県大会の公式記録に挑む! ~焼津市ソフトボール協会の取り組み~ 平成26年5月11日(日)・18日(日)・24日(土)の3日間にわたり、焼津市大井川河川敷運動 公園等で開催された、第11回静岡県一般男子 ソフトボール大会兼第11回全日本一般男子ソ フトボール大会予選会。バックネット裏でスコ アカードと戦っていた第3種公式記録員たちが いたことをご存じだろうか。 焼津市ソフトボール協会では、公式記録員の育 成を兼ね、この大会の公式記録員として、焼津市 内2部リーグの各チームから選抜することを決定 し、打ち合わせを重ねてきた。経験の浅い記録員 たちが、準々決勝以上の計7試合の公式記録の記帳業務にあたった。 早朝より参集した記録員たちは、朝礼に引き続き開催された記録員の打ち合わせに出席。焼津市ソフトボ ール協会の山本寿雄記録長は、今年度から変更となった記帳方法などをメインに確認を行い、この日の配置 を発表した。また、各コートには県下各地からの派遣要請などにも対応している第1種公式記録員が主任と して脇を固め、いわゆる「OJT(on-job-training)」にチャレンジした。最高峰の第1種や第2種の資格 を持っていながらも県大会以上の記帳は皆無に等しい人、第3種で市内のリーグ記録オンリーだった人、最 近は記帳経験がほとんどなかった人などが、県大会の準々決勝以上という大きな舞台で、記帳の「貴重な」 経験を積んだ。 記録というと、とかく暗いイメージに捉えられがち。一つの試合の公式記録員は確かに1人だが、現場で は主任や補助員などがサポートに回るため、実際は 1 枚のスコアカードをたくさんのスタッフとともに完成 させていく団体競技だ。一つの試合が1枚の紙に収まることへの興味を深め、上位種への挑戦や、派遣記録 員に手を上げてくれる人が一人でも増えて欲しいと山本記録長は語る。 オリンピックへのソフトボール競技の復 活にわずかな可能性を残している今、選手 や指導者はもちろんだが、大会を支える公 認審判員や公式記録員の育成も必要不可欠 だ。当支部では、八木美代子さんが今年9 月に韓国・仁川で開催されるアジア大会へ、 日本からの公式記録員として派遣されるこ とが決定しており、このことも記録への「欲 望」を掻き立てる導火線となることを願っ てやまない。 公式記録は半永久的に残るもの。大リー グや日本のプロ野球にもタイ記録や新記録 のアナウンスがあるが、これも長年の公式記録に裏打ちされたものだ。「記録より記憶」という見方もある だろうが、一つひとつの試合、そして記録の積み重ねが競技を支えていると言っても過言ではないだろう。 7月に焼津市で開催される静岡県レディース大会で、今度は焼津市内 1 部リーグの記録員が記録業務にあた ることが予定されている。意外と熱いバックネット裏にもご注目いただきたい。
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