No.3

数学演習 B(線形代数分野) No.10 (2014 年度 AB)
10-5. 次の線形空間の基底を求めよ.
注意事項
(1) R2 内の直線 3x + 4y = 0.
・ 毎回の課題に対する時間内提出物によって評価する.出席を重視するが,出席だけでは合格と
(2) R3 内の直線 2x = −6y = 3z.
(3) R3 内の平面 3x + 4y = 0.
ならない.
・ 演習時間内は問題を考え,解くことに専念すること.関係のない授業のレポートの作成,携帯
電話の操作などがあった場合,その回は欠席したものと見なす.
・ 不正行為は行わないように.1 回目で不合格とする.
・ 演習の時間には,線形代数 IB の講義ノート・プリント類を必ず持参すること.持っていない
2
3
10-6. 次のベクトルの組が各々
  R , R の基底であることを確認し, この基底に関する,一般のベ
( )
x
x
 
クトル (つまり
or y ) の座標を求めよ. (ヒント:まず一般の点を与えられたベクトルの線
y
z
形結合で表すことを試みよ.その上でプリント p37 命題 6.2.2 を使うとよい.)
者の質問には答えない場合もある.
(1)
10-1. 次の関係式で与えられる R3 の部分集合は R3 の部分空間であるか? 部分空間であるなら,
定義の条件が満たされることを確かめ,部分空間でないなら具体的な反例を挙げよ.ただし R3 を
xyz-空間と見なす.
(2)
   
1
2
     
−1 , 0 , 1
1
2
6
1

10-7. 変数 t に関する未知関数 x(t) と x(t) の有限階の導関数たちの間に与えられた関数関係を
x(t) に関する微分方程式といい,未知関数 x(t) が求まれば,その解であるという.a(t), b(t) を t
に関する関数としたとき,微分方程式
(1) x + 2y + 3z − 4 = 0
2
(2) x + 2y + 3z = 0
(3) z = x + y
2
d2 x
dx
+ a(t)
+ b(t)x = 0
2
dt
dt
10-2. R3 の以下の部分空間を (座標 xyz に関する) 方程式で表せ.

(1)

( ) ( )
1
1
,
1
2
1


 
Span⟨−3⟩
1
 
2

   
(2) Span⟨ 1  , −1⟩
−1
2
2
10-3. 次のベクトルの組が線形独立であるか線形従属であるかに答えよ. 線形従属である場合には
自明でない線形関係を挙げること. (2) は場合分けが必要.
       
     
1
1
2
0
       
1
−1
1
−1 1  2  2
     








(1)   ,   ,   ,  
(2)  1  ,  0  ,  a 
−2 3  1  1
−7
3
a2
1
0
−1
2
10-4. R3 , R4 の以下の部分空間の基底と次元を求めよ.
     
1
−2
1
     
(1) Span⟨2 ,  3  , 0⟩
3
1
1
(2)
       
2
4
−1
3
       
1 −5  3   5 
      
Span⟨
1 ,  1  ,  0  ,  2 ⟩
       
3
−7
5
11
の解空間は,部分空間の条件を満たすことを確かめよ.
No.10 問題略解
9-1. (1) adf i−begh−cdf h (2) 35 (3) 111
9-2. (1) 3abc−a2 −b2 −c2 (2) (a−b)(b−c)(c−a)
(3) (a−b)(a−c)(a−d)(b−c)(b−d)(c−d) (4) λ5 +a1 λ4 +a2 λ3 +a3 λ2 +a4 λ+a5 9-3. (1) x = 5/2,
y = −27/8, z = −17/8 (2) x = (d − b)(c − d)/(a − b)(c − a), y = (a − d)(d − c)/(a − b)(b − c),
z = (b − d)(d − a)/(b − c)(c − a) 9-4. 行列式は (1) −9, (2) 1. 余因子行列と逆行列は検算すれ
ば正誤がわかるので略. 9-5. 略.積の行列式は行列式の積であることを使え. 9-6. 略. 交点
が満たす連立
1 次方程式の拡大係数行列は逆行列を持たない.
9-7. 行列式の性質 (D7) を使う
(
)
(
)
A B
A+B
O
と,det
= det
という形に変形できる. 9-8. 問題 8-8. と同様の
B A
B
A−B
公式が 2 次の場合にも成り立つ.そこに fi′′ の式を代入し,行列式の性質を使うと良い.