6(PDF:1005KB)

平成22年度農村振興再生可能エネルギー導入支援事業のうち
低炭素むらづくりモデル推進事業
5. 次年度に向けた課題について
平成22年度の事業では、以下の事項を今後の検討課題として提起する。
(1)
「低炭素むらづくり」に関する具体化・詳細化の検討
低炭素むらづくりに関する基本的な考え方を整理したが、より具体的かつ一般的
な議論を行うためには、特に地域活性化の事例による検証が不可欠であると考えら
れる。
このことから、農業農村地域で展開されている地区全体での地域活性化に向けた
取組の中から参考となる事例を対象として、以下の検証を実施することが必要であ
ると考えられる。
→
農村地域の特色を活かした低炭素化及びその取組を通じた地域活性化
を、「都市部」での取組との対比において、整理・分析・考察。
(例)
・取組の実施体制
・取組の対象・範囲(生産者等の関係者等に限る取組か、
農業農村地域外(都市部等)とも積極的に関わる取組か)
・前提条件(地域が有する特殊性等)
(2)農業関連施設統廃合等の低炭素化手法の更なる効率化検討及び汎用性の
精査
モデル地区事業では、低炭素化の取組として、農業関連施設の統廃合や、施設栽
培の耐候性ハウスの省エネ化等の手法が実施されている。これら農業関連施設の統
廃合等といった低炭素化の手法は、汎用的でありモデル地区以外の地区においても
実施可能であると考えられる。その一方で、手法の更なる効率化や効果、汎用性の
精査等、検討余地が残されていると言える。
このことから、全国の一般地区を対象として、以下の検証を実施することが必要
であると考えられる。
■モデル地区事業での低炭素化手法の検証
→
モデル地区事業で検討が進められている、既設の農業関連施設の統廃合
や更新による温室効果ガス排出削減の効果を検証して、より効果的に削減
可能とするための要件等を整理・精緻化。
→
モデル地区事業での取組内容を踏まえ、より客観的な視点から精査し、
汎用性を高めるための再検証を実施。
81
平成22年度農村振興再生可能エネルギー導入支援事業のうち
低炭素むらづくりモデル推進事業
(例)供給・需要の組合せ手法に関する類型化・パターンの分析
統廃合手法に関する類型化
■その他農村地域において考えうる低炭素化手法の検証
(3)効果算定の精緻化
平成 22 年度においては、事業の効果を温室効果ガス削減とともにその費用面で
の効果の算定を行う方向性を示した。「農山漁村活性化プロジェクト支援交付金費
用対効果算定要領」を参考にした検討では、概略の投資効率を算定することを目的
に、低炭素むらづくりに関連する5項目にグループ分けを行って算定方法を整理し
た。
これをふまえ、次のステップとして、今後「低炭素むらづくり」に取組もうと考
える一般の地区が、より効率的に取組を推進していくための有用な参考情報として
提供するため、
→
モデル地区事業以外の地区で農業農村地域の活性化事例の中から参
考となるものをピックアップ。
→
選定した地区事例を対象に効果算定を試算し、評価基準・評価方法の
検証を実施。
等を実施項目とする全国的調査が必要であると考えられる。
■
その他:手引書のさらなる改善について
低炭素化の取組においては、地域における現場の温室効果ガスの排出量把握と取
組による温室効果ガス排出の削減量の把握が必要となるところ、手引書(改訂版)
においては排出量把握手法と削減量把握手法とを区分けした整理がなされていない。
このことから、より的確に取組による温室効果ガスの削減効果を把握するため、
排出量把握手法と削減量把握手法を区分けし、それぞれについて、更に踏み込んで
整理を行う検討が必要であると考えられる。
また、手引書の構成の見直しとして、低炭素むらづくりの取組による効果には温
室効果ガスの排出削減効果以外の効果(例えば地域活性化や経費節減等)が想定さ
れるところ、現状では 4.2 項「低炭素むらづくりのビジョン策定」において温室効
果ガスの排出削減効果のみに関する目標設定を行い、4.3 項「低炭素むらづくりに
向けた取組・効果の整理及び戦略の決定」において改めて両方の取組の効果を検討・
整理する流れとなっており、
「取組とその効果に関する整理方法」についての解説が
十分でない。
「ビジョン策定」から「戦略の決定」という一連の流れの中で、温室効果ガスの
排出削減効果以外の効果を見込む取組についても解説を補足する等、構成の再検討
が必要である。
82
平成22年度農村振興再生可能エネルギー導入支援事業のうち
低炭素むらづくりモデル推進事業
H22年度に検討・実施、とりまとめる事項
凡例
上記を踏まえてH23年度に新たに検討する課題(想定案)
【施策】低炭素化
(1)「低炭素むらづく
(1)「低炭素むらづく
り」に関する具体化・
り」に関する具体化・
詳細化の検討
詳細化の検討
②
② 温室効果ガスの排出量の把握
温室効果ガスの排出量の把握
◆農村部特有のインフラ・
◆農村部特有のインフラ・
施設等を対象にした事例調
施設等を対象にした事例調
査の実施。
査の実施。
◆「都市における低炭素
◆「都市における低炭素
化」との対比において、整
化」との対比において、整
理・分析・考察を実施
理・分析・考察を実施
・温室効果ガスの排出量の把握手法の検討
・各個別活動の排出量の把握手法の検討
・環境付加価値化手法の検討
算定手法(手引書)←検討会での議論等
(算定例)
(算定例)
温室効果ガスの排出量の
温室効果ガスの排出量の
把握の算定事例
把握の算定事例
地域資源の評価・活用
•豊富に賦存する再生可能エネルギーの活用機運の醸成
•他施策(生物多様性保全、環境保全型農業等)との協調
•循環型社会形成に向けた機運の醸成 等
モデル地区事業資料等
①
①
低炭素むらづくり
低炭素むらづくり
とは
とは
【モデル事業】
ソフト
③
ソフト面から
ソフト面から
■農業農村地域の
活性化への貢献
の評価
算定方法検討資料
検討会での議論等
(3)効果算定の精緻化
(3)効果算定の精緻化
◆活性化を実現している取組
◆活性化を実現している取組
からピックアップした事例効果
からピックアップした事例効果
算定手法を用いて試算
算定手法を用いて試算
→
→ 一般の地区がより効率的に
一般の地区がより効率的に
取組を推進していくための有用
取組を推進していくための有用
な参考情報として提供
な参考情報として提供
ハード
検討会での議論等
低炭素むらづくり
低炭素むらづくり
の効果算定
の効果算定
【周知普及】
【周知普及】
【モデル事業】
【周知普及】
【周知普及】
ハード面から
ハード面から
■活性化事例の整理
産品の付加価値増
低炭素型栽培による付加価値アップ
再生可能エネルギー導入による
エネルギー管理の高度化・効率化・安定化
都市農村交流や
グリーンツーリズム
の活発化
取組地域への旅行者・滞在者増
(2)農業関連施設に特化し
(2)農業関連施設に特化し
た低炭素化手法の更なる
た低炭素化手法の更なる
効率化及び汎用性の確認
効率化及び汎用性の確認
◆モデル地区事業ベースの低炭
◆モデル地区事業ベースの低炭
素化手法の効率化・汎用化検討
素化手法の効率化・汎用化検討
◆モデル地区事業以外の低炭
◆モデル地区事業以外の低炭
素化手法の汎用化検討
素化手法の汎用化検討
【施策】農業農村地域の活性化
図 平成22年度低炭素むらづくりモデル推進事業のとりまとめと
次年度における検討課題のイメージ(案)
83