資料提供 平成28年3月31日(木) 照会先:保健福祉部保健予防課 健康危機管理対策室 担 当:主査 園部 広由喜 長寿福祉課 地域ケア推進室 室長補佐 伊東 正憲 感染性胃腸炎の集団発生について 感染性胃腸炎を疑う嘔吐・下痢の発症者が30名を越える集団発生がありました。 3月24日から3月30日までに探知した集団発生事例(30名以上) ○ 介護老人保健施設 しろかね (詳細は別添) 感染症発生動向調査による感染性胃腸炎の流行状況は,以下のとおりです。 平成 28 年第 12 週(3 月 21 日~3 月 27 日)の定点当たり患者数(流行指数):茨城県 4.87(全国 4.88(※)) 感染性胃腸炎は,例年,冬季に患者数が増加する疾患です。県民の皆様には,帰宅時・食事の前・ト イレの後の手洗いなど感染予防の徹底を,お願いいたします。 感染症発生動向調査(流行指数の推移) 14.00 12.00 10.00 全国2014-2015 茨城2014-2015 8.00 全国2015-2016 茨城2015-2016 6.00 4.00 2.00 2016 年 12 週 全国 4.88(※) 茨城 4.87 (週) 0.00 333435363738394041424344454647484950515253 1 2 3 4 5 6 7 8 9 1011121314151617181920212223242526272829303132 ※全国の値は速報値です。今後数値に若干の変更が生じる場合があります。 <参考> ◎ 茨城県内の感染性胃腸炎の集団発生状況 年 22年 23年 24年 25年 26年 27年 28年 茨城県 21件 14件 18件 18件 6件 17件 3件 (注1)集団発生状況は,医療機関・学校・社会福祉施設等において30名以上発生した件数を計上。 (注2)平成28年の茨城県の発生数は,今回の発生を含んでいます。 ◎ 感染性胃腸炎に関する詳細情報は,下記のホームページをご覧ください。 (感染予防のリーフレットも掲載しておりますので御活用下さい。) 「ノロウイルスについて」 茨城県感染症情報センター ホームページ http://www.pref.ibaraki.jp/hokenfukushi/eiken/idwr/other/norovirus.html 「ノロウイルスによる感染性胃腸炎や食中毒の予防について」 厚生労働省ホームページ http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/syoku-anzen/qa/about_norovirus_qa.html 集団発生事例 常総保健所管内 介護老人保健施設 しろかね あ し だ 施設管理者名 施設長 主 な 症 状 嘔吐・下痢 発症者の状況 しもぐり 所在地 芦田 りら 下妻市下栗1217 入所者数 99名 職員数 44名 3月29日に施設長から常総保健所へ報告があり探知。常総保健所で調査したところ,3月30 日までに嘔吐・下痢等の症状を呈した者は,入所者及びデイケア利用者31名,職員6名となった ことが判明しました。この嘔吐・下痢等の症状により1名(入所者)が入院しておりますが,軽快 し,快方に向かっております。その他の発症者も全員快方に向かっており,重症者はいません。 検査及び結果 県衛生研究所で入所者 6 名,職員 2 名の検体(便 6 検体,吐物 2 検体)を検査したところ,入 所者 6 名の検体からノロウイルスが検出されました。 発生状況 (実人員) 3/23 3/24 3/25 3/26 3/27 3/28 3/29 3/30 合計 入所者 1 0 0 5 3 9 6 6 30 デイケア 0 0 0 0 0 0 1 0 1 職員 0 0 1 0 0 1 4 0 6 合計 1 0 1 5 3 10 11 6 37 発症者の年代別内訳 入所者 デイケア 職員 (実人員) 年代 20 歳代 30 歳代 40 歳代 80 歳代 90 歳代 合計 男性 0 0 0 2 1 3 女性 0 0 0 11 16 27 男性 0 0 0 1 0 1 女性 0 0 0 0 0 0 男性 2 2 0 0 0 4 女性 0 0 2 0 0 2 2 2 2 14 17 37 合計 ① 職員及び利用者の健康観察の徹底 ② 症状出現時の早期発見・早期対応・早期受診 施設の 対応状況 ③ 家族及び面会者への注意喚起 ④ デイケア利用者の入所者エリアへの出入り禁止 ⑤ 手洗いの励行 ⑥ 嘔吐物の適切な処理・施設内消毒 感染性胃腸炎ってどんな病気? ウイルスに感染して,胃や腸に炎症を起こす病気です。原因はノロウイルス,ロタウイルス,サ ポウイルス,腸管アデノウイルスなどがあります。下痢,嘔吐,発熱などの症状があるので,こまめ に水分補給をして脱水症にならないように注意が必要です。 症 状 感染すると1~3日でおもに下痢や嘔吐,ときには発熱などの症状がみられます。 予防策 ●手洗い ●患者の吐物及び下痢便などの適切な処理 ●消毒(次亜塩素酸ナトリウム) ●食品は必ず十分な加熱をしましょう。 ●調理器具はいつも清潔にしておきましょう。 発症後に注意すること ●乳幼児や高齢者では下痢等による脱水症状を生じることがありますので,早めに医療機関 を受診することが大切です。特に高齢者は誤嚥(おう吐物が気管に入る)により肺炎を起 こすことがあるため,体調の変化に注意しましょう。嘔吐の症状がおさまったら少しずつ 水分を補給し,安静に努め,回復期には消化しやすい食事をとるよう心がけましょう。 ※感染症発生動向調査(流行指数の推移) 感染性胃腸炎は定点把握疾患であり,県が指定した県内75の医療機関から,1週間に受診し 診断された患者数を報告いただいております。発生動向調査は,その患者数の総数を定点数(7 5)で除した数字(流行指数)で流行状況を把握しています。 警報発令基準:20 警報解除基準:12
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