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 範囲 高校数学Ⅰ 2次関数 2次方程式 解の配置問題 問題0010
2次方程式 x
2
+2ax +3a =0 について、次の条件を満たすような定数 a
の値の範囲を求めよ。
(!)
解がすべて 1 より小さい実数である。
(2)
1より小さい実数解と 1 より大きい実数解をもつ。 (1)は、
(ア)グラフをかき、頂点、軸、端点に着目して解く方法
(イ) x -1= t とおき、解と係数の関係に持ち込む方法
(ウ)、定数 a を分離して解く方法があるが、
(ア)で必要十分である。難しい問題になればそれを納得してもらえると思う
そ の 理 由 は、 ( イ ) で も 判 別 式 は 必 要 な の で 計 算 が さ ほど楽になるわけでな
い。
特 に、 (ウ )などは、 a の次数が 2 になったりするとかえって複雑になる。2
次 関 数 で 定 数 分 離の手法はあまり必要ない、そんな時間があれば英単語の1
つでも覚えた方がいい、大学受験は数学ではきまらない。
ただ、定数を分離するという視点は大切である。
(1)は
まず、題意を満たすようなグラフをかいてみよう。
考 え る 順 番 を 自 分で決めるといいです。ここでは下に凸のグラフで説明しま
す。
◆まず、解があるのか無いのかです。
解があるなら頂点の y 座標が 0 以下、あるいは判別式 0 以上です。
◆ 次 に 軸 を み て い き ま す。 軸 の 方 程式は、 x =-
2a
=-a 、さて、かりに、
2
軸 が 1 よ り 大 き い と、この2次関数は下に凸のグラフですから、軸から右側
で は 増 加 の 関 数になり、必ず、 1 より大きい解をもつことになります。です
から、軸は 1 より小さくなければいけません。
◆ 次に端点 x =1 での y の符号をみます。 y が負つまり、グラフで x 軸より下
にあれば x >1 より大の解をもちます(もう1つは 1 より小さい解)。、解がす
べて 1 より小さい実数であるためには、関数に x =1 を代入したとき、正でな
ければいけません。
こ こ で は、 グ ラ フ を入れた解説は省略します。どのような問題集にもある問
題 で す。 こ の 解 説 で納得できないようなら、類似問題を探して勉強すること
を勧めます。
大 切 な の は、 困 難 は分割せよで、順序よく上のように場合分けをしていくこ
とです。
それでは、解答
2
+2ax +3a とする。
D
=a 2-3a 0 こ れ は、 a (a -3)0 こ の 不等
実 数 解 を も つ の で、 判 別 式
4
式を解いて a 0,a 3 …①
グ ラ フ の 軸 は、 問 題 に 「 解 が す べ て 1 よ り 小 さ い 実 数 で ある。」とあるの
で、 軸 : x =-a <1 で す。 等 号 は は い り ま せ ん、 1 よ り 小さい実数だからで
す。この不等式を解いて、 a >-1 …②
最後に f (1) の符号は 0 より大きいので、
1
f (1)=1+2a +3a >0 これは、 5a >-1 つまり、 a >- …③
5
1
①から③の共通部分を求めると、 - <a 0, または、 3a となります。
5
2次方程式 f (x )=x
(2)
こ れ は、 f (1) の 値 が 負 で あ れ ば よ い、 そ し て、 実 数 解 を も つ た め の 条 件
D >0 は必要ない。この問題の結果はしっかりと覚えておくとよい。
解答
-1-
f (1)=5a +1<0 を解いて、 a <-
1
5
ちなみに、
2 次 方 程 式 ax
2
+bx +c =0 で a >0 下 に 凸 の グ ラ フ で 正 数 と 負数に解をも
つ条件は f (0)=c <0 である。 D >0 は必要ない
-2-