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NAOSITE: Nagasaki University's Academic Output SITE
Title
不確定的消費地と工業立地 -ウェーバー的理論への一補足-
Author(s)
伊藤, 久秋
Citation
商業と経済, 15(1), pp.93-116; 1934
Issue Date
1934-09-01
URL
http://hdl.handle.net/10069/27021
Right
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伊
藤
久
ーウェーバー的理論への一補足ー
不確定的消費地と工業立地
序 説
ヽ
秋
ウエーバーは其工業立地理論に於て材料産地及び滑丑地の地理的位置を濠め輿へられ
たるものとする椴定を立ててゐる、聞そして両者を共に鮎として、同じく鮎としての立地を
求めんとしてゐる。焼き経済地域に於ける工業の分布を見る立場より材料産地及び立地
を鮎として見ることは是認されるであらう。.しかし茸に問題となり得るのは滑登地を常
に鮎として見ることを以て蒲足し得るかである。人口の集積地としての都市が治壇地な
る時には、これを理論上一期と孝へることは容認されるが、人口へ滑費者たる人口︶が経済地域
全般に亙って散在する場合に於ては、特に一鮎として見得べき滑丑地なるものはない。尤
九三
も後述へ結語︶の如く滑堂地を一瓢とする暇定︵此蝦定を彼は明言してはゐないが、事苦に於て
雰碇定蘭滑費地と工業立地
(1)A.Wcber,Standort d.Industrienl.Teil,S.36
四
因にエンゲ νシグ l口、ウ
而して此補足は、消費人口を経済地域の全面に瓦って散布せ
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Vシダーの栄作に多くら頼ることが出来ろと岡山ふが祇は、:で彼の現論
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・少なく、この鮎甚だ不営であろと設て思っておろ。
︿開門戸門町田
回目広︿凸凹
味深き交通理論はそれ自身命重すぺき研究に屈すあ、﹁と在伝?ぁ。彼の理論は我図に於て紹介さろ﹄こと甚ロ
ない、それは主として運賃率の嬰化が販路上に如何なあ影響た及ぼすから中心とすろ交通論であろ o 尤も此興
立地理論島展開しておろo悲は彼が立地論として越ぺろ所の全部が遁営に立地論の中に入ろペミすものとは思は
G 及び同包門言。円古号ロ岳仏2
gpp広三回国
仏巾同町Eの宮田氏 N O H 区
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町二日間。自己ロgHOEgF
4 1パーの工業立地理論島批評す九一論文
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し、会砲として濁自の鰹系に慌泊り込ま、ヲと努めれ
在紹介しようとすろのではなく、採り得ろと考へあ範聞に於てこれ島採り、又なの立場より必要なろ補足たな
此方面り理論としてすスカア・ヱンゲ
ーバ l 的 理 論 へ の 一 補 足 と し て 私 が 蕊 に 説 、 ぎ た い と 忠 ふ の は こ れ で あ る 。 ︿ 註 )
ハ註﹀
のノエ
るものと考へる俄定(私はこれを不確定的消費地の仮定と名付ける)の下に於てなされる
一一補足が必要となって来る。
に 残 さ れ て ゐ る と 云 ふ 結 果 を 来 し て ゐ る の で あ る 。 認 に 於 て ワ ヱ ーパ l 的 理 論 に 封 す る
いのであって、これが鍔に私見によれば、或立地態様が彼の論述の外になほ解かれざるま﹄
なくとも彼は常に一一知としての消費地を念頭に置いて論を進めてゐることは疑を容れな
はこれを仮定してゐる)は彼の全理論にとり不可快の前提ではないと私は解してゐるが、少
配業と経済
九
第一項
基礎理論
蕊に云ふ不確定治設地の場合、印ち立地をめぐって消費地が四国に擦がれりと考へらる
る場合には奥へられたる消費地貼に針して立地は如何なる位置を占むべきかは初めから
立地が決定したる後、此貼より財の供給を受くべき消費地域が決定され
たに其支配し得る販路の皮さに相具がある。
而して
而して消費地が一定の地貼にあらざるが故に、生産傑件に於て優劣の差ある多くの地
問題とならない。
る
。
貼が同時に立地として成立し得る。
支配し得る販路の皮さ如何は、各立地の競争力の大小守意味するが故に、此販路の皮さが如
何にして決定するかを知る・ことは、同時に多くの立地が如何にして併存し得るか、或は得ぎ
るかを知ることである。
故に不確定消費地在前提とする立地問題に於ては基礎理論として二二生産地(立地﹂が支
配し得る販路は如何にして決定するか、並にっこ多くの坐産地(立地)の販路地域に封する競宇
に関する理論を説くを要する。
一、一財の一生産地は如何なる販路を支配するか。
既述の如く此財の消費地は生産地(立地)をめぐって地域的に皮がれるものと仮定する。
不確定的消費地と工業立地
九
五
商業と経済
九六
更に叉此一一回の消費地に於ける凡ての消費者は同一の財産をもち、同一の債値判断をもち、
