FM 原稿 26年12月30日(火)放送予定 「骨粗しょう症の予防」 皆さん ...

FM 原稿 26年12月30日(火)放送予定 「骨粗しょう症の予防」
皆さん、こんにちは、水元保健センターの保健師、小窪と申します。
今日のテーマは、
「骨粗しょう症」について、症状と予防についてお話したいと思います。
簡単にいうと骨粗しょう症はカルシウム不足などにより、骨の内部がスカスカになって軽石の
ようになり、もろくなっている状態をいいます。
骨が折れてしまう場合と圧迫骨折といってスカスカの骨がじわじわとつぶれていく場合があり
ます。
自覚症状がないので、骨折して初めて骨粗しょう症に気づく方もいらっしゃいます。
早い人は、30 代から発症しますが、特に 60 歳を過ぎると急増します。
骨のカルシウム量は、20歳代~30歳代をピークにその後、年齢とともに減少していきます。
つまり、いちばん注意してほしい年代は、20 歳ころまでになります。
また、ホルモンの分泌バランスが変化する更年期以降の女性に多く、60代の女性の3人に1
人70台の女性の2人に1人が患者になっている可能性があります。
骨粗しょう症の原因は、生活習慣や食事、遺伝や体質などです。乳製品をあまりとらない人や、
身体を動かすことが少ない人、過度のダイエットなどが原因になります。
先ほど、自覚症状がなく進んでいくとお話しましたが、
診断には、検査が必要です。骨密度検査の一つに、手や足、腰などの骨で X 線や超音波よる測
定があります。
また25歳の時と比べてどのくらい身長が数センチ縮んでいるなどが指標になります。
ご自分の姿勢もチェックしてみてください。ご自分の立った状態を鏡に映してみて、以前より
背中が丸くなっていないか確認してみてください。
腰痛が起こりやすいなど症状がでていると骨粗しょう症の可能性があります。
それでは、これから予防方法についてお話を進めていきます。
まず一つ目です
丈夫な骨をつくる食事を心がけましょう。
骨を作るときの材料となるカルシウムを多く含んだ食品をとることは重要です。骨のままたべ
られる小魚や牛乳・乳製品・大豆製品などです。ビタミン D が含まれる食品には、カルシウム
の吸収を高め、骨にカルシウムを運ぶ働きがあります。魚や干しシイタケや卵などです。また
タンパク質も重要です。
インスタント食品、炭酸飲料、スナック菓子の食べ過ぎも注意です。これらの食品には、カル
シウムの吸収を妨げるリン酸が多く含まれています。
二つ目は運動です
運動によって骨に負荷が加わるとカルシウムが骨に付きやすくなり、骨が丈夫になります。
先日ですが、地域健康づくりシリーズ講演会の中で、スモールチェンジ活動で健康をとお話
がありました。このスモールチェンジとは、大きな目標だとなかなか続けられないけれど、日
常生活の中でできそうな簡単な健康行動をやり続けて健康になろう!というものです。たとえ
ば買い物に行く時に少し遠回りしたり、いつもより少しだけ歩幅をおおきくしたり、歩くスピ
ードを上げたり、犬の散歩のとき背筋を伸ばしたり、気が付いた時だけでもおなかをへこませ
たり、テレビを見ながら足先を上げたりのばしたり等です。
膝などに軽い痛みがある人は、骨に負担のかからない運動として、特に水泳・水中ウォーキン
グがあります。
日常の中で、少しでもコツコツと続けていくと効果がでてきます。骨は周囲の筋肉によって保
護されています。骨粗しょう症というと、骨のことがメインに考えられがちですが、筋肉を強
化することも骨粗しょう症予防には大きく役立ちます。また運動による骨への刺激は食事から
とったカルシウムの骨への取り込みを促す効果もあるのです。
また筋力アップには、年齢は関係ないといわれています。高齢の方もあきらめず出きる事から
やってみてください。
ただし注意していただきたいのは、全く運動していなかった人が急にがんばりすぎることで、
あちこち痛みが出てきてしまったり、かえって体の調子をくずしてしまうことです。食事や運
動についても、主治医がいる方は必ず相談の上進めてください。
三つ目ですが
タバコ・アルコールなどの嗜好品についてです。いうまでもなくタバコ・アルコールは、カル
シウムの吸収をさまたげます。タバコはできることなら禁煙を、アルコールは飲みすぎを注意
して適量を守ってください。
最後に
いままで、お話したように、自覚症状がないので、とにかく身分の骨密度がどうなのか検査し
てみましょう。自分の体の状態を知ることは大切です。葛飾区では区内在住の18歳以上の方
の骨密度の測定をおこなっています。
検査日時や、費用については、保健所、健康推進課のほうへお問い合わせください。