Twinkle:Tokyo Women`s Medical University

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Opsoclonus myoclonus症候群の2例
伊藤, 道子; 平松, まき; 相川, 隆司; 小林, 逸郎; 竹宮,
敏子; 丸山, 勝一
東京女子医科大学雑誌, 56(9):914-914, 1984
http://hdl.handle.net/10470/5952
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http://ir.twmu.ac.jp/dspace/
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〔額薦22第麟、謂君〕
学
会
東京女子医科大学学会 第267回例会抄録
日時 昭和61年6月12日(木)午後1時より
場所 東京女子医科大学 中央校舎1階会議室
burst状に出現する速い衝動性の眼球異常で注視に
1.多彩な精神症状を呈したてんかんの1例
(精神科)○山崎 友子・田中 朱美
よって著しくなる特徴がある.しぼしば体幹・四肢の
(武蔵野赤十字病院神経科)堀川 直史
myoclonusや小脳失調を早いOpsoclonus−myoclonus
症候群といわれている.
側頭葉のbrain stone摘出術を契機に,その精神症
今回,我々は良性脳炎による,Opsolonus・myoclonus
状が大きく変化したてんかんの症例を経験したので報
症候群の2例を経験し,興味ある結果を得たので報告
告する.
症例は昭和34年生まれの女性.母方の伯父がてんか
する.
症例1:36歳男性.感冒様症状の後,opsoclonus及
んと診断されている.鉗子分娩による出生.その他本
人歴に特記すべきことはない.12歳,風邪による発熱
び躯幹失調,体幹のmyoclonusを認め,来院.手指に
時に3日間連続して1日に2∼3回大発作を起こし,
姿勢振戦を認め,Mann’s test陽性tandemgaitは不可
てんかんと診断され,以後抗てんかん薬を服用した.
能であった.opsoclonus発症後約1週間をピークに,
しかし,13歳頃からは精神運動発作も加わり,その後
自然経過で症状の軽減がみられた.
症例2:30歳女性.感冒様症状の後,opsoclonus及
も大発作は1年に4∼5回,精神運動発作は1日に1
∼2回生じていた.17歳の冬に,睡眠障害,日内変動,
び躯幹失調,体幹のmyoclonusを認め来院.経過中,
制止症状,自殺念慮の強いうつ状態が出現し,某精神
右上肢の異常知覚や瞳孔不同を伴っていた.入院後プ
病院で入院治療を受けた.その後も毎年秋から冬にか
レドニゾロン30mgを投与し以後漸減し,症状は約1
けて同様のうつ状態になり,抗うつ薬による治療を受
ヵ月後に消失した.
2つの症例のopsoclonusの共通する特徴として,
けていた.一方てんかん発作は,19歳頃から大発作は
1)方向は水平水垂回旋の要素を混じていた.2)頻度
ほとんどなくなったが,精神運動発作の頻度は1日に
5∼6回とむしろ増加していた.昭和54年7月5日(25
は固視を変えた時,輻轡型に増強した.3)閉眼,暗所
歳)当科初診.10月4日てんかん発作の治療のために
で減少が認められたことが挙げられる.
入院.頭部CTで左側頭葉のbrain stoneが発見され,
Opsoclonusの原因として,種々の疾患が考えられた
翌55年4月21日(21歳)当院脳外科でbrain stone摘出
が,いずれの症例も,経過良好の小脳失調を認めたこ
術を受けた.術後,てんかん発作はほぼ完全に抑制さ
とより,小脳炎が最も考えられた.
れた.これとともにうつ状態はほぼ消失し,かわって
3.起立性低血圧により劣位半球症状の一過性増悪
幻聴を伴い,不安,緊張の強い妄想幻覚状態が病相期
を示した左片麻痺の1症例の検討
性に秋から冬にかけて出現するようになり,23歳頃か
(中央リハビリ)○石田 哲治・野戦 優子
左回麻痺患者のリハビリテーションにおいて劣位半
らは幻聴が残遺する慢性の経過をとっている,
以上の症例について,てんかん発作,手術,精神症
状の3者の関係について若干の考察を加えたい,
2.Opsoclonus myoclonus症候群の2例
(神経内科)
球症状の合併は重大な阻害因子とされている.特に
motor impersistenceは,その出現頻度からも注目す
べき症候である.今回,我々は左片麻痺の一症例にお
いて,起立性低血圧による血圧降下時に著明な劣位半
○伊藤 道子・平松 まき・相川 隆司・
球症状の増悪を経験し,立位負荷試験とmotor imper・
小林 逸郎・竹宮 敏子・:丸山 勝一
sistence検査を用いて評価を行なった.その結果,血圧
〇psoclonusは,小脳,脳幹障害でみられる非眼振性
の異常眼球運動のひとつであり,不規則に方向を換え,
変動とmotor impersistenceの聞に強い相関を認め
た.
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