2016年4月28日報道機関提供資料(PDF:461KB)

資料提供
平成28年4月28日(木)
照会先:保健福祉部保健予防課
健康危機管理対策室
担 当:室長補佐(総括) 深谷
均
子ども政策局子ども家庭課
保育 G
課長補佐 渡邉 輝夫
感染性胃腸炎の集団発生について
感染性胃腸炎を疑う嘔吐・下痢の発症者が30名を越える集団発生がありました。
4月21日から4月27日までに探知した集団発生事例(30名以上)
○ 社会福祉法人三国福祉会
みくに保育園 (詳細は別添)
感染症発生動向調査による感染性胃腸炎の流行状況は,以下のとおりです。
平成 28 年第 16 週(4 月 18 日~4 月 24 日)の定点当たり患者数(流行指数):茨城県 4.73(全国 6.54(※))
感染性胃腸炎は,例年,秋から春先にかけて患者数が増加する疾患です。県民の皆様には,帰宅
時・食事の前・トイレの後の手洗いなど感染予防の徹底を,お願いいたします。
感染症発生動向調査(流行指数の推移)
14.00
12.00
10.00
全国2014-2015
茨城2014-2015
8.00
全国2015-2016
茨城2015-2016
6.00
4.00
2.00
2016 年 16 週
全国 6.54 (※)
茨城 4.73
(週)
0.00
333435363738394041424344454647484950515253 1 2 3 4 5 6 7 8 9 1011121314151617181920212223242526272829303132
※全国の値は速報値です。今後数値に若干の変更が生じる場合があります。
<参考>
◎ 茨城県内の感染性胃腸炎の集団発生状況
年
22年
23年
24年
25年
26年
27年
28年
茨城県
21件
14件
18件
18件
6件
17件
4件
(注1)集団発生状況は,医療機関・学校・社会福祉施設等において30名以上発生した件数を計上。
(注2)平成28年の茨城県の発生数は,今回の発生を含んでいます。
◎ 感染性胃腸炎に関する詳細情報は,下記のホームページをご覧ください。
(感染予防のリーフレットも掲載しておりますので御活用下さい。)
「ノロウイルスについて」 茨城県感染症情報センター ホームページ
http://www.pref.ibaraki.jp/hokenfukushi/eiken/idwr/other/norovirus.html
「ノロウイルスによる感染性胃腸炎や食中毒の予防について」 厚生労働省ホームページ
http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/syoku-anzen/qa/about_norovirus_qa.html
集団発生事例
み く に
筑西保健所管内 社会福祉法人三国福祉会 みくに保育園
す ず き
た つ お
園長名
園長 鈴木 龍穏
所在地
主 な 症 状
嘔吐・下痢・発熱
園児数
発症者の状況
結城市大字結城3073
185名
職員数
37名
4月18日に学校欠席者情報収集システムにて筑西保健所が探知。筑西保健所で調査したとこ
ろ,4月27日までに嘔吐・下痢等の症状を呈した園児及び職員が41名となったことが判明しまし
た。この嘔吐・下痢等の症状による入院者・重症者はおらず,発症者は全員快方に向かっており
ます。
検査及び結果
県衛生研究所で園児及び職員9名の検体(便)を検査したところ,7名の検体からロタウイルス
が検出されました。
発生状況
(実人員)
4/15
4/16
4/17
4/18
4/19
4/20
4/21
園児
2
0
1
15
3
2
1
職員
0
0
0
2
0
1
0
合計
2
0
1
17
3
3
1
4/22
4/23
4/24
4/25
4/26
4/27
合計
園児
1
1
2
4
3
1
36
職員
0
0
1
0
1
0
5
合計
1
1
3
4
4
1
41
発症者の年代別内訳
園児
(実人員)
1 歳児
2 歳児
3 歳児
4 歳児
5 歳児
6 歳児
計
男性
7
2
1
2
2
0
14
女性
8
7
5
2
0
0
22
計
15
9
6
4
2
0
36
20 歳代
職員
30 歳代
40 歳代
計
男性
0
0
0
0
女性
3
1
1
5
計
3
1
1
5
① 園児及び職員の健康観察の徹底
② 症状出現時の早期発見・早期対応・早期受診
施設の
対応状況
③ 保護者への注意喚起
④ 手洗いの励行
⑤ 施設内消毒
⑥ 嘱託医・市主管課への報告
⑦ 行事の延期
※学校欠席者情報収集システムとは,保育園・学校において,園児・生徒が感染症と診断されて欠席した場合
や,発熱,下痢,嘔吐といった症状を呈して欠席した場合等に,その内容を記録するシステムです。その情
報を保健所等の関係者間で共有することにより,感染症の集団発生を早期探知するためのシステムです。
感染性胃腸炎ってどんな病気?
ウイルスに感染して,胃や腸に炎症を起こす病気です。原因はノロウイルス,ロタウイルス,サ
ポウイルス,腸管アデノウイルスなどがあります。下痢,嘔吐,発熱などの症状があるので,こまめ
に水分補給をして脱水症にならないように注意が必要です。
症
状
感染すると1~3日でおもに下痢や嘔吐,ときには発熱などの症状がみられます。
予防策
●手洗い
●患者の吐物及び下痢便などの適切な処理
●消毒(次亜塩素酸ナトリウム)
●食品は必ず十分な加熱をしましょう。
●調理器具はいつも清潔にしておきましょう。
発症後に注意すること
●乳幼児や高齢者では下痢等による脱水症状を生じることがありますので,早めに医療機関
を受診することが大切です。特に高齢者は誤嚥(おう吐物が気管に入る)により肺炎を起
こすことがあるため,体調の変化に注意しましょう。嘔吐の症状がおさまったら少しずつ
水分を補給し,安静に努め,回復期には消化しやすい食事をとるよう心がけましょう。
※感染症発生動向調査(流行指数の推移)
感染性胃腸炎は定点把握疾患であり,県が指定した県内75の医療機関から,1週間に受診し
診断された患者数を報告いただいております。発生動向調査は,その患者数の総数を定点数(7
5)で除した数字(流行指数)で流行状況を把握しています。
警報発令基準:20
警報解除基準:12
【 ロタウイルスとは 】
ロタウイルスによって引き起こされる胃腸炎は,乳幼児期(0~6歳ころ)にかかりやすい感染症
です。ノロウイルスによる胃腸炎は一年を通して(特に冬季に流行)発生していますが,ロタウイル
スによる胃腸炎は,例年,3月から5月にかけて流行が起こります。