第4学年 道徳学習指導案 日 時

第4学年
道徳学習指導案
日 時:平成24年11月16日(金)
場 所:4年教室
指導者:大田 朋代
5校時
授業の視点
○ 「動」と「静」を位置づけた学習活動の在り方
・ 主人公の気持ちをハートグラフを用いてとらえ、自己の経験を想起しながら考えを深める場
面を「動」とし、資料を自分の事としてとらえ直し、自分の行動を意識する場面を「静」とし
て、学習の展開を図りたい。
○ 主人公の思いと重ね合わせながら、自己の思いや考えを深めさせる指導の工夫
・ 主人公の気持ちの変容をとらえるための手立てを工夫し、親切のよさについて気づかせたい。
・ 終末の振り返りを工夫することで、進んで人の役に立つ行動をしようとする意欲を育てたい。
1
主題名
『人によろこばれること』~ひろったりんご(日本標準)~
親切2-(2)
2
主題設定の理由
○ 児童について
(略)
○
本資料は、主人公の小学生が、階段の上の方から転がってきたりんごを面白半分で拾い、そ
の持ち主がおばあさんだと知ってりんごを返してあげるという出来事をきっかけに展開する。
拾ったりんごを返したというたったそれだけのことなのに、おばあさんはとても喜んでくれた。
主人公はそれを知って、何気ないことでも、人の役に立てることがあり、相手が喜んでくれる
ことで自分もうれしくなるものだと、つくづく思うという内容である。
自分が何気なくしたことでも、実は相手に喜ばれているということは日常生活の中にもあり、
主人公の気持ちに寄り添うことで、人に喜んでもらったり、人の役に立ったりすることのよさ
を自覚させることのできる資料だと考える。
このことは、本校の取り組みである「5・3やったね」の「や…人の役に立つことを喜びと
する心を育てる」とも大きくかかわっている。本資料を通して、これまでより主体的に、しか
も意識しながら、継続して人の役に立つ行動をしたいという実践意欲をもたせたい。
○
指導にあたっては、次の点に留意したい。
① 主人公の気持ちの変容をとらえる「動」の活動で、自分の考えを深めるために
・ 場面絵を提示したり、新聞記事を見せたりしながら、場面ごとに読み聞かせていくこと
で、児童がより興味をもって資料に入り込んでいくことができるようにする。
・ 「ハートグラフ」を用いて、主人公の気持ちを視覚的に理解することによって、変容を
とらえやすくする。
② 「きらきらカード」を書く「静」の活動の中で、人の役に立つことのよさに気づき、今後
の実践意欲をもつために
・ これまでの「きらきらカード」を振り返らせたり、4年生の行動でうれしかったこと、
助かったことなどを他学年の児童や教師から集めておき、それを紹介することで主人公の
喜びを追体験できるようにする。
3
指導計画(他教科とのかかわり)
道徳
・温かい手
・三つのつつみ
・ひろったりんご
学校生活
・集団生活
・仲間とのかかわり
・なかよし班掃除
・運動会
地域の人とのふれあい
・あいさつ
・子ども会
終わりの会
・いいこと発見
人の役に立つ喜び
4
ねらい
何気なくしたことでもおばあさんに喜んでもらえて、とてもうれしくなった主人公の気持ちを
考えさせることを通して、相手に親切にしたり、だれかの役に立つことを進んでしたりしようと
する心情を育てる。
5
準
6
備
①場面絵
②「ハートグラフ」
し
学習の展開
学習活動・内容
過程
1 親切にした経験を発
表する。
・自分が親切にしてあ
げたこと
く
む
(5)
/
2
資料を読んで話し合
う。
・新聞記事をランドセ
ルに入れた時のぼく
の気持ち
ゆ
さ
・学校に歩いていく時
の気持ち
ぶ
る
(30)
・親切をしたとは思っ
ていなかったのに、
ほめられた戸惑いの
気持ち
③ワークシート
④「きらきらカード」
児童の意識の流れ
教師の働きかけ
5実践
・えんぴつをひろってあげ ○ 事前アンケートの結
3-2
たよ。
果を紹介し、自分主体で
・牛乳がこぼれた時に一緒
行った親切を想起でき
にふいてあげたことがあ
るようにする。
るよ。
・新聞に載るなんて、ぼく ○ 資料は場面ごとに提
すごい人みたいでうれし
示して、児童が内容を理
いな。
解しやすくする。
・先生にほめてもらえるか ○ 新聞記事などを見せ
も。
ることで児童がより資
料の世界に入っていけ
るようにする。
・楽しかったからつい拾っ ○ 「変な気持ちになっ
たんだけど、僕たちはそ
てきた」という表現に
んなにほめられることを
着目して、学校に歩い
したのかな。
て行っている時の主人
・遊びでやったのに、おば
公の気持ちを「ハート
あさんに、親切で幸せな
グラフ」で確認するこ
思いになったと言われて
とで、うれしいという
ちょっと戸惑っているん
気持ちだけではないこ
じゃないかな。
とに気づくことができ
るようにする。
【準備②】
「やっぱり、『しんせつ』って、いいな」と思うようになったのはどうしてだろうか。
3 「やっぱり、
『しんせ
つ』っていいな」と思
ったのはどうしてか考
え発表する。
・フォークダンスを踊
った後の気持ち
・人に喜んでもらえる
うれしさ
・人とのつながりが生
まれることの喜び
/
育
て
る
(10)
7
・なんかもやもやしたりし ○ 「ハートグラフ」で
4-5
てたけど、喜んでもらえ
主人公の気持ちをもう
てやっぱりうれしいよ。
一度確認させ変容をと
らえることができるよ
・おばあさんが笑いかけて
うにする。
くれてうれしいな。
・おばあさんのうれしそう ○ 吹き出し形式のワー
クシートに気持ちを表
な顔を見られて、ぼくも
現し、相手の喜びを感
うれしいな。
じとることによって、
・ちょっとしたことでもお
親切にしてよかったと
ばあさんの役に立ててよ
いう気持ちをより深く
かったな。
することができるよう
・何気なくしたことだった
にする。
けれど、りんごを拾った
【準備③】
から、おばあさんとつな
【評価①】
がりができたんだな。り
んごを拾ってよかった。
自分が思っていた以上に、人に喜んでもらえたことを書こう。
4 自己の生活をふり返 ・自分が日頃やっているこ ○ 地域や校内からの、
り、「きらきらカード」
との中にも誰かの役に立
4年生の明るい賞賛を
に書く。
っていることがあるかも
紹介することで、自己
・人の役に立つことへ
しれないな。
のよさに気づき、今後
の喜び
・毎朝あいさつはしている
の実践意欲をもつこと
・人に喜んでもらえる
けど、それですごく元気
ができるようにする。
うれしさ
になってくれている人が ○ 自分の経験をふり返
いるなんてうれしいな。
り、自分がしているこ
・もっと喜んでもらえるこ
とを意識化できるよう
とを続けたり、見つけた
にする。
りしたいな。
【準備④】
【評価②】
評価
① 主人公の気持ちの変容をとらえ、相手の喜びが自分の喜びにつながることに気づくことがで
きたか。
② 自分にとっては何気なくした行いでも、だれかの役に立てることがあるのだということに気
づき、今後の実践意欲をもつことができたか。