チベット仏教 究竟次第:完成のプロセス 身体の構造:粗大なレベル 身体

究竟次第:完成のプロセス
今生において物質的な身体を非物質的な仏の身体へと変
化させる修行階梯
チベット仏教
二つの知識が必要
第八回 ゲルク派の教義3
身体の構造:粗大なレベル、精妙なレベル、微細なレ
ベル
死と生まれ変わりの過程:「中有」においては物質的
な身体と意識が消滅する
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身体の構造:粗大なレベル
身体の構造:精妙なレベル
粗大な肉体
風(ルン):生命要素を動かすエネルギー。意識の乗り物
脈管:風の通り道で72000本ある。中央脈管とその左右の
脈管が大事
地水火風の四元素
父由来の骨・筋肉・精液、母由来の肉・皮膚・血液
チャクラ:頭頂・喉・胸・へそ・会陰で左右の脈管が中央
脈管に絡みついて締め付けている。その結び目
粗大な意識
粒滴:胸のチャクラにある「不滅の粒滴」。頭頂の粒滴に
精液、へその粒滴に経血が入っている。
感覚的な認識・概念的な思考
死んでいくとき、真っ先に消滅していく
精妙な意識:八十種の感情と三種類の智慧
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身体の構造:微細なレベル
「不滅の粒滴」の中に微細な意識と微細な風が閉じ込め
られている
輪
の初めから途切れることなく続いている!不滅
生まれてから死ぬまでの間は眠っている
死ぬときに肉体から抜け出し、次の生へと移っていく
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死と生の間
死
死は一瞬ではなく、粗大な肉体と意識が解体し、精妙な
身体と意識も解体し、微細な意識と風のみとなる過程
最後に胸の不滅の粒滴に溶け込んでいく
中央脈管に入った風も微細な風に溶け込む
!これが本当の死
第一段階:粗大な身体と粗大な意識が一つ一つ消滅
!外から見たら死んだように見える
死の光明:原初から存在している微細な意識が現れる
第二段階:精妙な意識が一つずつ消えていく。
中央脈管に左右の脈管から風が入っていく。
その風に動かされて、頭頂の粒滴から精液が下降、へそ
の粒滴から経血が上昇し、胸のチャクラに到達する
光明は空性そのもの
全ての人は死ぬとき、この真理としての光明を見るが、
それに気付かず、怖れて光明を避けてしまう
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再生
究竟次第の修行階梯:五次第
光明の段階に三日留まった後、微細な風が微細な意識を
乗せて動き出し、不滅の粒滴を離れ、体外に出ていく
身体の分離(生起次第から究竟次第への転換)
語の分離(第一次第)
微細な意識と微細な風からなる中有の身体が生まれる
心の分離(第二次第)
精液が性器から、経血が鼻から出て、意識が身体を離れ
たことが分かる
幻身(第三次第)
光明(第四次第)
両親の精液と経血の結合した肉体に微細な意識が入って
転生する
双入(第五次第)
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身体の分離(準備)
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語の分離(第一次第)
生起次第で、仏と仏の世界を観想する
風の出・入・止に対応する「オーム・アー・フーム」の
真言を唱える金剛念誦
常に仏の身体であるとの意識を持つ
風を真言と一体化させる!呼吸が金剛念誦になる
通常の凡夫の身体意識を「分離」する
風と語が別のものであるという日常的な意識を消す
胸のチャクラの結び目がほどけ、風が中央脈管に入る
精妙な意識である三つの智慧が現れてくる
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心の分離(第二次第)
幻身(第三次第)
胸のチャクラの結び目が完全にほどける
「喩えの光明」(微細な意識)とその乗り物の微細な風
から「幻身」が生まれる
全ての風が不滅の粒滴に溶け込む
幽体離脱のようなもの
光明の智慧が生じる。ただしまだ空性を概念的にしか理
解していないので「喩えの光明」にすぎない
まだ煩悩を完全に断っていないので「不浄の幻身」と呼
ばれる
微細な意識が、八十の感情や低位の智慧という汚れから
分離されるので「心の分離」と言われる
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光明(第四次第)
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双入(第五次第)
不浄の幻身のまま修行を続ける
真実の光明の智慧と、その乗り物の風を原因として「清
浄なる幻身」が生まれ、その幻身が光明と一体となる
真実の光明の智慧を獲得する
「双入」とは一体となること
不浄の幻身が真実の光明の智慧に溶け込む
業によって生まれた肉体が残っている有学の双入と、完
全な仏の身体を実現した無学の双入の二段階がある
この智慧は原初から存在する「大楽」
大楽の智慧が空性を直接認識する
光明の智慧は、仏陀の覚った意識になる
清浄なる幻身は、衆生済度のための色身になる
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