露 放射線応答・シダ嚢蕩伝達 露0階3鱒 ∼露0榊3鼎羅 欝ヨ2欄(登)葦3…00絹3麟8 座長…松講英樹(福芽炎) G会場 生物は酸素を利用して盤命維持に必要なエネルギーを得ています。しかしその一方で、酸素代 謝の副産物としてスーパーオキシドラジカル、過酸化水素、ヒドロキシルラジカルなどの活性酸 素を生じることが知られています。この活性酸素は体内に取り込まれた酸素の代謝過程から発生 するといった内的な要因以外にも、外的な要因でも発生します。外的な要因として薬剤、紫外線 や放射線などが知られています。発生した活性酸素は体内に侵入してきた細落から身体を守るな ど生命活動の維持に有益に働くことのある反纐、細胞に損傷を与えるなど有害にも作用します。 そのため細胞はこの活性酸素による揖傷を防ぐ防御機構を発達させています。この防御機構は活 性酸素を直接的または聞接的に除去したり、損傷の受けたDNAを修復するように働いています。 活性酸素を除去する機構として、細胞は抗酸化酵素と呼ばれる活性酸素を除去する酵素や低分子 化合物を多数持っています,通常、細胞内での活性酸素の生成と除去の問では一定のバランスが 保たれています。このため過剰に活性酸素が細胞内で増大した場合、活性酸素除去に関わる酵素 の発現が誘導され、発生した過剰の活性酸素を除去します。これは外的な要因で人工的に活性酸 素を発生させた場合でも同様です。今回、抗酸化醒素であるs贈eroxide dism穀taseやglutaでe− do魎などをヒトの培養細胞で過剰に発現させた状態で、放鮒線など外的な要因によって活性酸 素を人工的に発生させました。商発現させた活性酸素を除去する抗酸化酵素が、他の抗酸化酵、素 の協調的に補うように働くのか、または過剰な抗酸化酵紫の発現がその働きを阻害するように作 用するのか、抗酸化酵素を過剰発現させたことによって、放射線や酸化ストレスヘの感受姓がど のように変化するのかを調べました。 抗酸化酵素、放射線、酸化ストレス BO−3一壌 抗酸化酵秦の高発現による放躬線や活 姓酸素に対する細胞応答の変動 累細木彩夏莞)、橋簾一成祠)、野村崇治2)、 近藤隆3)、米躰惰治達)、秋虫(張)秋梅i) 1)京大・院理・生物 2〉電申研 低線量放射線観究センター 3/富出大院医薬・放基 80・3・2 本研究では、高密度培養したヒト正常線維芽細胞に誘発される重粒子線のバイスタンダー効果 を解析した。まず、マイク鷺ビームで0.0003%の細胞に照射してバイスタンダー細胞の応答を調 ヒト正常線維芽綴胞における重粒子線 べるとともに、ブロードビームを照射した照射細胞の応答も調べた,バイスタンダー細胞では、 誘発バイスタンダー効果の解析 アポトーシスが一過性に誘発され、p53が遅延的にリン酸化された。バイスタンダー細胞で変動 した遺伝子の半数以上は発現が滅少していた。また、照射細胞で発現が増加した遺伝子の大半は *浜畷信行iヱ3}、金杉勇一41、岩摺眞崩 バイスタンダー細胞では減少していた。照射細胞ではp21、、矯経路とNRKB経驚、バイスタン 美5)、今留香織5)、舟山知央3)、坂下哲 ダー細胞ではGタンパク質/PI弓キナーゼ経路の濡性化が示唆された。このことから、バイスタ 哉5)、今非高志5)、高倉かほる4)、小林泰 ンダー綱胞は照射細胞と異なる応答を示すことがわかった。さらに、照射細胞ではインターロイ 彦礁3} キン遺伝子の発現が増畑したが、バイスタンダー細胞ではその受容体遺伝子が増加していたこと から、照射細胞からバイスタンダー細胞への紹胞1韻宥報伝達の可能姓が示唆された。次に、X線 1)群,馬大 院医 生体機能解析 または重粒子線を照射した細胞の培養.ヒ清を処理したバイスタンダー細胞に誘発される染色体異 2)鮮,馬大COE 常を調べた。全体的な異常の頻度は岡程度であったが、異常の型が異なっていた。このことから、 3〉原子力機構 マイクロビーム バイスタンダー効果は線質によらず誘発されるが、その機序は線質によって異なる可能性が示唆 4〉 li翼基プく 物理 された。以上のようなバイスタンダー細胞の応答は、異常な細胞の増殖を搾制するための防御機 5〉放医凝 重粒子ゲノム診断 構であると考えられた。 〔参考文献]JRR(2007)48:87−95.IJRB(2007)83173−80.Mutat Res(2008)6371190−i96, 639:35−44,642:57−67. 重粒子線、バイスタンダー効果、ヒト正常線維芽細胞 BO−3−3 我々は、ビームサイズ可変の放射光X線マイクロビーム網胞照射装置を用いて低線量放射線の生物 低線量域におけるバイスタンダー緬胞 影響研究を行っている。低線量域における照射領域と綴胞死のメカニズムを明らかにするために、細 死への穫0の関与と照封領域の関係 胞核あるいは細胞全体をマイクロビーム照射し、照射繍胞および照射された細胞の聡辺に存在する非 照射細胞(バイスタンダー細胞)の生存率を測定した。これまでの研究から、網胞質へのエネルギー 寧蔚田宗利1・2)、冨田雅典2〉、宇佐美徳子11、 付与がない場合(細胞核照射)に、低線量域でバイスタンダー細胞死の増大が誘導されることなどを 小林克己葦) 明らかにした。バイスタンダーシグナルの伝達には、種々の國子の関与が報告されている。それらの 申から一酸化窒素ラジカル(NO)に着雪し、低線量域でのバイスタンダー綴胞死誘導への関与につい 1概要1 1)高エネ機構・物構研・放射光 2〉電中碕・原技観・放射線安全 て調べた。 1方法1 ディッシュに2000個のチャイニーズハムスターV79細胞を播種し、中央部の5個の単独綱胞の細胞 核あるいは細胞全体を、それぞれ10ミクロン角、50ミクロン角の5.35keVX線マイクロビームを屠い て照射した。照射直後に、NOのスカベンジャー(Carboxy一賀10)を含む培地と交換し、60時間培養 した。コロニーあたりの細胞数から盆死を判定し、バイスタンダー細胞の生存率を求めた。 【結尉 (D細胞核のみを照射した場合に観察された、低線量域におけるパイスタンダー綴胞死の一過的な増 大、(2)細胞全体を照射した場合に見られた、安定的に誘導されるバイスタンダー細胞死は、共に Carboxy一凹10の添加によってほぼ完全に抑鋼された。2種類のバイスタンダー総胞死の誘導において、 NOが情報伝達臨子として鋤くことが明らかとなった。少なくとも二つの異・なる経路によってバイス タンダー応答が鯛御されることが示唆された。低線量域では、細胞質へのエネルギー付与によって誘 導される応答が、繍胞の生存に重要な役翻を果たしていると考えられる。 放尉光X線マイク剛ビーム、バイスタンダー綱胞死、一酸化窒素ラジカル 一10}一 般 演 題 口 演 ポ ス タ 1
© Copyright 2024 ExpyDoc