比熱の量子論 振動数に分布がある場合 これまでの議論は、振動数が一定だった。 実際には振動数はいろいろ。 D(ω) フォノン(格子振動)のモードの状態密度 D(ω)dω: 振動数がω~ω+dωの間にあるモードの数。 すると、エネルギーは、いろいろな振動数の場合の和となり、 U D( ) ( )d 0 ここでε(ω)は、振動数ωのフォノンのエネルギー. (ω) exp( ) 1 1 フォノンの状態密度D(ω)はどんな関数か? 前回議論した、1次元格子振動で、 2 「第1ブリルアンゾーン」k:-π/a からπ/aまで。 周期的境界条件より、1次元でk=2π/L (L=Na) ごとに1個のモード。 3次元だと、(2π)3/Vに1個。 (V=L3) 半径kからk+dkの間の球殻には、 V/(2π)3 x 4πk2 dk 波数kと振動数ωの関係は、ω=vk を使うと、 状態密度は、 3V 2 D(ω) 2 3 2 v -π/a K ka sin M 2 ω k π/a 0 2 3V D(ω) 2 3 2 v 2 状態密度を使う。 問題1:ωの最大値をωDとする。 D 0 D(ω)d 3N の規格化から、 ωDを求めよ。 D でvを消去して、 D (ω) 問題2 D U D() (ω)dω 0 を使って書け。 (ω) exp( ) 1 より比熱Cはどのようになるか。 高温と低温での関数形を求めよ。 3 問題の回答 問題1: D 0 問題2: V D3 D(ω)d 3N 2 3 2 v 2 D(ω) 9 N 3 D (ω) 3V 2 D(ω) 2 3 2 v exp( ) 1 D U D() (ω)dω 0 T C 9 Nk D 3 D /T 0 ex x4 dx x 2 (e 1) D D k 1 D 3 T 3 T-> ∞で積分の中を展開。 が出てきて、 C=3Nk. 古典的な値になる。 T-> 0で積分部分は定数。T3に比例。 4
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