メキシコ株式・債券(価格)・通貨の下落と今後の見通し

The United Mexican States Report
メキシコ市場レポート
2014年12月18日号
メキシコ株式・債券(価格)・通貨の下落と今後の見通し
市場動向
原油価格の急落を発端とするリスク回避の動きが世界の株式や通貨市場等を動揺させています。特に産油国や鉄鉱石等資
源を主要な輸出品とする国の市場が影響を受けています。
12月16日時点で、メキシコの株式市場(ボルサ指数)は11月末から約9%、メキシコペソは対米ドルで約6%下落しています。
また10年国債金利も上昇(債券価格下落)傾向となっています。
【図表1:メキシコ株式・債券市場の推移】
【図表2:メキシコペソ/円及び米ドル/メキシコペソ推移】
(2014年1月1日~2014年12月16日 日次)
(2014年1月2日~2014年12月16日 日次)
メキシコ・ペソ高
株高・金利上昇
メキシコ・ペソ安
株安・金利低下
(年/月)
(年/月)
今後の見通し
メキシコは産油国であり、原油価格下落による悪影響は一部あるものの、以下の観点から他の産油国と比較して影響は軽微
にとどまると見ています。
①原油依存の低い経済構造
• メキシコの輸出品の構成比(金額ベース,2014年10月時点)をみると、原油輸出の割合は約10%で、自動車を含む製造
業輸出が約85%と大半を占めています。輸出の約7割が原油関連であるロシア等と比べると、原油依存度は低いとみ
ることも出来そうです。
• また、メキシコは国内石油需要を補うため、ガソリンを輸入しており、結果としてエネルギー純輸出がGDPに占める割
合は約0.2%と僅かなものに留まっています。
②原油価格下落に対処している政府部門
• メキシコ政府は2015年までの原油価格をヘッジし、価格下落に備えています。また、2000年に導入された原油収入安
定化基金(原油価格上昇時に積立、下落時に拠出)を通じて政府歳入の安定化を図ることが可能となっています。
③輸出増加期待
• メキシコ最大の輸出先である米国では原油安が米国家計消費にプラスとなるとみられること、通貨面ではメキシコペソ
安により輸出競争力が高まる可能性もあることから、両側面から輸出の増加が期待できます。
• 但し、原油価格低迷が長引いた場合、メキシコに関しても主に原油関連の海外直接投資が鈍化することも考えられ、
景気に影響を与える可能性がある点には留意が必要であると思われます。
以上の観点から、短期的には金融市場のボラティリティ(変動率)の高まりや、投資家のリスク許容度の低下から上値の重い
展開を予想しますが、上記ファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)が意識されることで、メキシコの株式・債券市場及びメキシ
コペソも徐々に落ち着きを取り戻すものと見ています。
【図表3:輸出品目別構成(金額ベース)】
(2014年10月時点)
【図表4:輸出先国別構成(金額ベース)】
(2014年9月時点)
(出所)図表1~4はブルームバーグデータを基に
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