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ものであるが、産地よ
先づ産地を中心として如何なる距離まで販路は及び得るか、すなはち
る仮定の下に財の販路は此生産地の周回に如何なる形冶とるかを見るのが我々の
従て財に封して挽はんとする段高貨幣額に於ても皆同一であると仮定する。
か
現在の問題である。
産地より後出する販路の線の長さを問題とする。
此線上の凡ての消費者は同一の産地債格を以て此財を提供さる
ι 一目すれば距離が遠くなるに従て各消費者が宜際に買ふ個数
詳 一
りの距離に感じたる蓮賃を梯はねばならない鍔に、産地より兵なる距離にある各消費者の
買 ふ 財 の 個 数 は 各 t田邦なる。
これは此財が頁ら
は減C
(妓 用 漸 減 の 法 則 の 作 用 ) 、 終 に 一 定 の 距 離 に 注 す る 時 は 、 消 費 者 は た 克 一 個 の 財 を 買 ふ
のみ、この距離を越ゆるときは最早全く買ふ者なしと云ふことになる。
れ得る最大距離であるが、二個、三個ー
l n個 の 個 数 に 針 し で も 同 様 な 距 離 が 存 在 す る 。
今この距離、販路距
同様に三個﹁叉はn個)
なはちなほ二個を買ふが、これより距離少しでも陥れば民平二個を買は・?従て一個を買ふ
のみ)と云ふ場合の消費者の存在する距離(産地よりの)はこれである。
に勤しでも同様な距離が存在し、個数が培すに従て此距離は短縮する。
離)を算出する。
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或個数
の 財 の 一 個 二 軍 位 ﹂ に 封 し て 各 消 費 者 は 同 一 の評債(限界放用¥従て必要の場合同
(n)
とし、産地債格を K、n個 の 財 が な
n個 の 財 の 中 の 一 個 に
一の債格を支抑ふべき心構へをもっ。(詰一﹀此債絡(需要償給﹂が財の債格(すなはち産地債格
吋巧﹃ロ)
に 運 賃 を 加 へ た る 額 ) よ り 大 で あ る 限 り 消 設 者 は n個の財を買ふ。
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針 し 、 必 要 の 場 合 抑 ふ こ と を 背 中 る債絡(需要債格)そ
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ほ 一 消 費 者 に よ り 買 は れ 得 る 長 大 距 離 を 。りとし、運賃卒を f と す れ ば 突 の 式 を 得 る 。
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財のた光一個
す な は ち n個 の 財 が 貰 ら れ 得 る 最 大 距 離 は n個 の 中 の 一 個 に 封 し 消 費 者 の 排 は ん と す
る最高債絡より産地債務を差引き、これを運賃卒を以て除して見出される。
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が頁られ得べき(すなはち一消費者ごとに一個のみを買ふと一京会最大距離につきては次の
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ιよれぼ党悠には回有償値なるが故に、獲得ぜんとすろ財の債値によって
一定財の潟に一経抗主位パ治資者﹀が文錦ふり立志たもつ円以市党鮮鋭在、エシグ
これは同時に此財が凡そ消費者を見出し得る長大距離(極限)そな味してゐる。
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Erop︿特妹的支姉怠志)と呼ぷ Q彼
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.Englander,TheoriedesGuterverkehrsundderFrachtsatze,1924,S.3
(1)
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不確定的消費地と工来立地
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の品考へ符ろとすろ貼に異論なげれ応足ろ。
Vング!の拐ぐろ例によってこれ品別にすれば。
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各例数に封寸ろ販路距離︿﹀ヴEC5-古﹀が出て
倣山額が、買ふベミマ例数の呉なるに従て次の如く異なろとする ο
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ll先 づ 一 定 の 財 の 一 例 に 封 し 消 費 者 の 文 抑 ふ 最 高 賞
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﹀ 一定財に主胞の抑はんとすろ最高貨幣額の決定に閥すろヱシゲ νンダ l の設には
