穿通枝の形態学的評価における high resolution cone - SQUARE

一般研究発表
一般研究発表1‐4‐5
穿通枝の形態学的評価における
high resolution cone beam CT(VasoCT)の有用性
国家公務員共済組合連合会
虎の門病院
放射線部
脳神経血管内治療科
○依田
高坂
松丸
彰吾/濱田
祐輝/鈴木
祐司
祐介/松下奈保子/佐久間秀之
秀郷/田野 政勝
外科医師、脳神経血管内治療医師および放射線技師で視覚
【目的】
的評価を行った。
外科的手術では巨大中大脳動脈瘤における trapping や
Basilar tip aneurysm における clipping では、その近傍か
ら発生している穿通枝を潰してしまう危険がありその術前
評価はとりわけ重要となる。しかしながら、これらの細小
【結果】
9症例中8症例において VasoCT 画像は、穿通枝の形
態学的発生部位をよく描出していた。
(Fig.
1)
血管描出の主流は3D-Rotational Angiography(3D-RA)
であり、それまでの modality では描出困難であった。そ
【考察】
こで、今回 high resolution cone-beam CT(VasoCT)が
3D-RA でも鮮明に穿通枝描出は可能であるが、比較的
その評価においてどこまでの役割を担うことができるか検
細い穿通枝描出においては3D-RA は分解能不足と造影不
討した
足の影響が大きく、VasoCT が有効な場合があった。後方
循環血管では症例によって VA 起始部の蛇行、VA の血管
【使用機器・方法】
径から Cannulation が困難、対側 VA による laminer flow
対象は2
0
1
1年1
0月から2
0
1
2年1月の間に外科的手術を前
など3D-RA の撮影不良因子が多い。また、解離など撮影
提に血管造影検査を行った3症 例 で あ る。使 用 装 置 は
不安因子もあり、造影プロトコールの決定は非常にシビア
0、Workstation は
FD20/2
である。後方循環の穿通枝描出においては希釈により造影
PHILIPS 社製 Allura
Xper
PHILIPS 社製 Xtravision を用いた。撮影プロトコールは、
濃度が調節でき、低速注入で行う VasoCT の有効症例が
0!撮影で inch size は8inch、
VasoCT を用い、3
0fr/!、2
多かった。
(Fig.
2)
画像再構成関数は stent mode とし、2∼3倍希釈造影剤
(イオキサグル酸:ヘキサブリックス)総量25∼3
0ml、
注入レート1∼1.
5ml/!で撮影した。検討項目として、
同時に施行した3D-RA と比較して描出能について脳神経
Fig.
1 視覚的評価結果
【結語】
穿通枝の形態学的評価における high
resolution
cone
beam CT(VasoCT)は有用な tool となりえる。
Fig.
2 Basilar tip An における VasoCT と3D-RA の比較
第6
6回東京部会春期大会 後抄録 27