「牛海綿状脳症(BSE)全頭検査見直しに関する説明会」 (平成25年6月10日・エスポワールいわて) 生産段階における 牛海綿状脳症(BSE)対策 岩手県農林水産部 1 我が国におけるBSE対策 牛海綿状脳症対策特別措置法 対策を規定する関連法 具体的な対策 牛の肉骨粉を原料等とする 飼料の使用の禁止等(第5条) 飼料の安全性の確保及 び品質の改善に関する 法律(飼料安全法) 飼料の製造・運搬・利用 に関する規制 死亡した牛の届出及び検査 (第6条) 家畜伝染病予防法 検案獣医師による死亡 牛の届出、家畜防疫員 による死亡牛の検査 と畜場における牛海綿状脳症 に係る検査等(第7条) と畜場法、食品衛生法 と畜された牛の検査、特 定危険部位の除去 牛に関する情報の記録等 (第8条) 牛の個体識別のための 情報の管理及び伝達に 関する特別措置法 (牛トレーサビリティ法) 耳標の装着、牛及び牛 肉の情報の記録・提供 (平成15年7月4日施行) に規定されている項目 2 BSE対策に係るリスク管理の経緯 年月 国の対応 と畜牛の検査 H13. 9 H13.10 飼料の規制 SRMの除去 死亡牛の検査 国内で1頭目の発生 全頭検査 ※ SRM の除去・焼却 の義務づけ 肉骨粉飼料完全禁止 H15. 4 24か月齢以上 全頭検査開始 牛トレーサビリティ法 公布 H15. 6 H15. 7 製造工場のライン分 離を義務づけ H16. 5 化製場の肉骨粉ライ ン分離を義務づけ H17. 8 その他 20か月齢超(本県 は全頭検査を継続) 管理されたリスク 国に認定(OIE) H21. 5 H25. 2 H25. 4 SRMの範囲変更 30か月齢超(本県 は全頭検査を継続) 無視できるリスク 国に認定(OIE) H25. 5 H25. 7 48か月齢超 ※SRM(特定危険部位):全月齢の扁桃、回腸遠位部 30か月齢超の頭部(舌、頬肉除く)、せき髄、せき柱 3 飼料規制の徹底 と畜場 ・特定危険部位(SRM)、せき柱を完全に分離 ・原料の分別収集 化製場 H15.9~ H13.10~ ・原料畜種毎に独立したラインで製造 H16.5~ ・分別して輸送 H15.9~ 遵 守 状 況 を 監 視 飼料工場 ・牛由来たん白質の飼料利用禁止 H13.10~ ・牛とそれ以外の飼料の製造工程を分離 H15.7~ ・輸入飼料の原料の届出 H17.8~ ・分別して輸送 H15.9~ 農場 販売業者 ・小売業者の届出 ・動物性たん白質の給与禁止 H17.8~ H13.10~ 遵 守 状 況 を 監 視 国 ( 農 林 水 産 消 費 安 全 セ ン タ ー ) 県 4 牛由来の飼料原料の規制 飼料原料 牛 × 肉骨粉 精製油脂 × (不溶性不純物0.15%以下) ※2 原 料 30か月齢 以下 頭部、 せき髄 せき柱 頸椎横突起等新たにせき柱 の範囲から除外される部位 飼 料 豚、鶏等※1 × ○ ※3 × ×⇒○ × ×⇒○ × ×⇒○ ※1 豚、鶏等(牛、めん羊、山羊及びしかを除き、うずら、みつばち及び養殖水産動物を含む。) ※2 舌、頬肉及び扁桃を除く(舌及び頬肉は現在もSRMではない。扁桃は今後もSRM。) ※3 飼料の成分規格省令の一部改正(平成25年4月1日施行) 5 岩手県内における死亡牛の検査体制 検査対象:24か月齢以上の牛 :死亡牛の流れ :検査材料の流れ 県北家畜保冷保管施設(洋野町) 岩手県中央 家畜保健衛生所(滝沢村) ・BSE検査を実施 ・死亡牛のBSE検査材料を採材 ・検査結果判明まで死亡牛を保管 ・陰性確認後、死亡牛を化製場へ搬出 県南家畜保冷保管施設(奥州市) 6 岩手県内における死亡牛のBSE検査頭数 〔頭〕 原発事故に起因する 出荷滞留による増加 猛暑による増加 〔年度〕 検査頭数(平成15年4月~25年3月):34,459頭(全国では約94万頭、うち陽性14頭) 7 牛トレーサビリティ制度 ・ 牛トレーサビリティ法に基づき、生年月日、性別、品種、飼養地、管理者を記録・報告 ・ 「いわて牛トレーサビリティシステム」では、上記に加え、飼料の給与情報等も記録 牛(生産・と畜段階) 牛肉(流通段階) 平成15年12月1日~ 平成16年12月1日~ 個体識別番号(耳標) 個体識別番号(表示・伝達) 出生 枝肉 異動 と畜 管理者 耳標の装着 と畜者 部分肉 精肉など 販売業者など 報告 個体識別番号の表示 農林水産大臣 取引の記録・保存 8 BSEのステータス要件(OIE) ステータス サーベイランス リスク 低減措置 認定国 (25年5月現在) ・ 過 去 11 年 以 内 に 25か国 無 視 で き る B型サーベランス(5万 自国で生まれた牛 日 本 、 米 国 、 BSE リ ス ク 頭に1頭のBSE感染牛 で発生がないこと オーストラリア、 を検出が可能)を実施 ・フィードバン(飼料 ニュージーランド の国 規制)が8年以上 ほか 管 理 さ れ た A型サーベランス(10万 ・フィードバン(飼料 27か国 BSE リ ス ク 頭に1頭のBSE感染牛 規制)が8年未満 カナダ、フランス、 イギリスほか を検出が可能)を実施 の国 BSEリスク 不明の国 「無視できるBSEリスク」及び「管理された BSEリスク」の条件を満たしていない ※フィードバン(飼料規制):反芻動物由来の肉骨粉等が反芻動物に給与されない ※ステータス維持のためには、サーベイランス及びフィードバンの継続が必要 ※OIE(国際獣疫事務局):世界の動物衛生の向上を目的とする国際機関 9
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