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色々経問の鈴地がめろと岡山ふが、これ岳、;で検討する必要はないであらう。か、あ最高貨幣額ハ句者﹀なろも
エシゲ ν シ グ ー は 此 二 分 子 た 岳moEO OHUBUJi--一
mwox(一般的支抑意志﹀と呼ぴ、これに基て生ナろ特定財に
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到 す る 最 高 文 抑 額 ハ 出 on]
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なあ粍類、如何なろ分量の財の獲得に営っても彼の一却はんとすお最高貨幣額た決寸ろ基礎与なす分子でああ。
(順位)と、順位に於て腕ろ主要諸財の畑山格とによって定まる o 財の順位及ぴ財・庄は仰人によって異なり、如何
に残存すろ彼の財産(消費の局の﹀に等しい。従て最高貨幣額は買手の底分L得ろ財産と、獲得すぺミマ財の償値
此 最 高 貨 幣 額 口 決 ぜ ら れ 得 な い o それは結局主位が、よリ重要なろ慾切一色に貨幣額の支出又は留保島知し士ろ後
商業と経決
︿詰二﹀
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C聞の去の円︿CHrorE 丘
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ω ・品但次去には原者 L﹂書き方舟多小/改め士引がわろ
来る o ハ何コ包EL2・H-HOCユの門}
今、 K ら 目 、 f在 3と し て 計 算 す れ ば 次 の 最 後 の 捌 に 示 さ ろ
同宣凡守口炉事l言一い世話﹁
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不確定的消費地と工業立地
九
費者居があるとすれば(而てこれ現買の場合である)各庇ごとに溺自の販路の形が重なり合
仮定)の下に述べにのであるが、若し此仮定を撤去し、財産と債値判断に於て異なる多くの泊
レンダ!の所諒一般的支擁立志)をもっとの仮定(印ち一つの消費者居のみが存在するとの
而して以上は、全販路地域に瓦って凡ての消費者が同一の財産と同一の債値判断(エング
路の図形となるわけである。
大距離が見出さるる時は‘産地を中心とし此距離を半径とする凶こそ此産地の支配する販
右の如く財のたに一個が貰られ得べき最大距離印ち、結局財が購買者を見出し得べき目以
前の限定によ4HC 恥 却 ひ 得 ろ に 沿 い で 下 ろ に 、 在 地 位 絡 は 尽 に か ら で あ る 。
であろ。四例以上ハ各治資者ごとに﹀は産地白慨に於ても安られ得ない。蓋し五個の中の一例に封し消費者口、
まではなほこ仰が︿各消費者ごと
ιい安られ符ぺく、弘子E まではなほ三仰が、 F Eまでは四仰が安られ符ろの
右 の 例 に よ れ ば 早 に 一 例 岳 民 ひ 件 ぺ 会 前 賞 者 の 存 在 す る 最 大 距 離 ハ 産 地 よ リ の ﹀ は 忠 世E であり、O
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商業と経済
へるものと考へねばならぬ。
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この場合には生産地より同一距離の所に於て各消費者は各
販路線の終端に
々異なる財産と債値判断をもっ居に開局するごとに違った宜位数づつを購入する。
、、
つ
各販路線上の収資宜は人口密度に凡ての版路距離ハ即ち各異なろ車位数ごとに存在すろ最大距離の全部﹀の合計
与采じ士ものに等しいoaは収資量、dは人口密度(消費者密度﹀た去はぜぽ次の式が成リ立つ。
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H
HハOH+♂+♂+::・・・・・・・・ 3UL
従℃全版路地域に於げろ収資澄は、凡ての販路距離の白菜の合計に人口密度と問問率与采じれものに等しい。
0MM+♂悶+・・・・:・・・・・・2Mい(}泊
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同
問+
-52F∞∞・ 4R﹀
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各生産地は
多数の異なろ消費者貯があろ時には、各居ごとに右の計算 ゃなし、然ろ後、よいか合計すろことによって収資量
は見出されろぱハ河口同rgP3
二つ以上の生産地が並存する時、その間に販路地域に封する競争が起こる。
二、多くの生産地の販路地域に野する競争
︿詰﹀
ふ場合の最大距離冶半径として描かれる。ハ註﹀
一生産地の支配する販路の岡形は此最大の需要債絡を巾出る消費者居が躍に一躍位を買
出る居であり、叉その各消費者は此地貼に於ては笠に財の一軍位を購入するにとどまる。
於ては、
kr 一つ の 消 費 者 居 が あ る の み で あ っ て 、 こ れ は 此 財 に 針 し て 最 大 の 需 要 債 絡 を 申
の居がより小さき皐位数の購入に移る所の黙も、各居ごとに違ってゐる。
叉
理論は二つの生産地の場合に於ける此境界線の決定を設けば足る。
