新連携 溶射技術を強みに 年 酸化チタン消臭装置を開発 ㈱釡石電機製作所は昭和 置も販売している。 伝承の知恵で 理技術の溶射による製品加工を 理 を 行って き た。ま た、表 面 処 動機・発電機等の修理・保守管 溶射技術を強みに、事業所の電 備の耐久性を向上させる独自の ま ず、モ ー タ ー を 開 放 修 復 に 取 り 掛 か っ た。 の 事 業 所 にあ る 機 械 の 同 社 は、浸 水 し た 顧 客 波 が 釡 石 市 を 襲 っ た。 東日 本 大 震 災 の 大 津 設備を復旧 行って お り、特に溶 射によ り 設 し てド ラム 缶 で煮 沸 し に﹁鉄 の 町、釡 石﹂で 創 業。設 備・諸機械の耐久化・省コスト化、 て 塩 分 を 除 去 す る。昭 年 の チリ 地 震 津 波 溶射皮膜の特性を利用した環境 和 の経 験 で得 た 知 恵 が 生 対策製品の加工も行う。 同社は、岩手県工業技術セン きた。 溶射技術﹂から、撤退をする話 ターと共同で光触媒機能を高め 体を動かしながら伝承してきた も 出 た。し か し、 ﹁復 旧 修 理 は ﹁机 の 上 の 勉 強 だ け で な く、 技術が多くある﹂ 。 やがて落ち着く。修理・保守の る﹁溶射法による酸化チタンの に特許を取得した。当初、同技 と 佐 藤一彦 社 長 は 語 る。二 か 仕事が縮小する中で、技術を向 年 術を内装に使うことを試みたが、 月が過ぎた頃には、同社に被災 固定化技術﹂を開発、平成 思うような成果を得られなかっ 上させて新分野を開拓しなけれ いた。 した事業所から設備修理の依頼 そのため、 OBの方を4名再雇 た。そこで、有限会社井上ガラ うな組織づくりの秘密が隠されて ば 生 き 残 れない。明日につな が 育成の上ではとても重要だという。 が殺到、地域の産業基盤の復旧 力であるが、その背景にはこのよ ス店との異分野連携で二酸化チ 個人の経験やアドバイスは、社員 ると信じて自社の高い技術力を 進めた。 会社の強みは高い技術 十分に活かしていこう﹂ 。佐藤氏 と伝えていくことが基本である。 は、瓦礫が残る釡石の町で新事 方々の知恵を借りながら作業を 明日へ繋ぐ技術 18 case 中にもあったように、人から人へ 業の継続を決断した。 技術を利用した消臭・抗菌機能を持 同社は﹁溶射法による酸化チ 「光触媒を高活性化させる新しい溶射 その忙しさの中で﹁光触媒の 平成 19 年 (2007 年) 認定。 タンの固 定 化 技 術﹂を 持って 東 北経済産業局が行ったマッチング 事業に参加した。そこで、独立 行政法人産業技術総合研究所の 目に留り、高く評価された。こ れを きっか けに、独 立 行 政 法 人 動 物 衛 生 研 究 所 と 繋 がった。口 蹄疫対策に同技術が活用できる か ど う か、実 験 が 始 まった。さ らに、鳥 インフルエンザ 対 策の 実 験 も 加 わった。そ の 結 果、動 物だけでなく、人間のインフル エンザ対策にも効果があること 新連携事業 復興と発展を同時に進めた 経営者の決断 いる。 震災時も、定年を迎えた に忙殺された。 171-4 石電機製作所 製作所。 その技術の伝承は、本文 高い技術力を持つ㈱ タンを 直 接 溶 射 し た フィルター 【住所】 岩手県 石市甲子町第 9 地割 40 41 が わ かって き た。実 用 化 に は、 加工を行う。 の光触媒作用で消臭・抗菌を行 【名称】 株式会社 石電機製作所 岩手県 石市 株式会社 用し、その経験を次世代に伝えて (取材対応:代表取締役 佐藤一彦 氏) 多くの課題が残るが、異分野と また、表面処理技術の溶射による製品 の連携を続けながら、同社は釡 主な事業内 容 う新しい空気消臭装置﹁サンア 【代表者】 代表取締役 佐藤一彦 キーポイント 機器の修理並びに、メンテナンス業務。 Keypoint 電動機・発電機・変圧器及び電気 石の復興とともに着実に歩んで ▲震災後の取組みを話す佐藤社長 技術力は組織力 30 【HP】 http://www.e-kamaden.co.jp/pc/ いる。 【設立】 昭和 24 年 7 月 石電機 ▲試験分析装置 ▲光触媒装置の使用例 【電話】 0193-23-8151 ールクリーン﹂を 商 品 化。家 畜 組織 プ ロ フ ィール ▲光触媒装置サンアールエコクリーン つ製品の事業化」 。 24 19 舎に導入したほか、家庭用の装 Company Profile
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