長与町ペーロン資料館 Peinture (絵画) 2

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Title
長与町ペーロン資料館 Peinture (絵画) 2
Author(s)
井川, 惺亮
Citation
長崎大学教育学部人文科学研究報告, 36, pp.39-42; 1987
Issue Date
1987-03
URL
http://hdl.handle.net/10069/32962
Right
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http://naosite.lb.nagasaki-u.ac.jp
海
白髭神 社
長 与 町ペ ー ロ ン資料 館
こ
の
川 ・
よ
り
ぺ
1
ロ
ン
舟
を
海
へ
(1811翻 糠
さ900cm)
写真 ①
写真 ②
◇ カ ラ ー 図 版(前
ペ ー ジ)=Peinture(絵
画)1
長 与 町 ペ ー ロ ン資 料館
外 壁 面:約1,000mz
制 作 者:井 川 陽亮
場
所:長 崎 県 長 与町 ふれ あい 広 場
外 壁 面 制作 、約1,000㎡ を、 自 らが 直 筆 とし て描 き切 る こ と。 そ の 中 にあ って 、絵 画 として の 新 しい リズム 、新 しい
秩 序 を保 持 す る意 志 力 を続 け る こ と。 その 結 果 が単 な る デザ イ ン と して の装 飾 で 終 わ らず、 あ くまで も、 絵 画 作 品 そ
の もの と して 実現 す る こ とな どが今 回 の 課 題 で あ っ た。 それ 自体 で 、絵 画 として の 自立 性 を持 ちな が ら、 同 時 に 、 そ
の状 況 に対 して は、 それ を取 り巻 く周 辺 の 環 境 との関 係 に、 ハ ー モ ニ ー やバ ラ ン ス を与 え つつ 、 時 に 反発 す る緊 張 感
を 含 めた 絵 面 空 間 を展 開 す る よ うに努 め た 。
制 作 意 義 と して は次 の こ とが あ げ られ る。
○公共 の 場 を直 接 制 作 す る こ とに よ っ て、 芸 術 家 の本 来 的 な役 割 を担 い 、 そ こに アー トそ の ものが 存 在 す る こ とで 、
現代 の 人 々 とアー トを結 び つ け る コ ミュニ ケー シ ョン の場 を得 る こ とに な っ た。
○ この種 の 外壁 面 制 作 は、 普通 、大 都 会 で 実 現 され る よ う に思 わ れ るが 、 日本 の最 西 端 、長 崎 県 長 与 で 実 現 出来 た こ
と。
尚、 美 術 手帖7月 号'86
美術 出版 社 「井 川 犀亮 が描 い たペ ー ロ ン資 料館 」、 町 並 み 景観 診 断 書 調 査 報 告 書(片 寄 俊
秀著 他)一 長 与 町 ・時 津 町
・:.・3 長 崎 県 等 を合 わせ て ご覧 下さ い。
◇ 白 黒 図 版(本
展 覧 会:個
展
会
場:真
和 画 廊(東
会
期:1986年4月7日
ペ ー ジ)=Peinture(絵
京 ・銀 座)
∼12日
画)2
企 画 ・主 催:真
和画廊
発
川
表
者:井
陞亮
長 崎 で は 、 窓 か ら外 景 が 見 え る 展 示 空 間 で の 作 品 発 表 が 幾 度 か あ っ た 。(註1)
こ う した体 験 を も って 、久 しぶ り
に 上 京 し て の 作 品 発 表 は 、 ビ ル の 谷 間 と い う コ ン ク リー トの 重 圧 が ひ し ひ し と感 じ ら れ た 。 こ の よ う な 感 情 に 自 作 を
ど の よ う に 対 応 さ せ て い く か 、(写 真 ①)
真 ① 、 ② 、 特 に ②)
そ れ と 同 時 に 、 本 来 絵 画 が 持 つ 問 との 振 幅 を繰 り返 す こ と と な っ た 。(写
今 回 の 発 表 で は 、 ア ー トと 社 会 性 と い う こ と も 提 示 し た 。 こ の 社 会 性 と は 、 例 え ば 、 ク ロ ー ド ・ウ ィ ア ラ(註2)が
扱 う 素 材 は 、 そ の 選 択 に よ り、 歴 史 観 を も包 含 す る 社 会 性 を 持 っ て い る が 、 私 の 場 合 、 美 術 教 育 の 中 で 、 学 生 た ち が
残 し た 廃 材 の う ち 、 捨 て ら れ た ナ イ フ や キ ャ ン バ ス な ど は 新 し く ア ー トそ の も の を 問 い 直 す こ とが 出 来 る 社 会 性 を 提
示 し た 。 これ ら の 中 で 、 ペ イ ン テ ィ ン グ さ れ た ナ イ フ の 出 展(写
1
1
真 ②)は
今後 展 開で き る可 能性 の あ る作 品 と して、
意 義 あ る も の とな っ た 。(註3)
(註1)1984・11
1985・10
1986・10
B倉 庫(個 展)こ の 倉 庫 は 長 崎 港 沿 岸 に あ って 、 そ の 波 間 が 常 に見 え る 。
長 崎 総 合 科 学 大 学(個 展)網 場 や 橘 湾 が 見 渡 せ る。
そ の 他 、 こ の 文 章 を書 い て い る 時 点 で も、1
活 水 女 子短 期 大 学(個 展)長 崎 港 ・湾 の 天 望 が 出 来 る等 が あ る。
何 れ も、 外 界 の 風 景 を展 示 空 間 の 中 に まて 取 り組 む こ と に よ って 、 絵 画 と して の あ り方 を 新 し く問 う て み
た。
(註2)Claude
VIALLAT
l936年 フ ラ ン ス ・ニ ー ム 生 れ60年 代 後 半 よ り シ ュ ー ル ・ポ ー ル/シ ュー ル ・フ ァー ス を
提 唱 し 、1981年 に は ポ ン ピ ド芸 術 文 化 セ ン ター で 個 展 開 催 、 フ ラ ン ス 現 代 美 術 の 第 線 て 活 躍 中、 現 在 ニ ー
ム美 術 学 校 学 長 。
(註3)絵
とお し ゃべ り
8月 号'86山
下 画廊発行
ペ イ ン テ ィ ン グ され た ナ イ フ の 拙 文 を参 照 。