30P-pm085

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ドライスキンを発症したヘアレスマウスにおけるダニ抗原塗布によるアトピー様
皮膚炎症状の増悪
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◯藤井 正徳 1 ,
河野 茂勝 1 ,
奈邉 健(
京都薬大)
【目的】アトピー性皮膚炎の発症には,皮膚バリア機能の低下およびダニなどの
外来抗原に対するアレルギー反応が関与すると考えられている。我々はこれまで
に,HR-1 系ヘアレスマウスに HR-AD 用精製飼料を継続的に摂食させることによ
り皮膚バリア機能の低下を伴ったアトピー様ドライスキンが発症することを報告
してきた。本研究では,本ドライスキンを発症したマウスに,ダニ抗原含有軟膏
(MO) を繰り返し塗布した際の皮膚炎症状および掻痒様行動に及ぼす影響を検討
した。さらに,塗布スケジュールおよび抗原濃度についても検討した。
【方法】ヘ
アレスマウスに普通飼料もしくは HR-AD 用精製飼料を摂食させ,MO もしくは陰
性対照として生理食塩水を含有した軟膏 (SO) をマウスの顔部および耳介部に
種々スケジュールで塗布した。
【結果】HR-AD 用精製飼料の摂食によりドライスキ
ンを誘発後,MO を 1 日 1 回宛,7 日間連続で塗布し,一週間のインターバルを置
いた後,同様の処置を繰り返した場合,掻爬痕の発現を伴って皮膚炎症状が増悪
し,MO 塗布後 1 時間における掻痒様行動の頻度も,SO を同スケジュールで塗布
した場合に比して有意に増強した。一方,普通飼料を摂食させたマウスに MO を
同様に塗布しても,皮膚炎症状および掻痒様行動の発現は認められなかった。つ
づいて,ドライスキン発症後からインターバルを置かず連日,または 3 日もしく
は 7 日に 1 回宛,MO を塗布した場合,いずれの場合も皮膚炎症状の増悪は認めら
れなかった。隔週で連日塗布するスケジュールで,高濃度の抗原を塗布すると,
皮膚炎症状および掻痒様行動が抗原濃度に依存して増悪した。
【考察】ダニ抗原を
経皮的に暴露することによるアトピー様皮膚炎症状の増悪において,抗原暴露の
間隔ならびに皮膚バリア機能低下の有無が重要な要因であることが示された。