平成27年 JGA会長「年頭所感」 - 日本ジェネリック製薬協会

2015 年 年頭所感
平成 27 年元旦
日本ジェネリック製薬協会
会長 吉田逸郎
新年あけましておめでとうございます。
皆様には、日頃からジェネリック医薬品の普及に関してご協力、ご指導を頂きまして、
心より御礼申し上げます。
一昨年4月に、
「後発医薬品のさらなる使用促進のためのロードマップ」が発表され、ジ
ェネリック医薬品の使用が一層促進されました。数量シェアの計算方法に変更があり、新
たに平成 30 年 3 月末までに、60%以上を目指すことになりました。また昨年 4 月に診療報
酬が改定になり、DPC 制度の機能評価係数Ⅱに後発医薬品指数が新設され、DPC 病院が対
応されたことや、後発医薬品調剤体制加算の変更により、多くの保険薬局の皆様によるジ
ェネリック医薬品の使用が一層進んだことで、ジェネリック医薬品の使用促進への影響は
大きかったと見ております。結果、現在、平成 26 年度第一四半期(4 月~6 月)の最新のデー
タによると、49.8%(速報値)となりました。
今年も、引き続き現在の状況が続く可能性があるとみており、ロードマップのジェネリ
ック医薬品の数量シェア 60%達成に向けたスピード感は、想像以上に順調に進んでいくよ
うに感じています。ロードマップの数量シェアの目標は是非達成したいと考えております
し、その為の多くの課題に対する努力をジェネリック医薬品メーカーが取り組んで行くこ
とは、国民皆保険制度を維持していくことに対する大きな責任とも考えております。
特に、安定供給と情報提供に関する課題は、ジェネリック医薬品の更なる使用促進にお
いて大きなテーマです。その中で品切れ品目をゼロにするという根本的な課題はもちろん
のこと、品切れが発生した時の対応は大変重要となります。もちろん、品質面や安定供給、
情報提供の面などで1社でも問題を起こせば、ジェネリック医薬品業界全体の信頼に関っ
てきます。
そして、ジェネリック医薬品メーカーが、特許が切れた後の製剤を販売することの意義
の一つに、患者様にとって飲みやすい薬、医療現場にとって使いやすい薬を提供すること
があると考えております。その為にも、業界全体で信頼感をさらに醸成し、ジェネリック
医薬品の使用促進に向けた流れを進めて行きたいと思います。
会員会社の皆様におかれましては、更なる製剤工夫への取り組みに加え、設備投資など
の増産体制の整備に向けた取り組みにもご尽力頂いており、改めて感謝申し上げます。
さて、昨年 4 月の薬価制度改革で、既存のジェネリック医薬品の薬価が 3 価格帯に集約
されました。今年の中医協では、1 価格帯の議論から始まると言われておりますが、昨年来、
薬価委員会を中心に、前回改定による影響の検証を行っております。その結果、様々な歪
みが生じており、現行制度はもちろんのことですが、さらに 1 価格帯にすることについて
の問題点が明らかになってきております。GE薬協としても、これらの問題点を示させて
いただき、複数の価格帯の必要性を訴えさせて頂くだけでなく、ジェネリック医薬品の存
在意義や理念に鑑みた新たな提案をさせて頂きたいと考えております。
ジェネリック医薬品の使用促進は、限られた医療費を効率的に使用することで、医療の
質を落とさず財政的に国民の保健医療を守る事であることと強く認識しております。
皆様方のご支援ご協力のもと、また関係団体との連携を一層強化するなど、ジェネリッ
ク医薬品業界の発展に、さらに一層誠心誠意尽くしてまいる所存でございますので、宜し
くご指導・ご鞭撻のほどお願い申し上げます。
最後に、会員各社様の益々のご発展を祈念し、年頭のご挨拶とさせて頂きます。