能ふ限り氏、ま販路地域を支配せんと努める。 然 ら ば 販 路 地 域 の 境 界 は 如 何 に し て 決 定 さ
れるか。
此鮎より直線に封し直角をなす線を
二つの生産地に於て産地債絡が同一なる時は雨地を結ぶ長短線印ち直線上に於て雨地
の最大販路距離は隔地聞の距離の二等分に等しい。
引けば︿ A問 委 関 ﹀ こ の 総 は 生 京 地 か ら 出 る 他 の 凡 て の 販 路 線 に 於 け る 販 路 距 離 を 限 る 線 と
なる。(ムんも生産地より此直線に至る販路線が限定を受けざる最大販路距離よりも大なる
時は別である。)
産地債務が同じからざる時も、競争の境界線に於ては雨産地の財の債格(産地よりの蓮賃
競牟境界線
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不確定的消費地と工栄立地
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商業と経済
でなければならない。
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放に雨産地を結ぶ直線上に於て、生産費低き産地の
ガーす
は説争抗界線上の貼の庄地よりの距離、 f は運賃率﹀
競争境界線上に於ては侭絡は等しい。此芯味は次の式にて去はされろ oハph
ぱ庄地位格低、今、陸地の財の陸地債総、
九は白金底地促格、
F+27H旬日+巾九件-H310NHlドベlr
τ-14VH)│
0 ︿関口
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・ ωφ)
守門-
底地た結ぶ直線上にが、て此境界貼品求むろには 3 +♂HL 私 此 式 に 岱 恨 む れ ば 可 で あ る 。 但 し d は雨在地問の
距離であろ
ド││﹁ +11
p lハ巳12VリI I I - r g U 3 H l
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産地的格低き産地口士(低き度
競争境界線口此鮎ハB 回の G ﹀的活干ろ箆山級品以て去はされろ。此鑓山知山口、産地倒格のふ近在運賃率島以て除
し大ろ向ハB回の日 U ﹀に等しき雨産地からの差在有寸あ地黙ら結んで拙かれる
合に臆じて版路上他的産地在践的し、在地的格の差が安、今、底地よリ高、今、在地に至ろ運賃と等し、唱すか或はよリ大
JJ
なる昨は底地的枠尚三 産地は完全に医倒され、何畑一干の服路島有し符ない。
説くことが出来る。
以上の基礎理論争}知ることによって我々は不確定的消費地の場合に於ける立地態様を
(詑﹀
離 (B国の MU)の半分ハ珂 G﹀を加算したるものに等しい。(詰﹀
最大販路距離は雨産地問の距離の半分に、産地債絡の差額を運賃卒を以て除して得たる距
を含める)は同
O
第二項
立地態様
消費地域が生産地(立地)をめぐって四国に擦がれる場合に於ては前項に漣べたるが如く
生産傑件に於て優劣の差ある多くの地貼が同時に立地として成立し得るが、或は叉或一地
本項はかかる立地獄態
而して各種の場合を分ち之を説くに蛍り全
貼が集中的主産地となって全地域に財の供給を錯すこともある。
J
の生ホ る所以を一史に訴訟する在職務とする。
本項の末尼に於て此仮定を撤廃することの結果に言及せん
健を通じて材料(限地)産地は各材料につきて一個所にること、印ち他に競争的の産地存在せ
ざるものとの仮定をたてる。
とする。
すなはち立地
論在進むるに蛍り私は立地決定の全問題に叫却する(従て確定的消農地の場合にも遁守る)
思考の方法として二段的の考へ方を採ることを一言して置く必要がある。
、、
ワェ l パ l は 蓮 設 費 の 関 係 に 於 て 最 も 有
は運法廷の関係に於て決定し得ると共に(第一段﹂、或土地に固有なる費用利金(費用の節約)に
よって決定し得る(第二段)と云ふ考へ方である。
利なる地貼が先づ立地として成立し、他に労働設に於てより安き地貼あるときに於て、其持
一O 三
働投の安さが、立地を此地に移持するに要する迩法廷の培加額以上なる時には、此地(持働供
不能定的消費地と工栄立地
商業と経済
一O四
拙稿ア yレフレッド・ウェーパーの工業立地理論〈本誌・ ti~十一・第二〉二 O 二頁
私の思考法はこれと相通守るものであるが、
ぐり A.Weber,Stanortd
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給地)への立地の移柑怖が愛生するものとした。
土地固有の設用利金を軍に労働設の低成とのみ見守、労働利盆の外に、抜鰯利袋、地代利盆、租
詳一一一目すれば或地の有する此等の利盆の合計は其地の立地吸引力を表はすも
税利金、枇舎費利盆、利子利盆、特殊利金(持定工業の特殊的生産傑件に於ける設用利盆)を同時
に考慮する。
確定的消費地の場合に於ては運送費の関係に於て最も有利なる地貼よりも、
、、
のと考へる。
今現在の問題たる不確定的消
此等の利盆の合計がより大なる他の地結は、それが附加的運送費丸信償ふに偽りある時、立地
を前者より奪って自己に吸引することが出来るのである。
費地の場合に於ては、立地の並立が生じ得るが故に、必宇しも、かかる立地の奪取を生中ると
