「土砂災害を防止するには」 玉野市立東児中学校2年 坊寺

事務次官賞
「土砂災害を防止するには」
(作文
中学生の部)
玉野市立東児中学校2年
ほうじ
坊寺
ひではる
秀春
今年の八月十日、夏休みの真っ最中に台風十一号が四国地方から中国地方を
通過していきました。四国地方はその一週間前に台風十二号の影響を受け、その
時にも多くの雨が降って河川の氾濫などの被害を受けていました。岡山地域は、
八月八日頃から多くの雨が降り暴風が吹き荒れました。僕の家の裏の水路は、台
風の時あふれた事が二度あります。今回も大潮と満潮が重なり、雨もずっと降り
続いていた為、またあふれないか、家族みんなでとても心配していました。家の
倉庫は家より低い場所にあるので、裏の川の水があふれると、水につかるのです。
祖父母は農業をしているので、色々な機械や、昨年収集した米などが水に浸から
ない様に、高い場所に移動させるのがとても大変でした。でも今回は水はあふれ
る事なく、無事に台風も通過してくれて、家族皆で
「よかった、よかった。」
と喜びました。
しかし、一方では大変な被害を受けている人達もいます。その被害の原因の一
つに土砂災害があります。土砂災害とは何か、詳しく調べてみました。土砂災害
とは、土砂の移動が原因となる自然災害のことで、山腹が崩壊して土石流となっ
たり、地面が地下水等に起因して滑る事です。保全対象に応じて国や県が治山、
砂防事業による防災対策が進められていますが、依然として毎年五百~二千箇
所に発生し、死者も十人前後発生しているそうです。
僕の住んでいる近くに金甲山という山があります。そこは岡山市へ行く時に
は必ず通らなければならない道があります。交通量も多い道路です。その道路は
天気の良い時は何も考えずに通るのですが、雨が降ると怖いと感じる事があり
ます。多量の雨が降ると、道路のすぐ横の崖から水が滝の様に流れてくる場所が
何か所もあるのです。又、溝から泥水があふれ出し、道路が川の様になったりし
ます。何年か前の台風の時には道路横ののり面が崩れかけた事があり、そこは何
年もかかってやっと直された覚えがあります。僕にとって土砂災害と聞いてす
ぐに思いつく場所なのです。
テレビのニュースで見る土砂災害の現場は、大変な事になっています。家の中
にいた子供が、家の横の川から流れてきた土石流に家ごと流されたというニュ
ースには驚きました。悲しい結果になってとても残念に思いました。この様に悲
しいニュースを聞く事がない様にするにはどうしたらいいのでしょうか。政府
広報のホームページで調べてみました。
①住んでいる場所が「土砂災害危険箇所」かどうか確認する。
②雨が降り出したら土砂災害警戒情報に注意する。
③土砂災害警戒情報が発生されたら早めに避難する。お年寄りや、障害のある
人などは特に早めに避難することが大事。またどうしても避難できない状況の
時は2階以上に避難するか、家の中でもより安全な場所に避難することが大事、
ということでした。
台風十一号が岡山に近づいてきた時、父や母の携帯電話が急に「ピンポン、ピ
ンポン」と鳴り、驚きました。それは、玉野市対策本部から送られてきた緊急速
報でした。見せてもらうとそこには「『避難準備情報』を発令したので、最寄り
の避難所をご利用ください」とありました。この様に今はそれぞれの個人あてに
お知らせが送られてくるのです。また、毎月の広報誌と一緒にハザードマップも
配られています。これを見ると、どこの場所が危険なのか、どういう災害の時は
どこへ避難すればよいかが、とても見やすく書かれています。日頃からこういう
物をよく見て、家族でも話し合い、早めに避難する事が、災害から身を守る一番
いい方法だと僕は思います。
土砂災害になりやすくなるサインの一つに、がけにひび割れができることで
す。山の近くに家がある人はこのことに気をつけて、土砂災害で悲しいニュース
が流れる事がないようにしていかなければならないと強く思いました。