数学 II 演習 レポート問題 津嶋 貴弘 問 1 (1) n を 1 以上の整数とする。集合 N = {A = (aij ) ∈ Mn (R) | aij = 0 (i ≥ j)} を考える。これは和に関して可換群であることを示せ。また任意の A ∈ N , t ∈ R に対して tA ∈ N を 確かめよ。 任意の A ∈ N に対して exp A = n−1 ∑ k=0 Ak ∈ Mn (R) k! とおく。 (2) 任意の A ∈ N に対して An = 0 を示せ。また、exp A の行列式を計算せよ。 (3) A, B ∈ N とする。AB = BA ならば exp A · exp B = exp(A + B) であることを示せ。 (4) 任意の A ∈ N に対して 問 2 (1) 行列 A = a −b −c −d b a d −c d dt exp(tA) = A · exp(tA) = exp(tA) · A を示せ。 c −d a b d c −b a ∈ M4 (R) の行列式を求めよ。 (2) det A ̸= 0 のとき、A の余因子行列を計算することによって逆行列を求めよ。(第二回の問 3 を参照。) 問 3 A をすべての成分が整数である正方行列とする。A が正則行列であって逆行列 A−1 の各成分が 整数であるための必要十分条件は det A が ±1 であることを示せ。 問 4 2 次の正方行列 A は A2 − tr(A)A + (det A)E = 0 をみたすことを示せ。 問 5 n を 1 以上の整数とする。x を任意の複素数とする。n 次正方行列 An = (aij )1≤i,j≤n を 1+x i=j x i=j+1 aij = 1 j =i+1 0 それ以外 で定める。このとき、det An = (xn+1 − 1)/(x − 1) を示せ。 ( 問 6 行列 a d g b e h c f i ) ∈ M3 (R) の余因子行列を求めよ。 問 7 n を 1 以上の整数とする。任意の正方行列 Ai (1 ≤ i ≤ n) に対して以下の等式を示せ。 A 1 det 0 = det A A2 0 .. . An 1 det A2 · · · det An .
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