は限らないが、立地決定の基礎たる利盆として、運治費の関係に於ける利盆と土地固有の費
用利盆とが存在することは記憶すべきである。
叙一越の方法として、各種の場合につき蓮迭廷の関係ぞ第一に考慮し、土地固有の費用利盆
による愛化守第二に観察する。
o
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(一)材料が凡て普遍材料なる時には、立地は消費地にあると云ふ原則が此場合も蛍蹴る
すなはち工業生産は分散的に全地域に瓦って行はれる。
たに此場合は消費地が一地知でなく庚き地域なるが放に、結局この地域の凡ての地貼が同
時に立地となることになる。
併
し土地固有の設用利盆に差兵ある時は、その利盆大なる土地(立地)は、その利盆低き土地(立地)
資際に於て土地固有の費用利盆には多少の差必宇存在するが故に、凡ての土地が
を自己の販路の中に包括し符べく、結局或土地は立地として除外せられ以て立地の整理が
生中ノる。
立地たる欣態は見出し難い。
放に一定の大量販路従て大量生産を前提とする工業は土地固有の費
且つ凡ての地貼が生廷を営む時、その販路は立地それ白身に外ならざるが故に、大量的生
-廷は不可能である。
別利盆が大なる地姑を求めて起り一何等かの成さの販路地域を支配すら、而して大量生産に
かくして立地の整理が大なる
併しこれは飽くまでも極限の場合であって、然らざる限り立地
極限の場合には土地固有の費用利金が最大なる地結を立地とする企
一見に費用利金が作ふ時は、此支配する販路地域は披大する。
。
程 度 に 於 て 生 命 yる
業が唯一の生産者となる。
の並立欣態が生宇る。
此場合は立地決
夏に注品川山し置くべきことは大量生・庄の結果として材料が立地に於て不足となり、従て従
-来の普遍材料が普遍材料大る性質在失ひて限地材料となることがある。
定は全く兵なる関係の下に行はるることは勿論である。
一O五
(ニ)一つの限地材料、而してこれのみを用ふる時、又はこれに普遍材料が加はる時には三つ
不路定的治資地と工栄立地
商業と経済
の場合が区別される。
一O六
(イ)製品一軍位の重量が此山単位の生産に要する限地材料の重量より大なる場合。
製品を
土
運送するよりも材料を運送するを利金とする場合なるが故に、矢張り消費地が立地大
るべき場合であり、前の(ごの場合と同様に生産は全地域に瓦り分散的に行・はれる。
地固有の費用利盆に差異ある場合には前述(一)の所がそのまゐ皆様る。
(ロ)製品一良位の重量が此宜位の生産に要する限地材料の重量よりも小なる時には、其材
販路地域の皮がり方について
従て現
仮に他の地貼を立地とするも、その地の産地債絡は
料産地(此場合は蛍然に重量損材料産地)が立地となる。
は第一項(一)に遮る所が該蛍する。
すなはち生産は一地貼に集中的に行はれる。
限地材料産地
限地材料産地在立地としてこれより運送供給さるる債格よりも必然に高い。
買に立地となり得ない。
土地問有の費用利盆を考慮に入るる時は立地欣態に幾化、が起り得る。
若し費用利
に於けるよりも大なる費用利盆を有し、且つ其大なる程度(印ち設用の差)が限地材料運
逸品孔と製品運持法廷の差以上に及ぶ地貼ある時は、その地貼は立地となる。
盆の侵越の程度が限地材料産地よりの材料運送費を超過するに及ぶ時は其地貼は限
地材料産地よりも有利なる生産傑件を有する地として、必然に限地材料産地から立地
たるの資格を奪ふ。
勿論その間の競宇により或﹁立
然ら.ざる時は立地の並立が生じ、又かゐる費用利盆を有する地姑
多数存在する時は、それ等の地は共に立地となり得る。
地﹂は排除される。
併し又集中的に限地材料産地のみが立地
(ハ)製品一山単位の重量が此宜位の生産に要する限地材料の重量と同一なる時には、消費地
域.の凡ての地貼が同時に立地となり得る。
何れにしても無差別である。
限地材料産地は兎に角全地域に封し供
ともなり得る。
他の地貼は立地となり得るも、それは自己及び此地と限地材料産地と
従て大量生産に生産費低下の
給を勿し得る。
を結ぶ線の延長上の地引に封し供給を錯し得るのみ。
利盆が作ふ場合には、恐らく大なる版路守支配し得る限地材料産地に於ける集中的大
量生産が仙の凡ての﹁立地﹂な排除するの結岡市小一件ふであらう。
全地域はこの地より供給在受ける。
然らすして、たに費用利盆が各
土地図有の設用利金を考慮する時、それが限地材料産地に於て長大なる時は、立地は此
地姑に決定する。
販路の大なること、従て生産量の大なることが生産-費
地にて高低ある時は、その利盆に庭じて各地(立地﹂の支配する販路の炭さが定まの、複雑
なる立地の並立欣践が生宇る。
一O七
低下を来すならば、販路が夏にこれによって扱大すべきこと、その結果として立地態様
不確定的治資地と工栄立地
商業と経済
にも幾化を生じ得べきことは段平説明ぞ倹たぬであらう。
一O入
(一ニ¥多くの(二つ以上)限地材料が用ひらる﹄時には更に三つの場合が匝別される。
(イ)製品一車位の重量が此軍位の生産に要する凡ての限地材料の和と同一、叉はより大な
る時(印ち材料指数が一以下の場合)。 此 場 合 に は 消 費 地 が 立 地 と な る と 云 ふ 原 則 が 該
蛍する、山併し消費地は全地域に瓦るが故に、結局生産は全地域に分散的に行はれる。
