原尻 英樹(HARAJIRI HIDEKI) 社会学科 文化人類学コース 文化人類学 学位:PhD及び教育学(教育人類学)博士 教授 1958 年 1993 年 12 月、1997 年 3 月 Ⅰ.教育活動 1.これまでの教育改善の自己点検 ( 2003 年 4 月∼2006 年 3 月の 3 年間) (1)当該 3 年間に担当した科目一覧 「文化人類学概論」03 前/04 前/05 前 「社会人類学演習(Ⅰ∼Ⅳ)」03 通/04 前・後/05 前・後 「文化人類学学説史(Ⅰ・Ⅱ)」03 前/04 前/05 前 「民族誌実習Ⅱ」03 通 「卒業演習(Ⅰ・Ⅱ)」 03/04/05 前・後 「新入生セミナー」03 前 「フィールドワーク基礎演習」04 後 「地域と文 化」03 前/04 後/05 前 「総合科目」 (2)授業等の教育効果向上努力 ・中間学生アンケート調査内容を公表し、改善内容を学生に明示した。 ・同一科目であっても、毎年、授業内容・方法をかえ、学生からの反応を重視してきた。 ・授業テキストは自前のものを使うか、あるいは、授業実践に基づくテキストを制作し(拙著『フ ィールドワーク教育入門』)、授業内容、授業実践、テキストの有機的連関を達成のための、努 力をしてきた。 (3)少人数教育発展のための改善努力 ・少人数教育の実践内容については、拙著『フィールドワーク入門』においても書いており、著 作という公共の場で自らの実践内容を議論し、今後の教育実践のための契機としている。 ・ゼミにおいては、個々の学生に向き合い、個々の学生への質問を心がけ、学生サイドからも、 「何かを発表するのが当たり前」の授業であると評価されている。 ・レポート添削指導等によって、対面状況以外での個別学生とのコミュニケーションを活発に展 開している。 (4)教育成果が学生の進路にどう役立ったか? ・社会生活のルールを認識・体得することを、文化人類学の方法から学び取り、かつ、フィール ドワークの実践によって体得することで、達成できるようにした。 ・卒業生の具体的な進路をみると、出版社、自衛隊幹部候補生、県警、大学院などであり、文化 人類学の素養(人間関係作り等)をそれぞれの職場・学校で活用しているといえる。 2.今後の教育活動の目標と計画 ・フィールドワーク教育の深化 ・学生からの学びの体系化 Ⅱ.研究活動 1.2003 年 4 月∼2006 年 3 月の主要研究業績 (1)著書 (単著)『日本のなかの世界:つくられるイメージと対話する個性』新幹社、2003 年 10 月 (単著)『マイノリティの教育人類学』新幹社、2005 年 12 月、 (単著)『フィールドワーク教育入門』玉川大学出版部、2006 年 2 月 (2)論文 (単著) 「ハワイのコリアン:李承晩から戦略的適応への過程」後藤明、松原好次、塩谷亨共編『ハ ワイ研究への招待』関西学院大学出版会、2004 年 3 月 (単著) 「済州人の移動 practice の意味:pre-modernity が modernity を食べる方法」 (原文韓国 語)済州開発研究所編『学術セミナー 済州人の生と済州島』韓国済州開発研究院、2005 年 3 月 31 (単著) 「フィールドワーク教育の実践とその教育的効果:コミュニケーション能力育成を中心に して」『静岡大学人文学部人文論集 第 56 号の 1』、2005 年 7 月、 (単著)「東アジアのグローバリゼーション再考:朝鮮半島からの移動」『アジア遊学』No.81 勉 誠出版、2005 年 11 月 ( 単 著 )「 Meanings of Modern and Post-Modern Phenomena: Formation of Trans-national Communities of Korean-Chinese」 YUI, Daizaburo ( ed.) The World of Transnational Asian Americans. Center for Pacific and American Studies, The University of Tokyo、2006 年 3 月 (3)その他の業績(翻訳、書評、解説、辞典項目等) (4)口頭学会報告等 (単独)Communicative Musical Sound and Shamanism in the Coastal Areas of East Asia: Jeju, Iki and Tsusima Islands. 韓国・極東芸術学会、2003 年 9 月 (単独)「壱岐―済州島海域の女の祭りと男の祭り:海域で共有される宗教観念」(壱岐)一支国 研究会国際講演会、2005 年 2 月 (単独) 「東シナ海島嶼部における宗教観念の比較研究:済州島と壱岐島を中心として」韓国・朝 鮮文化研究会第六回大会、2005 年 10 月 (単独) 「在日本中国朝鮮族企業実態調査報告」第 10 回朝鮮族発展のための学術シンポジウム(中 国)海外特別招請講演(プレゼンテーション、ペーパーともに韓国語)、2005 年 12 月 2. 学会役員等運営活動 ・日本文化人類学会・評議員(2002 年 4 月∼2004 年 3 月) ・中国朝鮮族研究会・幹事(2005 年度∼) 3.受賞歴 なし 4.科研費等,外部資金取得状況 (取得期間 2003 年 4 月∼2006 年 10 月) (分担)基盤A(1)「アジア系アメリカ人の越境と文化混合に関する比較研究」(研究代表者:油 井大三郎)2003∼2005 年度 5.学内共同研究プロジェクト実施状況 (代表及び分担者) なし 6.上記研究活動が教育活動にどう活かされたか ・著書の一部は授業で使う教科書として活用できた。 ・教育成果を広く世に問う著作等があるので、それを授業にフィードバックできた。 Ⅲ.社会での活動 1.静岡大学・人文学部主催の地域社会等に向けた活動 ・平成 16 年度静岡大学人文学部公開講座に、スタッフ及び講師として参加(「伊豆半島への人々」 『伊豆の歴史と文化の創造』静岡大学人文学部、2005 年 3 月、pp.89-104) 2.地域連携 ・社会学科の地域連携グループのメンバー(2004・2005 年度) 3.国際連携・国際交流 ・韓国、ウクライナ、ポーランドからの留学生の受け入れと指導をした。 4.専門的知識の提供 ・静岡市中央公民館の依頼で連続講演(2005 年度) 5.社会全体への貢献 ・季刊誌『静岡の文化』書評委員(2003 年∼2006 年) ・静岡新聞コラムへの寄稿(2000 年∼2005 年) 6.その他 ・第三回大学教育研究集会、第十回大学教育改革フォーラム(2004 年 3 月 20 日)に参加した。 32
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