【富士山専門写真家・宮内重男のメッセージ】 私は少年時代から、窓を開ければ富士山が見える所で育ち、日常の中で 富士山と何気なく対話していました。多感な青年時代、人生の岐路に立 った時に私を導き励まし、奮い立たせてくれたのが「富士山」です。 30歳を過ぎた頃でした。深刻な出来事で思い悩み、絶望の淵に追い込 まれていた友人に対して、私も何かしてあげたいという思いはあっても、 言葉の力は及びませんでした。 「そうだ!富士山の写真を撮って見せよう。きっと富士山が何か語りか けてくれるだろう・・」と思いつき、富士山の写真を撮影する勉強を始 めました。 写真を撮りに行くうちに富士山は日の出前にその姿を見せていることを 知り、それから、家を出る時間は決まって午前3時でした。 日の出前から活動していると、日常ではほとんど体験できない感動的で、 神秘的な富士山を目の当たりにして、夢中でシャッターを切りました。 富士山写真から勇気と希望を与えられた友人も、3 時に起きて撮影に参 加することが多くなりました。そしていつの間にか参加者は数人になっ ていました。 この様にして、自分自身と友人を励ますために撮った写真は、1,000 枚 以上になりました。 ある日、仲間と雑談をしているうちに、 「いつも私たちを励ましてくれる 富士山の写真を、街の人たちにも見せてあげよう」ということになり、 写真展を開催しました。 想像以上の多くの人たちが展示会を訪れて、「これは本当の富士山だね」 と喜んでいただけました。その時は、写真を販売する気持ちは全くなか ったのですが、 「売って下さい」という人々が続々と現れてびっくりしま した。 地元新聞社の取材で富士山写真家・宮内重男の名前を世に示して頂きま した。 2013 年 6 月、念願であった富士山世界文化遺産登録が実現しました。 我々に勇気と希望を与えてくれた富士山写真を、今度は世界中の人々の 心にお届けしたいとの思いから、 「神秘の富士山」として販売させていた だくことになりました。雄大・優美・荘厳・気高さ・威圧・優しさなど、 一言では表すことのできない形容を「神秘」に込めています。 宮内重男
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