何等かの地貼に集中的に生産し、他の地へ製品を蓮諮供給することは不利である。︿詑﹀
併し土地個有の設用利盆並に大量生涯の利金が考慮せらるる時は、既に(一)に於て述べ
2
たる所が蛍践の、立地の整理乃至は集中的生産が生じ得る。
(詰﹀
但し限地材料産地ハM M﹀た結ぶ直線の延長上にあろ治資地引パK いに封しては製品一向単位の市一量と限地材料の宝
h
Y
如く立地が全地域に分散すろ場合に於て、限地材料法地より遠く離ろ
)0如何なろ距離まで立地の分布舟見得
に従て製品的作は尚くなあが故に、立
長の和が同一なろ場合に限リ、立地日、 Z
N 自身或はい 円旧内線上の如何なろ引にも存在し初日ろ o本文に諮るが
地口材料産地より無限に遠く存在すろことは出来ない(第一項の一委照
ろかは、凡ての方向に放射すろ最大阪路距磁の終端た給ぴて生?ろ図形によって知られ得ろ。材料産地が一な
ろ相場合には回形はこれら中心とすろ図形なろことは既越の所ハ第一項の一﹀にてわかろ。併し呪在の場合は限地
Vシグーにより限地材料二つの坊合につ、き此同形の形舟求める。支抑はんとすろ最高貨幣額︿ヱシグ
材料産地が二つ以上なろが故に此図形は問形士ろら符ない。
今エシグ
(1) Englander,Thcoric,S
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ν ング lの 所 羽 文 抑 意 志 ﹀ た ヲ3 材料庄地にが、げろ二つの材料の依格
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抱 一 勺 子 可 円MW製品一単位に要すろ材料
の市一凡M4hp・(よ加工資た戸運賃率た﹃とし、二つの産地からの距離の℃♂によって販路距離島示すなら
ば次の如くなろ。
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円
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同 J4HH
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︾♂+OHOL十町♂+♂の弘+同
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二つの地貼よリの距離の和が常に一定なる諸地貼在結びて生?ろ
今製品一間十位に嬰すろ二つの限地材料の主量が等しいとすれぼハF HのNHの
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・1 司3 1司♂lH内
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crMIlli-日
- lil-即ち♂+♂は常に一定であろこと島知ろ
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同形口指図形である o 故に此相場合の版路間形は材料産地た焦鮎とすあ一桔回形であろ。
併し製品一早立に要すろ二つの限地材料の主量が等しからざろに於ては眠時悶形日卵形たな千o 止場合同材料
M
O
O 円円0
・
∞
叩 -Hωω1
串﹀
の生践は全く行はれざろことがあろ aハロロ也ロZ2 吋-
の豆量の恰況が大なろ時は小なろ重量り材料底地は全く固形外に出ろ、、とがああ o 換言すれぼ此産地に於て製品
此場合立地はその限地材料産地にある。山ハ註﹀
(
ロ
)
一 つの限地材料の重苦一(製品一軍位に要する)が他の限地材料の重量と製品重量の総和
、、れは次の如くして詮切し侍る。
とに等しきか、叉はこれより大なる時。
︿詰﹀
一O九
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F た産地
p 口三つの材料・陸地、出口ら庄地とする材料55 と]出回ら材料とすろ材料 EN冒頭と ]
urvp・︺y
とする材料吉山戸田とによリて庄物ヨ一泊が生出比されあ。但し次の間係がある。
不確定的治資地と工業立地
(1) E
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商業と結前
ョ臼HE﹄十EN+][
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一
一
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K は任意の地貼。問題は叫に於て生産し、製品か K に送ろ時の会注川辺部品ハH﹀とK に凡ての材料舟運びて K にて
ーにない。(註﹀
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若し土地岡有の費用利盆が考広さるるならば、立地航態の幾化を生じ得ることは言を侠
右によって M
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。た立地とするが起活費の関係にが、て有利なあら知る o
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M P5hwfpJ"は距離︿粁)、 h は述刊比率パ噸粁に針寸ろ﹀おわらは
