Twinkle:Tokyo Womens Medical University - 東京女子医科大学

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心室中隔欠損を伴わない肺動脈弁閉鎖症の臨床
高尾, 篤良; 三森, 重和; 鰀日, 藍子
東京女子医科大学雑誌, 36(9):516-516, 1966
http://hdl.handle.net/10470/14694
Twinkle:Tokyo Women's Medical University - Information & Knowledge Database.
http://ir.twmu.ac.jp/dspace/
50
いわゆる肺高血圧症を伴ったものに対する根治手術は67
期に必死の心奇形と考える.
例を数える.仮に,肺動脈収縮期圧と大動脈収縮期圧と
21.麻酔事故の予防について
の比率を基準に,本症の重症曳を分けてみると,PIA圧
(麻酔)○岩淵
比が70%を超える重症VSDは,36例であった.重症倒
汲・藤田昌雄
(法医)平瀬 文子
に対する手術成績は,軽症例が5%以下の危険率である
麻酔の進歩に伴ってその合併症も少なくなり,安全に
のに対し・て,約40%と極めて高かったが,最近17例では
麻酔が行なえるようになったとはいえ,麻酔による事故
晩期死1を合む2例の死亡(11.7%)をみただけで,
死はしばしば新聞紙上に発表されている.また東京都監
PIA圧比が100%であっても,逆シャントが起こってい
察医務院において取扱われた医療行為による急死例のう
ない限り,手術は安全となり,手術予後も極めて良好で
ち,麻酔による事故死が最も多いことは既に発表されて
ある.手術に併発した種々の合併症を顧ると,術後の呼
いる.
吸障害が67例中12例,A−Vブロックが8例にみられ・
そこで麻酔における麻酔事故の実態について検討し,
うち6例が死亡した.再開通も右心不全とともに8例に
併せてその予防対策に言及したい.東京都監察医務院に
認めたが,予後は良い.3例ではあったが,感染症に陥
おける麻酔による事故死例では,局所麻酔によるものが
った症例は,極めて重篤な経過をとり,その予防が重要
全身麻酔の症例よりも多くなっている.耳鼻科領域にお
である.現在,上記の如き合併症がすべて未然に防禦で
けるものが多く,扁桃炎,副鼻腔炎の手術および気管支
き,手術予後が予想以上に良好であるのを知る時,本症
鏡検査,気管支造影検査時の事故は,全て局所麻酔によ
に対して,より積極的な根治手術が可能であろう.
るもので,この大半は蓬拳,意識不明,呼吸停止など局
20.心室中隔欠損を伴わない肺動脈弁閉鎖症の臨床
(心研)高尾 篤良・三森 重和
所麻酔剤による中毒症状が明らかである,婦人科におい
ては,特に妊婦における事故が目立ち,局所麻酔,腰椎
○緩日 藍子
麻酔,静脈麻酔によるものがほぼ同数にみられている.
本症の頻度は比較的稀とされているが,最近臨床例,
吸入麻酔による事故症例の中には,兎唇,口蓋破裂,な
治験例の報告が漸く増加している.われわれは1960年以
どの形成手術後の露宿確保が不完全なための窒息死も含
来,8例の剖検例(非手術死4例,術後死4例)を経験
まれている.
したので,本症の特異な臨床像,病理所見につき,報告
以上の如く”cの臨床症状から,酸素,人工呼吸器ある
する.症例は生後12日,2カ月 (2例),3ヵ月,4カ
いは麻酔器,血圧計,静脈内持続点滴,静脈麻酔剤,昇
月,5ヵ月,7カ月(2例)の乳児で,男5例,女3例
圧剤など麻酔施行上必ず準備されるべき器具を常備し,
である.発症の状況は,生後2日ないし3カ月でチアノ
早期に適切な処置を行なったならば,これらの麻酔事故
ーゼ,心雑音(二又は有),低酸素発作等を伴った.入院
は防ぎ得たかあるいは救命し得たと思われる症例もあ
時の症状は,チアノーゼの増悪.低酸素発作,呼吸困難,
る.一一一・一方,平瀬は麻酔による事故死例の中には,異常体
肝腫大回の心不全徴候をみた.心雑音は1例を除き・
左第3∼4肋間に収縮期雑音を聴取,第2肺動脈音は単
一で減弱はしていない.2例において左第2肋間に動脈
質,心疾患,肝脂肪変性などの所見が多く見られたこと
から,術前の心,肝などの検査の必要性を強黙している.
管開存による連続性雑音を聴取,また三尖弁閉鎖不全を
伴った3例に逆流雑音を聴取した.胸部レ線では6例は
心拡大,2例は正常大,全例肺野乏血性であった.心電
図では厨房(論陣)負荷のほか,比較的左室優勢等を示
した.心臓血管造影法を4例に行ない,右左心房短絡,
通常簡単に安易に行なわれている局所麻酔,腰椎麻酔
に事故死の多いことに留意し,術前の充分な検査による
全身状態の管理を行ない,麻酔によって起こりうるあら
ゆる合併症に対して適切な処置が行なわれるならば,麻
酔による事故の発生を減少せしめうるであろう.
22.当教室の過去10力年間における癌患者の統計的
左心早期造影,肺動脈閉鎖,右房拡大等を認めた.病理
観察
(三神内科)
所見では,肺動脈弁口は円蓋状弁閉鎖を示し,肺動脈主
幹部は内野を有した.また心室拡大3例,右室内腔狭小
5例であった.金例に両心房交通あり,大動脈位は正
常,心室中隔欠損はなかった。2例に動脈管:開存を認め
た.右室,右房拡大の著しいものは,臨床的に重症肺動
脈弁狭窄症に似るが,右舷狭小で心拡大著しくない場合
○竹内富美子・三神 美和・小山 干代
多1島 温子・山下 克子・鈴木 幹子
奈良 和子
近年,癌は世界的に増加の傾向を示しているが,わが
は,ファロー氏膏油症や三尖弁閉鎖症に似て,鑑別診断:
国でも癌死亡率は次第に増加し,全死亡率の第2位を占
めるようになっている.その罹患率は,特に肺癌におい
上問題となる.本症は夕卜科的治療なくしては,幼若乳児
ては諸外国に比し,i飛躍的の増加を示している.
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