Twinkle:Tokyo Womens Medical University - 東京女子医科大学

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培養角膜内非細胞に対する圧力付加の影響
荒木, 博子
東京女子医科大学雑誌, 63(8):794-795, 1993
http://hdl.handle.net/10470/8740
Twinkle:Tokyo Women's Medical University - Information & Knowledge Database.
http://ir.twmu.ac.jp/dspace/
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(19)
氏名(生年月日)
アラ キ ヒロ コ
子(昭和3
本 籍
学位の種類
博士(医学)
学位授与の番号
渦雷228号
学位授与の日付
平成5年3月19日
学位授与の要件
学位規則第4条第1項該当(医学研究科専攻,博士課程修了者)
学位論文題目
論文審査委員
培養角膜内皮細胞に対する圧力負荷の影響
(主査)教授 小暮美津子
(副査)教授 串田つゆ香,丸山 勝一
論文内容の要旨・
目的
考察
緑内障眼における角膜内皮障害の原因として,眼圧
圧力負荷終了時の培養後の酸素分圧,電解質濃度に
上昇や二次的な前房水の組成変化などの関与が推察さ
各検体間で大ぎな差を認めなかったことから,本実験
れている.しかし現在までに角膜内皮細胞に対する眼
で認められた培養角膜内皮細胞の形態変化は,培養液
圧上昇の直接的な影響については期らかにされていな
の生化学的な変化によるよりも,圧力負荷の直接的な
い.今回眼圧上昇が角膜内皮細胞に及ぼす影響を明ら
影響によって生じたものと考えられる.すなわち,圧
かにするひとつのモデルとして,培養角膜内皮細胞を
力負荷による物理的な力により,培養角膜内皮細胞が
用いて圧力負荷を行い,その形態学的な変化について
正常形態を保持できなくなった結果,種々の形態変化
検討した.
が出現したと考えられる.したがって緑内障眼におい
方法
ても同様の機序から,眼圧上昇が角膜内皮細胞の形態
ウシ摘出眼球より角膜内皮細胞を採取し,10%ウシ
変化の原因として直接的な影響を及ぼしている可能性
胎児血清を含むEagle’s minimulh essential medium
があると推察した.
中(37℃,5%CO2)で初代培養を行った.8x50mm
結論
のカバーガラス上に継代した二代目培養角膜内皮細胞
緑内障眼における角膜内皮細胞の形態変化の原因と
に,緑内障発作時の最:高眼圧を考慮した80mmHgの圧
して,眼圧上昇が直接的な影響を及ぼす一因子である
力を負荷し,6,12,24,48,72,120時間後の表面形
可能性が示唆された.
態を位相差顕微鏡および走査型電子顕微鏡(JEOL
JSM・35C加速電圧15KV)で観察した.
結果
位相差顕微鏡では圧力負荷48時間後から核や細胞境
界の不鮮明化が出現し,120時間後では空胞変性が認め
られた.走査型電子顕微鏡では圧力負荷6時間後から
microvilliの形態変化,細胞表面の凹凸不整,細胞質の
小裂隙などの細胞表面の微細構造の変化が認められ
た.圧力負荷終了時の培養後の酸素分圧,電解質濃度
を血液ガス電解質分析装置により測定したところ,各
検体間で大きな差を認めなかった.
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論 文 審 査 の 要 旨
本研究は緑内障における眼圧上昇が角膜内皮細胞におよぼす直接的な影響を明らかにする目的で行ったも
のである.
ウシ培養角膜内皮細胞を用いて圧力負荷を行い形態変化を位相差顕微鏡および走査型電子顕微鏡で観察し,
培養液の酸素分圧,電解質濃度を測定した.
その結果培養液に組成変化はみられず,緑内障眼における角膜内皮細胞の形態変化は眼圧上昇による直接的
影響による可能性が高いことが示された.臨床的,学術的に価値ある研究である.
主論文公表誌
培養角膜内皮細胞に対する圧力負荷㊧影響
2)樹枝状角膜炎の再発に対する気温,湿度の影響.
rあたらしい眼科 8(10):1609-1611(1991)吉
東京女子医科大学雑誌 第63券 第3号
野圭子,高村悦子,高野博子,荒木博子,内田
239-246頁(平成5年3月25日発行)
幸男
副論文公表誌
3)偽樹枝状角膜炎で発症したアカントァメーバ角
膜炎の1例.眼臨医報86(4):1002-1025
1)Impression cytologyによる偽樹枝状角膜炎か
らの水痘一帯状ヘルペスウイルス抗原の検出.
(1992)吉野圭子,高村悦子,高野博子,荒木博
眼臨医報86(4):1002-1005(1992)荒木博子,
子,中川 尚,白坂龍膿
高野博子,中川ひとみ,中川裕子,中川 尚
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