2・P
生直すあ時の金運送費ハEVとの何れが大なろから見ろにある。
門1
αZ
M3
白V-E-十EN十町なろ場合は克に然り。
M1
(註)
前の誌に於げろ計算口事ら迩貨に闘する。若しK知がMに比較して有寸ろ費用和盆︿運賃外のん土産費割安の程
度
﹀ LVた以て去はすなら口、目、!︿がHより小なることは勿論わり侍る。然ろ揚 A口K は立地となあ o併し
。
句在排除L符ろ潟に口、 K に於げろ生産費ハ材料運怠賢岳
未uhMJ命立地として排除し符ろとは限らない O KがM
qu
J
合む﹀と製品の札。までの迎泡貨の和が、 M に於げる生産費ハ材料運送費 待合む﹀よりも小とならねぼならない。
結局K り費用利益がそれ程大でなげればならない。
(ハ)何れの材料の重量も(ロ)の場合の如く座倒的ならざる時(而して叉(イ)の如、き重量関係に
この地結が該工
あ ら ざ る 院 に つ い て は 、 理 論 的 に た に 次 の 事 が 云 へ る 。il製 品 の 産 地 債 格 が 最 低 な る
地貼は先づ材料活設一費合計の最小なる地貼として常に見出し得る。
業の立地の一なるべきことは明である。 蓋しこれ以外の地貼に於ては此地に於ける
併しこれは他の地結が此最低債格地姑に供給を府却し得ないと云ふのみ
よりも京地便秘は常に高く、従てこの地が他の地貼より製品の供給を受くる筈はない
からである。
如何なる地結が同時に立地として成立し、叉如何なる販路間形
であって、他の地貼が自己及び他の地貼に封し製品を供給する工業立地となり得ない
と云ふことではない。
を有し得るかは、各地を立地としたる場合に於ける相互の競争によりてきまる。(産地債
松 田 持 な る 立 地 相 互 の 競 争 に つ き 既 述 │ │ 第 一 項 ( 二 ) │ │ 参 照 ) この競争により或﹁立地﹂
は最初から他に座倒され全く立地として成立し符守、叉或立地は其販路を狭く限局さ
不確定的消費地と工栄立地
商業と経済
るる等のことが生する。
最低債格地黙は此競争に於て最も強き地位を占め、決して立
地として排除さる﹄ことはない。
土地固有の設用利盆ある場合には、其地(立地)の支配する販路はこれに感じて披大し、か
併しこれによって何等新たなる本質的受化が生
くて、叉立地が二つ以上存在し、且つその材料の産地低絡が同一ならざる場合に於ては﹁
立地欣態は更に甚しく夜雑となる。
J
ホ るのではなく、材料産地の種々なる組合せ、すなはち生産の震に何れの産地より材料
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の 供 給 守 仰 ぐ か に よ っ て 而してこれは何れの・底地をとるを生産上有利とするか、従て
材料の産地使絡及び産地の距離を考慮することにより決せらる)種々なる立地の生産
a b二 つ の 限 地 材 料 を 用 ふ る 工 業 の 場 合 、 aの 産
傑件(従て工業品の産地債格)に相兵を生じ、此相具に感じて、各立地の支配する販路の炭
さ、換午一目すれば其勢力は左右される。
地に叫、町の二地あり、 b の 産 地 は 叫 一 個 所 な る 時 、 叫 、 仏 , の 組 合 せ に よ り 生 産 す る 立 地 ( 或
は立地群)と川、 叫
M の組合せにより生産する立地(或は立地群)とが並立し、互に其勢力範囲
(販路)冶張り合ふ。 勿論、叫の産地債務甚克荷台、錦、 M
叫より材料を仰ぐ立地との競争が全
く問題とならないこともあり得る。
現賀川介のか
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認
日
現査に於て、消費
る相具に応じて、一 つ の 場 合 に は 一 理 論 が 遁 用 さ れ 、 他 の 場 合 に は 他 の
Oo
併しこの云ひ方によって恰もこ﹄に立地の二元
今これに就て述べ岬
前 述 の 如 く ク ェ ーパ l に 於 て 消 費 地 は 一 貼 と し て 見 ら れ て ゐ る 。
不確定的消費地と工業立地
併し前に
訴訟すれば、材料指数が一を超え
一
一
一
一
一
場合の材料指数セ見ることによって、立所に決定される。
が、此立地吸引の宇は、その一部分に於て躍に材料の重量と製品の重量との比較、すなはち其
の代表するカを以て立地吸引の宇を鍔すものでふ構想守基礎として築き上けられてゐる
す な は ち ク ェ ーパ l に 於 て 其 全 理 論 は 、 材 料 産 地 と 消 費 地 と が 、 各 E材 料 の 重 量 と 製 品 の 重 量
も一言せし如くこれはりェ ーパ!の全理論に封する不可侠的の前提をなしてはゐない。
ことである。
先づ明にせらるべきことは雨理論は互に排斥し合ふ意味の封立的理論ではないと云ふ
的説明が試みられると云ふ誤解が生守る良がある。
理論が遁用されると云ふことが出来る。
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b
、
フ
。
地は或場合に於ては一貼と兄られ符ペく、或場合には地域的に皮がれりと見られ得るであ
ェ i パl 的 立 地 理 論 に 封 し て 一 つ の 補 足 た る 意 義 を 有 す る も の で あ る 。
