科名:内科(循環器・腎臓内科) 指導責任者 循環器グルーブ:野出孝一 腎臓グループ:佐内 透 指導代表者 循環器グルーブ:橋本重正 腎臓グループ:岸 知哉 指導医講習会修了者 橋本重正,吉田和代,嘉村亜緒衣 必修研修(内科共通) 概要:1年目は全員3か月毎に2つの病棟で研修する。常時4―8床の受持医となり,直接の指導医 (助教または医員)の指導を受ける。原則として病棟に専念して研修する。患者およびその家族とのコ ミュニケーションに留意し,疾患に対する理解,検査や治療に対する協力を得ることを心がける。他 の医療機関の協力や他科医師からのコンサルテーションを得られるように努力し,患者のケアを効果 的に進めることができるようにならなければならない。 : GIO(一般学習目標) ひとりの患者を全人的に診ることができる視野を備えるために,一般臨床医の基本となる内科全般に わたる知識と技能を身に付ける。 SBOs(個別学習目標): 6か月間内科分野別にあげた個別学習目標をできるだけ多く達成する。 教育関連行事(スケジュール): 6階西カンファレンス 循環器 火曜日9時∼12時 腎臓 木曜日9時∼11時 選択研修(内科共通) 概要:1つまたは2つの病棟で最長1か月以上6か月まで研修することができる。 :(必修研修と同じ) GIO(一般学習目標) ― 62― :(必修研修と同じ) SBO(個別学習目標) 教育関連行事(スケジュール):(必修研修と同じ) 循環器グループ 必修研修 研修の概要: 循環器内科の必修研修は1年目の内科必修研修の中に含まれ,循環器・腎臓内科としての6階西病棟 の研修として行われる。1ローテーション期間内にローテートする研修医数は6名以内が望ましいが 全体の研修医数等により調節は可能である。研修医1名あたり平 5,6名前後の循環器科患者を常 時担当医として受け持ち,各研修医に対し4―5年目の後期研修医とそれ以上の経験を有する指導医 が指導を行う予定である。 GIO: 内科全体の GIO に順ずる SBOs: ・胸痛をきたす疾患の鑑別の進め方を述べることができる。 ・呼吸困難をきたす疾患の鑑別の進め方を述べることができる。 ・浮腫をきたす疾患の鑑別の進め方を述べることができる。 ・失神をきたす疾患の鑑別の進め方を述べることができる。 ・循環器領域での基本的な病歴聴取と身体診察により状態の評価と診断計画をたてることができる。 ・正常心音と病的心音の判断をし,代表的過剰心音・心雑音から病態を推論することができる。 ・胸部単純X線像において心血管陰影像の正常および病的所見の判断ができる。 ・12誘導心電図を記録し,基本的判読をすることができる。 ・負荷心電図の適応を判断し,実施することができる。 ・心臓超音波検査法を用い基本の心臓Bモード像の描出と壁運動の評価ができる。 ・高血圧症の診断と治療の選択ができる。 ・代表的な降圧剤の作用機序を理解し,適切に使用することができる。 ・虚血性心疾患の一時予防と二次予防に関して EBM に基づく管理ができる。 ・リスクファクターを有する患者に対し,食事・運動・禁煙などの生活習慣指導ができる。 ・急性冠症候群に対する救急初期対応ができる。 ・急性心不全の病態を把握し,状態に応じた初期治療ができる。 ・慢性心不全の病態を把握し,EBM に基づいた治療の選択ができる。 ・代表的な不整脈を診断し,治療の緊急性の判断をすることができる。 ・代表的な抗不整脈剤の適応と副作用を理解し適切に使用することができる。 ・ペースメーカーの適応を判断することができる。 ― 63― ・肺塞栓症の危険因子を評価することができる。 ・急性肺塞栓に対する初期対応ができる。 ・円滑なチーム医療を実施することができる。 ・循環器専門医へのコンサルトが必要な場合を判断することができる。 教育関連行事: 月 午前 火 抄読会 カンファレンス 回診 午後 水 木 金 外科合同カン ファレンス カテカンファレ カテカンファレ ンス ンス 選択研修 選択コースとして循環器科研修を選択するものに関しては,研修期間は最低1か月以上,本人の希望 に応じる。 GIO,SBOs ともに必修研修と同じであるが,1年次の必修研修に加えて2年次に更に循環器科研修を 選択するものに関しては,心臓超音波検査や心臓カテーテル検査など,より専門的な検査に関する技 能の経験などに関して選択者の希望に応じ内容を調整する。 連絡先 〒849-8501 佐賀市鍋島5-1-1 佐賀大学医学部循環器内科 Tel 0952-34-2364(循環器内科直通) 野出 孝一 node@cc.saga-u.ac.jp 腎臓グループ 必修研修 研修の概要: 15から20例程度の入院症例を,5―7名程度の研修医で担当し,症例ごとにその症例に精通する指導 医の指導の下に,徹底した病態への理解と対応法を学ぶ。 GIO(一般目標): 内科疾患に対する一般的診療姿勢を学び,問診や身体所見そして検尿や超音波などという,簡単にど こでも発揮できる技能の習得により,いかに多くの情報が得られるかということを理解し体得しても らう。また特に慢性疾患での患者さんとのコミュニケーションの重要性を体感してもらう。 ― 64― その中で腎炎,ネフローゼ,腎不全,高血圧という病態への理解と適切な初期対応ができるようにな る。 SBO(行動目標): ・尿検査(試験紙法,沈渣法)を自分で施行,評価できる。 ・尿所見(蛋白尿,血尿,円柱など)から鑑別診断ができる。 ・浮腫の鑑別診断,治療ができる。 ・脱水の治療ができる。 ・各種異常への診断アプローチ,治療ができる。 ・Selectivity index,FENa 値を評価できる。 ・腎機能検査を評価できる(BUN,クレアチニン,内因性クレアチニンクリアランスなど)。 ・免疫学的検査を評価できる(免疫グロブリン,血清補体価,自己抗体,ASO/ASK)。 ・内分泌検査を評価できる(レニン,アルドステロン,抗利尿ホルモン)。 ・腎生検の適応を決定し,病理所見のおおまかな評価ができる。 ・画像診断腎エコーを自分で施行,評価できる。 ・以下の疾患を理解している(chance proteinuria/hematuria,急性糸球体腎炎,慢性糸球体腎炎, 急性腎不全,慢性腎不全,ネフローゼ症候群,糖尿病と腎障害,膠原病と腎障害,薬剤性腎障害)。 教育関連行事(スケジュール): 月 午前 午後 手術(内シャト ル設置) 血液透析 火 腎生検 各種血液浄化療 法 水 血液透析 血液透析 木 病棟カンファレ ンス 手術(内シャト ル設置) 金 血液透析 血液透析 選択研修 研修の概要:期間は1か月から6か月間のいずれでも可能。必須研修で充足されなかった内科的対応 を腎疾患症例を通じて学ぶ。 GIO(一般目標):内科疾患の初期対応ができる。 SBO(行動目標):「必修研修と基本的に同じ」 教育関連行事(スケジュール) :「必修研修と基本的に同じ」であるが,余裕のある限り,透析療法へ の関わりもより積極的に行う。 ― 65―
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