研究期報№101 ＯＰＧＷ接続箱把持金具部分における塩害対策キーワード；ＯＰＧＷ，ＯＰＧＷ接続箱，把持金具，塩害対策，防食塗料目的ＯＰＧＷ（光ファイバー複合架空地線）は，電力会社の本支店間や発電所と系統制御所間等を結ぶ信頼性の高い大容量光通信ネットワークの構成に不可欠な伝送路設備である。このＯＰＧＷにおいて，光ファイバーが断線する障害が発生した。これは，塩分を含んだ雨水により，接続箱把持金具部分のアルミパイプに腐食による亀裂が生じたことが原因であった。このような障害の発生を防ぐため，防食塗料等によるＯＰＧＷの塩害対策について研究を行った。主な成果ＯＰＧＷ把持金具の塩害に対して、自社製品のＳＲＩ防食スプレー等の防食塗料を使用した対策により、十分な効果が得られることが明らかになった。効果としては、既存および新品のＯＰＧＷ把持金具とも２０年以上の延命効果が期待できることが明らかになった。表1 防食塗料による塩害対策の仕様既存把持金具使用 ① ② ｱﾙﾐﾊﾟｲﾌﾟへのｸﾞﾘｽの塗布新品把持金具使用 ④ SRI防食ｽﾌﾟﾚｰ SRI防食＋ｽﾌﾟﾚｰ仕様ﾊﾟｯｷﾝ､ｸﾞﾘｽ仕様 ③ SRI防食ｽﾌﾟﾚｰ仕様 SCCｼｬｯﾄ＋ SRI防食ｽﾌﾟﾚｰ仕様無無無 ⑤ SRI防食ｽﾌﾟﾚｰ＋ﾀﾜｰﾊﾞﾘﾔｰ仕様有 OPGW素線への把持金具の隙把持金具の隙塗料の塗布間からSRI防食間からSCCｼｬｯﾄ SRI防食ｽﾌﾟﾚｰ（注）ｽﾌﾟﾚｰを塗布を塗布し、SRI を塗布防食ｽﾌﾟﾚｰを上塗り把持金具の無無無隙間対策無ｸﾞﾘｽを塗布し SRI防食ｽﾌﾟﾚｰた上にSRI防食塗布後、ﾀﾜｰﾊﾞｽﾌﾟﾚｰを塗布ﾘﾔｰを上塗りﾊﾟｯｷﾝにより密封ﾀﾜｰﾊﾞﾘﾔｰにより密封（注）アルミパイプへも塗料が塗布される。 ① ② ③ ④ 既存把持金具を使用 ⑤ 新品把持金具を使用 SRI防食ｽﾌﾟﾚｰ仕様 SCCｼｬｯﾄ + SRI防食ｽﾌﾟﾚｰ仕様 SRI防食ｽﾌﾟﾚｰ仕様 SRI防食ｽﾌﾟﾚｰ仕様＋ﾊﾟｯｷﾝ､ｸﾞﾘｽ仕様 SRI防食ｽﾌﾟﾚｰ仕様＋ﾀﾜｰﾊﾞﾘﾔｰ仕様 ○ ○ ◎ ◎～○ ◎ アルミパイプの状態防食性 ◎：非常に防食性が高い ○：防食性が高い △：防食効果が見られる ×：防食性が無い評価位置図１研究担当者アルミパイプの防食性評価西村浩一（株式会社四国総合研究所電子技術部）西森修次，大捕秀基（株式会社四国総合研究所化学バイオ技術部）問い合わせ先株式会社四国総合研究所企画営業部事業管理課 TEL 087-843-8111（代表） E-mail [email protected] [無断転載を禁ず]