右に述べたる不確定的消費地を仮定したる立地理論は消費地を確定的の一一貼とするク
務
吉
商業主艇決
一一四
ざる時は立地は常に消設地にあり、叉た克一つの限地材料在用ふる時、材料指数一を超ゆれ
(
重
ば立地は常に材料産地にあり、二つ以上の限地材料が用ひらるる.時も、材料の中の或一 つ
これウ
量損材料)の重量が製品の重量と他の限地材料の重量の和に等しきか或はこれより大なる
時には(此場合も勿論材料指数は一冶超ゆる﹂立地は其重量損材料の産地に定まる。
、、
ェl パ ! の 理 論 に よ っ て 示 さ る る 所 で あ る が 、 此 等 の 場 合 に 於 て 立 地 は 、 材 料 ・ 産 地 と 消 費 地
たる資格を有する土地との間に立所に定まってゐるのであって、消費地たる資格が或一定
これ本稿第二項に於てウェ ーパ!の理論が
ι 目すれば消費地は一地鈷であ
地貼に問者せるか、或はこれが全地域に奥へられてゐるか、扱 一
るか、全地域であるかは遣も関係を有しない。
取入れられたこと岳見ても明であらう。
詳二一一目すれば限地材料が二つ
然 ら ば ワ ェ ー パ ー が 消 費 地 を 一 貼 と 見 る こ と は 如 何 な る 場 合 に 役 立 っ て ゐ る か 。llそ
れは彼の立地三角形(或は多角形)が現資に役立つ場合である。
この場
以上用ひられ、同時に材料指数が一在超え、且つ何れか一つの材料の宝量が他の限地材料と
製品の重量の和と同一叉はそれより大と云ふ医倒的勢力を有せざる場合である。
従て此場合消費地は数忠一・的の貼として考へられてゐる。
合ワェ ーバ 1 は 材 料 産 地 と 治 設 地 と を 結 ぶ 三 角 形 ( 叉 は 多 角 形 ) の 中 の 或 一 一 知 に 、 幾 何 撃 的 ( 或
は力墜的に﹂に立地を求めてゐる。
査し此場合は消
ウェ l パ ! が 立 地 三 角 形 守 基 礎 と す る 数 墜 的 の 解 決 に 多 大 の 室 、 き 在 置 い て ゐ る 限 り に 於
てー消費地を姑とするの仮定は彼にとり重要牲を有するが如く忠はれる。
設地が何庭にあるか、すなはち材料産地に針し如何なる距離にあるかによって、立地の所在
んパ幾化するからである。
一つの立地を求めて
換言すれば一 つの立地を求むる儒に一 つ の 泊 費 地 拡 を 仮 定 し て ゐ る の
放に此場合の彼の理論は、二つの治安地を仮定する時二つの立地が見出され、多数
ゐるものである。
で占のる。
然るに私の云ふ不確定的消費地の場合は消費地が極限的に多数なる場合に外ならな
の治史地を仮定する時多数の立地が見出されることを担否するものにあらざるは明であ
る
。
h用 ひ 得 る の で あ る 。
故 に ヲ ェ ーパ l の 立 地 三 角 形 ( 又 は 多 角 形 ) の 構 想 は 蕊 に 云 ふ 不 確 定 的 消 費 地 の 場 合 に
も任意の一⋮却を消費地貼として採ることにより理論的にそのま
C
ワェ!パ l は
まる。
主消費地貼として採り得べき貼は無数に存在するが故に立地の無数の併立を結果し、ワェ
ーパ!の理論によってこれ以上の見透しをなし得ないと云ふにとい
迭に於て私はりェ ーパ!理論の一限界を指摘し得る地位に到達した。
不確定的消費地と工業立地
一一五
つの消費地貼を常に考へたるが匁に、消設地の併立による立地の併立、その販路競争を設か
ニ
?
部
併 し 敵 て 考 ふ る に 此 場 合 ウ ェ ーパ l は 一 定 の 消 費 地 結 を 仮 定 し て
は
O
一一六
消費者の一地貼への集中を見
それは互に相排するものではない。
不確定的消費地を仮定する理論はか﹄る意味に於てクェ
彼の全理論は消費地を一一知とする仮定に拘束さる﹄ものにあらざるも、此俄宗
bMU
MUmtfN喧 王 伝a
R
J工〆 1=t 系ト
なかった。
によって其進展をはゾまれた。
ーパ!の理論を補足するものである。
理論に於ける此関係は現資に於ても共相封物を見出す。
併 し 治 設 者 の 集 ま る 地 貼 の 数 へ 例 へ ば 都 市 の 数)
J
U漸 失 増 加 し 、 従 て 消 費 者
φ
得る場合、すなはち消究地 伊 二 定 地 貼 と 兄 得 る 場 合 は 一 つ の 極 限 で あ っ て 、 或 は 現 資 に も 存
在するであらう。
Lま丸山らく曳質こ子在し与五、甲・5
そ町、﹂
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ベ 1H34ZJJ
祈 l ィλ lイ
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ffiu 一土オ 4
が 寧 ろ 盆 E散 在 せ り と 見 ら れ 得 る に 膝 じ て 、 収 態 は 不 確 定 的 治 設 地 の 仮 定 に 近 づ い て 行 く 。
つの極限ぞあらはす。
従て現宜の立地現象を解する
i ネンの都市が四国の農業地に工業口聞を供給する場合は此仮定に
不確定的消費地の仮定も
チュ
現買の多くの場合は此二つの栂限の中間にあらう。
型的概念に近い。
立つ。
には此二つの理論、或は正確に云へば雨者の総合理論守以て臨まねばならないと考へられ
るのである。