僧帽弁形成術後の前尖収縮期前方運動(SAM)

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僧帽弁形成術後の前尖収縮期前方運動(SAM)
症例の検討と治療戦略
醗otion(SA継)
鹿晃島大学 心臓血管外科
榊原記念病院
僧帽弁形成後にみられるSystol iG anterior
心臓血管外科1、半蔵門循環器クリ
ニック2
上野 隆幸、坂鐡 隆造、井畔 能文、上野 暫哉、
山本 裕之、上野 正櫓、松本 和久、
井ノ上 博法、峠 幸志、四元 大輔、豊川 健二
【固的1我々は近年,僧帽弁形成術(獅P)後のS灘には
適正な輸液負荷,カテコラミン使用申止,β一b/ocker
(landioioi)持続静脈内投与を行い,cibenzoline単独
晋1)、下川 智樹1)、加瀬川 均2)、
真鍋
角闘
優1)、宮島 敬介の、盧 大潤1〉、
澤田
貴裕荏)、渡辺 嘉之n、池永 茂歪)、
尾澤
高梨
秀一郎1)
直美嘩)、文元 建宇1}、福井 寿啓1)、
嫡的1僧帽弁前尖のS醐は僧帽弁形成術後に時折遭
またはβ一b圭ocker(atenoloi)やαβ一b/・cker(carvediloi)
追加内服に移行している.今回,本治療戦略に則した
僧帽弁閉鎖不全症(義鋤に対する欝P後のS醐症例の早
遇する合併症の一つであるが、その出現頻度、発症メ
カニズム、対処方法についてはいまだ不明の点が多い。
期・遠隔中期成績を検討.【対象と方法12000.1∼2007.8
L弼m2(!.24∼L68〉.黙gradeはO(none,
1方法】2004年1月から2007年6月までに当院で僧
帽弁形成術症例366例のうち術申SAMが見られた旙
例(平均年齢61.9歳、男性il例、女控4催)を
retrospectiveに検討する。1成績1術中SAMの出現頻
度は4.1%であった。SAM発症例の術前NY甑は1度8
倒、H度5例、II1度2例であった。平均EF72.編、
trace):i(mild):2(moδerate):3(moδerateiy
平均LVDd/Ds54.4/31.1で、術繭心機能低下例はなか
に蝋Rに欝P選択した症例239例(後尖員7,前尖70,
交連部病変を含む複合52)のうち,体外循環離脱直後,
または術後S醐を発症した9例(3.8%〉を韓象.男4
例,女5例,平均年齢6/歳(36∼80).平均体表薦積
severe):4(severe)と評価.平均観察期闘34ヵ月(2∼
80).【結果】MVP選択症例239例中,形成可能であっ
たMVP症例は237例(99%),僧編弁置換術(MVR)へ2
例(後尖1,複合1)が移行.S蝋発症9例の逸脱部位
は後尖8例(89%),前尖0例,複合1例(i1%).体外
ったが、!例にSAMを伴うHOC真1合併がみられた。病変
部位は前尖単独0例、後尖単独i2例、両尖3例と後尖
例が多く、形成手技は廊例全1列に後尖の矩形切除が施
行され、うち11例はsl懇ingtechpiqueであった。S醐
の鰐処法は、7例が保存的治療(カテコラミン減量、
循環離脱直後のSAMは6携,術後新規のS醐は3例.
補液による容量負荷など)、8例はsecopd pump r膜nし
Second pu即run以上で,再形成を要した例は4例(4/9;
た上での再形成術(サイズアップした弁輪の使用2例、
自己心膜弁輪の部分的切除による弁輪拡大5例、その
興%).内i例がS醐によるsevere駅のため,残り3
例はSAM以外の要因によるmoderate以上の残存黙の
ため.最終形成術式は後尖8例では四角切除4例(全例
slid拍g憐用),三角切除4例(内i例sliδing,1例後
交連側edge to磁ge併用),複合1例ではA2÷P1−P2
人工腱索再建.9例中8例にring ann蔚opiasty(CE
classic5,physio2,FLR1)を追加.i例はring未
使用.平均ring size30盤鼠28∼32〉.体外循環離脱
直後のS醐6例のうち,初期の後尖!例(P3潤角切除
÷slid籍g〉はfour脇pu醗p r顯にて最終的に蟻VRに移
行.残り5例と術後新規のS蝦3例は輸液,薬物治療
他!例)であった。当院でのseco磁pu即撫n症例全
体26例のうち8例(30.8%)はS醐によるものであっ
た。全例で術中S醐の改善がみられ、弁置換を要した
例はなかった。術1週後エコーでは外科治療群の工例
(HO綴合併例〉、保存的治療群の2例でSAMを認めた
が、いずれも壱意な厭の再発や左室流出路狭窄はみら
れず、問題なかった。また術6ヵ月後エコーでは}10C真i
合併例の1例を除き、S醐は消失していた。1結論匪僧
帽弁形成術後にみられるS鰯では半数に外科的対処が
必要であったが、いずれも術後の経過は良好であった。
の結果,退院蒔黙grade O:1:2業1:6:1(LO±0.5).
退院時S趨は8例中4例(50%),内!例は軽度左室流
出路(LVOT)狭窄あり.S醐例に手術死亡なし.遠隔中
期MR grade O:i二3:5(O.6±0.5)、遠隔中期S醐(軽度)
は8例申3例(37.5%),LVOT狭窄例なし.再手術,心
関連eve醜,遠隔中期死亡なし.S醐全症例のN顕A
1:2:3:4は術前(/:6:1:1例),退院時(4:510:0例),遠
隔中期(91010二〇例).{結語】MVl)後のS翻の多くは輸
液,薬物療法で対応可能であり,遠隔中期S灘は
62.5%(5/8)1こ消失,遠隔申期1こ軽度SA縞 が 37.5%
(3/8)残存したが,1、VOT狭窄例はなく黙は全例mi!d
以下で,臨鎌症状(全例灘{A l)も良好であった.
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