第34話 小さな命を守りたい

NHK北海道・ドキュメンタリー5 たった1ページの“大切な物語”
第34話 小さな命を守りたい
すべての人生に、大切な物語がある。
小さな命を守りたい。
ことしの夏、北見市にオープンした猫カフェ。
よこじま
オーナーは、大学生の横島ほなみさん(22)です。
実は、ここにいる猫は、ほとんどが保健所に収容されていた「捨て猫」。
引き取り手が見つからなければ、わずか2週間で消えてしまう命でした。
店を始めたきっかけは、去年、動物保護のボランティアに誘われたこと。
多くの猫が飼い主から見捨てられていく現実を知りました。
その後、横島さんは祖母に200万円を借りて、猫カフェを開いたのです。
店では、猫を飼いたい人には無償で譲っています。
卒業生となった猫は、新しい飼い主のもとで幸せな生活を始めます。
「人の都合で、その小さな命を失ってしまうというか、勝手に殺してしまうというのはしたくないと思
います」
いま、ある悩みがあります。
20匹程度が限度のこの店。受け入れすぎると、手に負えなくなってしまいます。
横島さんは、店を応援してくれている大学の恩師に悩みを打ち明けました。
「猫ぎゅうぎゅう詰めになっても嫌なので。まだ今子猫が多いからいいですけど。何かあってからじゃ
遅いですよね」
試行錯誤の日々が続きます。
そんなある日、嬉しい出来事がありました。
以前この店から卒業した子猫が顔を見せにやって来たのです。
「あら、大きくなった!すごい、かわいい首輪付けてるね」
「ほら、ちょっとここで待ってて。いまお母さん出すから。ほら、お母さん。あ、わかるんだ!」
子猫の母親に会わせました。幸せになった猫の姿に喜びが溢れます。
「こうやってあんまりおとなしく抱かされる子じゃなかったので、大事に抱っことかされているんだな
って。幸せになったんだもんね。よかった、よかった」
幸せな猫が一匹でも増えるように。
横島さんの願いです。
《ドキュメンタリー5 第34話「小さな命を守りたい」/構成:寺田亜由菜/平成25年9月21日(土)放送》
番組HP http://www.nhk.or.jp/sapporo/documentary5/