当面の技術対策(1月、雪害対策)

当面の技術対策(1月、雪害対策)
農業技術課
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果樹
(1)樹体被害回避対策
1)大枝の折損を防止するため、主枝等に支柱を立てる。
2)混みあっている部分は、着雪を少なくして雪降ろし作業を楽にするため、不要な
枝や徒長枝の間引きせん定を実施する。なお、切り口保護のために、かならず癒合
剤を塗布する。
3)ぶどう等のツル性の果樹については、降雪前まで粗せん定を行い、着雪を少なく
する。また、主枝が裂けるのを防止するために、主枝部分に支柱を立てる。
4)苗木や若木は、支柱を立て枝をしっかり固定する。
(2)施設被害回避対策
1)おうとうの雨よけテントは、雨樋は特に雪が積もりやすく雪害の原因となってい
る。このため、補助支柱を垂直に立て補強する。また、マイカー線や防鳥ネットは、
着雪しやすいため、できるだけコンパクトにまとめる。
2)おうとうハウス栽培では、暖房機の点検補修や燃料の補給を行い、降雪に備える。
3)ぶどうの棚の点検を行い、棚が極端に下がっている場所や支柱が不足している場
所は支柱を立てる。また、着雪をできるだけ少なくするために、テープやバイド線、
縄など誘引のための資材は、せん定時にできるだけ除去する。
4)支線がゆるんで棚が低くなっている場合は、棚締めを行う。
5)ぶどうの雨よけ施設栽培は、露地栽培より雪害に強いものの、簡易雨よけ施設で
は耐久性が劣ることから、支柱等で弱い部分の補強を行う。また、マイカー線は、
着雪を少なくするためにできるだけまとめる。
2
野菜・花き
(1)排水対策
10月下旬以降、降水量が平年よりかなり多くなっている。露地および施設栽培品目
とも冬期間、融雪水が排水されないことによる過湿害が例年発生している。そのため、
降雪前に明きょや暗きょの点検を行い、停滞水や施設内への浸入水が発生しないように
する。
(2)施設
1)雨よけ施設や冬期間栽培しないハウスでは降雪前に被覆資材を除去する。なお、
冬期間も使用する場合は破損箇所のないように補修する。
2)中柱のない大型ハウスや補強パイプのないハウスでは、丈夫な中柱を立てるか、
針金タンバックルやパイプ等で補強する。
3)施設内の保温力を高め、陽光を活用して蓄熱を図り、室温を上昇させ、屋根に積
もった雪を滑り落とす。そのため、降雪前に暖房機の試運転を行うなどの準備を進
める。また、雪の滑落を妨げるようなマーカー線や被覆資材は降雪前に除去する。
4)ハウスの倒壊はサイドに積もった雪が屋根の雪とつながり、屋根の雪が落下しな
いことが原因となる場合が多い。消雪方法は、通路にビニ−ルを敷き、地下水等を
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掛け流すか、塩ビ有孔硬質パイプを設置して、加圧水を噴出させる等がある。
3
野ネズミ、野ウサギ対策
(1)野ネズミ
<果樹(枝物花木)>
1)ワラや枯れ草を利用して巣を作るため、被害を受けやすい園地として草生、敷き
草敷きワラを行っている園地、山林や原野に隣接している園地、水田転換ほ場など
があげられる。
2)草生、敷き草やマルチ栽培を行っている場合は、野ネズミが巣を作りやすいため、
積雪前に幹の周りの除草やマルチを取り除き清潔にする。
3)幼木で、野菜等を間作している場合は、野菜等の残査を取り除く。
4)若木等地上部の食害を防止するため、杉葉、金網、肥料袋(石灰窒素)、プロテ
クター等で積雪に応じた高さまで被覆する。
5)りんごでは樹幹へ忌避剤(アンレス・ベフラン)を、さくらではベフランを降雪
前に散布する。
6)りんごわい性台では、土壌への忌避剤(フジワン・ネマモール)を根雪前に樹冠
下に散布する。
7)駆除剤は、晩秋と早春の2回できるだけ集団で生息密度低下のために実施する。
殺そ剤としてリン化亜鉛粒剤やタリウム粒剤がある。
8)ワナによる方法は、上面に直径10cm程度の穴をあけた石油缶等を地上に5㎝
程度出し地中に埋め、缶の中に毒餌を入れ缶の上にワラ等で覆う方法もある。
野そ駆除剤(小袋)
投下量(10a)
薬 剤 名
リン化亜鉛剤
2g入り
20∼30包み
10g入り
20∼30包み
(ラテミン1%)
ダイファシン系粒剤
(ヤソジオン)
<野菜・花き>
1)ハウス等の施設内への進入防止のため、施設周辺の環境をきれいにするとともに、
融雪前からモグラ穴などをつぶして進入路をなくする。
2)施設内への侵入が見られた場合は、ねずみ捕獲器や粘着版で捕殺する。
(2)野ウサギ:果樹(枝物花木)
1)野ウサギは狩猟獣のため捕獲するには狩猟法の適用をうけ、対策は忌避による方
法が主となる。
2)積雪が少ない地域では、地表50㎝程度まで金網等で被覆する。
3)積雪が多い地域では、樹全体を不織布等で被覆している例もあるが大変である。
そのため、市販の忌避剤を利用する。忌避剤は、りんごではアンレス10倍液の散
布、ベフラン原液の塗布や2倍液の散布、西洋なしではコニファー3倍液の散布が
ある。散布は、積雪深にあわせ、樹の外周部分を主体に実施する。
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4)特に西洋なし等で被害が多い地域では、積雪がある程度に達した時に野ウサギの
道にせん定枝を置き園内での被害を回避する。
4
その他
融雪促進剤として市販の資材の外に、畑土や籾殻くん炭がある。これら資材を降雪前
まで準備する。
融
資
5
畜
材
雪
剤
散布量/10a
てんろ石灰
40∼60㎏
ようりん
40∼60㎏
BMようりん
40∼60㎏
アズミン
20∼40㎏
炭(粉炭)
40∼80㍑
畑土
40∼50㎏
籾殻くん炭
10∼15㎏
産
積雪の状況に応じ、畜舎軒下等の除雪対策に万全を期す。特に、ハウス豚舎等の簡易
畜舎は除雪作業をこまめに実施し、積雪による畜舎倒壊等の被害を防止する。
低温時には、水道管やサイレージの凍結が心配されるため、凍結防止対策を適確に行
うとともに畜舎の見回りを頻繁に実施する。また、バーンクリーナーや搾乳機器などの
凍結によるトラブルも心配されるので、日頃の点検作業を欠かさずに実施する。
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