(週)
3334353637383940414243444546474849505152 1 2 3 4 5 6 7 8 9 1011121314151617181920212223242526272829303132
12月17日から12月23日までに探知した集団発生事例(30名以上)
○ 学校法人
常福寺学園
豊里もみじこども園 (詳細は別添)
<参考>
◎ 茨城県内の感染性胃腸炎の集団発生状況
年
21年
22年
23年
24年
25年
26年
27年
茨城県
18件
21件
14件
18件
18件
6件
17件
(注1)集団発生状況は,医療機関・学校・社会福祉施設等において30名以上発生した件数を計上。
(注2)平成27年の茨城県の発生数は,今回の発生を含んでいます。
◎ 感染性胃腸炎に関する詳細情報は,下記のホームページをご覧ください。
(感染予防のリーフレットも掲載しておりますので御活用下さい。)
「ノロウイルスについて」 茨城県感染症情報センター ホームページ
http://www.pref.ibaraki.jp/hokenfukushi/eiken/idwr/other/norovirus.html
「ノロウイルスによる感染性胃腸炎や食中毒の予防について」 厚生労働省ホームページ
http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/syoku-anzen/qa/about_norovirus_qa.html
集団発生事例
じょうふくじ
とよさと
つくば保健所管内 学校法人 常福寺学園 豊里もみじこども園
い も かわ
たかひ ろ
施設管理者名
園長 妹川 敬弘
住
主 な 症 状
嘔吐・下痢
園児数
発症者の状況
つ ち だ
所
つくば市土田13-34
322名
職員数
49名
12月17日につくば保健所管内の医療機関からつくば保健所へ報告があり探知。つくば保健
所で調査したところ,12月23日までに嘔吐・下痢等の症状を呈した者は,園児40名,職員(保育
教諭)2名となったことが判明しました。この嘔吐・下痢等の症状による入院者は 1 名(園児)おり
ましたが,軽快し,既に退院しています。その他の発症者も全員快方に向かっております。
検査及び結果
県衛生研究所で園児4名,調理員4名(無症状)の検体(便)を検査したところ,園児2名の検体
からノロウイルスが検出されました。
発生状況
(実人員)
12/10
12/11
12/12
12/13
12/14
12/15
12/16
園児
1
0
0
0
1
0
12
職員
0
0
0
0
0
0
0
合計
1
0
0
0
1
0
12
12/17
12/18
12/19
12/20
12/21
12/22
12/23
合計
園児
19
4
1
2
0
0
0
40
職員
0
1
0
0
0
1
0
2
合計
19
5
1
2
0
1
0
42
発症者の年代別内訳
園児
職員
(保育教諭)
(実人員)
0 歳児
1 歳児
2 歳児
3 歳児
4 歳児
5 歳児
計
男児
0
0
0
3
13
2
18
女児
0
0
0
2
18
2
22
計
0
0
0
5
31
4
40
20 歳代
30 歳代
計
男性
0
0
0
女性
2
0
2
計
2
0
2
①健康観察の強化,症状出現時の早期受診勧奨
②手洗いの励行
認定こども園の
対応状況
③嘔吐物の適切な処理・施設内消毒
④園児保護者への情報提供及び注意喚起
⑤市主管課・園医への報告
⑦行事の延期やクラス交流の制限
感染性胃腸炎ってどんな病気?
ウイルスに感染して,胃や腸に炎症を起こす病気です。原因はノロウイルス,ロタウイルス,サ
ポウイルス,腸管アデノウイルスなどがあります。下痢,嘔吐,発熱などの症状があるので,こまめ
に水分補給をして脱水症にならないように注意が必要です。
症
状
感染すると1~3日でおもに下痢や嘔吐,ときには発熱などの症状がみられます。
予防策
●手洗い
●患者の吐物及び下痢便などの適切な処理
●消毒(次亜塩素酸ナトリウム)
●食品は必ず十分な加熱をしましょう。
●調理器具はいつも清潔にしておきましょう。
発症後に注意すること
●乳幼児や高齢者では下痢等による脱水症状を生じることがありますので,早めに医療機関
を受診することが大切です。特に高齢者は誤嚥(おう吐物が気管に入る)により肺炎を起
こすことがあるため,体調の変化に注意しましょう。嘔吐の症状がおさまったら少しずつ
水分を補給し,安静に努め,回復期には消化しやすい食事をとるよう心がけましょう。
※感染症発生動向調査(流行指数の推移)
感染性胃腸炎は定点把握疾患であり,県が指定した県内74の医療機関から,1週間に受診し
診断された患者数を報告いただいております。発生動向調査は,その患者数の総数を定点数(7
4)で除した数字(流行指数)で流行状況を把握しています。
警報発令基準:20
警報解除基準:12