1 宅地開発分譲と鉄筋コンクリート住宅の企画販売

No.05−38−02
宅地開発分譲と鉄筋コンクリート住宅の企画販売
∼(株)松本組∼
会 社 概 要
代表者名:松本 英正
会社名(団体名)
:株式会社松本組
所在地:愛媛県松山市
会社創業時期:昭和 38 年 11 月
建設業としての主な業種(該当項目は黒文字)
建設業としての主要受注先(該当項目は黒文字)
■総合工事業(□土木 ■建築)
□国、公団等の国の機関 □都道府県及びその機関
□専門工事業(具体的に
) □市町村及びその機関
■民間発注者
□建設関連業(□測量 □地質 □設計 □その他)
□官公庁工事の下請
□建設業団体・組合等
■その他(具体的に 元々公共工事中心であったが、
□その他(具体的に
□民間工事の下請
現在は受注できず、民間受注である)
)
建設業許可番号:愛媛県知事(特-13)第 420 号
役職員数:14 人(うち建設業従事 約 6 人)
資本金額:30 百万円
直近年度の売上高:630 百万円<平成 15 年度>
(注)新分野進出が子会社等の別会社方式の場合には、本体の建設会社の情報を記述
新分野・新市場への取組又は先進的な取組の概要(該当項目は黒文字)
□リフォーム・リニューアル (□住宅、□非住宅建物、□その他)
取組分野
□環境分野(□土壌汚染浄化、□廃棄物処理、□省エネ、□リサイクル、□解体
□緑化、□その他)
□農林水産業、□福祉(□介護、□その他)
、□運輸、□物品販売
■その他(具体的に 不動産事業と新工法の提案)
取組の類型
□新製品の開発、■新技術・工法の開発、□既存技術の応用、□販路の開拓
□仕入ルートの開拓、□既存人材の有効活用、□IT の活用、■遊休地の活用
□余裕資金の活用、□コストダウン、□財務力の強化
□その他(具体的に
)
事業の段階
□調査検討段階、□準備段階、□着手段階、■事業展開段階(既に展開している)
取組体制
■自社単独(□子会社、■別会社設立、□その他)
、□フランチャイズ
□協力会社方式、□共同出資会社の設立、□合併・吸収分割、□組合組織活用
□業務提携(同業又は関連業種と)
、□異業種連携、□ネット上での連携
□産学連携、□上記以外の組織からの技術・ノウハウの導入
□その他(具体的に
工業所有権の有無
)
□特許権取得(申請中)
、□実用新案権取得(申請中)
、□取得は考えていない
問 い 合
会社名 (団体名)
:株式会社松本組
せ 先
担当者氏名(役職)
:松本 晋司(企画担当)
所在地
松山市道後樋又 4 番 26 号
電 話
089-925-4002
eメール
URL
1
[email protected]
−
取 組 内 容 の 詳 細
1.新分野・新市場への取組又は先進的な取組等(以下「当該取組」という。
)のテーマ
宅地開発分譲と鉄筋コンクリート住宅の企画販売
2.当該取組の内容
建築を専門とする㈱松本組(本社)と 100%子会社である不動産会社(東開発㈱)が共同して宅
地の開発と建物の設計施工を請負うもので、戸建て住宅から集合住宅までとレパートリーが広い。
また小地域の宅地開発のコーディネートも手掛ける。不動産の取得から建設工事までをグループ
で管理できることにより、グループのペースで事業が進められるというメリットが在るばかりで
なく、建設工事を適正価格で行ことができることにより建設コストの低減化を実現することがで
きた。集合住宅や小地域の開発のケースでは当該事業はもとより、入居者の募集や選定などにも
関与し、魅力あるコミュニティづくりを支援する役割をも積極的に担う。
同時に木のぬくもりと鉄筋コンクリートの強さをミックスした家(商品名:カーネスハウス)
を考案し、既に提案販売を開始している。最も安定した工法である場所打ち鉄筋コンクリート工
法により柱、はり、床が頑丈な鉄筋コンクリート造にすることで地震や台風などの万一の災害や
腐食等にも強い構造体を実現するとともに、その他の部分には木を豊富に組合せることにより、
木のぬくもりを生かした家作りを提案している。
鉄筋コンクリートの家「カームネスハウスのパンフレット」
3.当該取組との出合い又はアイデア発案の契機
数年前から県や市からの公共工事をほとんど受注できなくなった。予算規模 4∼5 億円程度の
学校や公共施設の工事が松山市内では一巡した結果であると考えられるが、同種の発注が極端に
少なくなった。また大型の公共工事は県外の大手ゼネコンが受注する状態が続き、このままでは
オリンピック並み(4 年に1度)の状況になることが想定できたことから、公共事業に偏重する
事業の方針を変えなければならないと考えた。先代から続く松山市内での 40 年の経験と実績を
活かし、建築業にかかわりながらも保有数する高い技術を発揮できる事業を模索した。結局、現
社長が大手の設計会社で長く活躍していた経験が事業化に踏み切ることを可能とした。
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4.社長の役割と社内の実行体制
構造設計の専門家、一級建築士としての長い経験と宅地建物取引業のライセンスを持つ現社長
がリーダーとなり、企画担当 1 名、営業担当 2 名の少人数ではあるもののそれぞれの分野で非常
に高いスキルを持った専門家であるスタッフがチームプレーを行なう。不動産会社との連携プレ
ーにおいても同様である。本社は ISO9001 を 6 年程前(設計施工分野では松山市内で 2 番目に
取得)に取得しているが、社長とスタッフの連携プレーにより、外部コンサルタントに全く依頼
することなくわずか 8 ヶ月で取得した事例は事業体制をよく表している。
同社の品質方針と松本社長
5.従業員教育、新規の人材確保等の方法
建築の専門家集団である本社社員と不動産の専門家集団である子会社の社員が互いの専門分
野を走りながら習得している状態であると言っていい。特別な教育や新規の人材を確保するので
はなく、両者が OJT により必要な技術を習得している。
6.事業化までに至る間で苦心した(苦心すると思われる)こと、及び成功の要因
公共工事主体の建築業から戸建て住宅の建築への移行については大きな苦労があったとは思
われない。ただし新分野へ参入し始めた当時、分譲マンションを手掛けて大手建設会社との値引
き合戦に巻き込まれて苦労した経験はある。それ以来、大手建設業社やハウスメーカーとの競争
は避けてニッチである個人(宅地取得、住宅販売の両分野において)にシフトしたことが良かっ
たのではないかと思われる。
7.相談・助言、情報収集等の相手先。外部組織と連携した場合は相手先との連携形態
大手のフランチャイズに入ることや外部組織と連携することは考えていない。様々な制約が予
想され、また独自路線を追求することが困難である。
8.当該取組の主たる顧客(活動領域)等
現在では土地の収得から販売先まで、個人にターゲットを絞っている。
9.当該取組の差別化等のポイント
土地の収得から住宅やビルの販売までを一貫して行なえることが差別化のポイントである。こ
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うした方法は不動産業者からはやりにくい方法であり、総合建築会社からはやり易い方法である
と考える。建築業と不動産業の両方の機能を持つことにより
①建設コストを抑えることで価格競争力が生じること
②直接販売、直接施工による安心感(アフターサービスなども含む)を与える
③設計モジュールのフリー設定によって、自由な空間の設計や様々なデザインに対応でき
る。
④自由設計であることでオーナーの意向に合った仕上がりが可能であるなどの利点が生じ
た。
新工法によるカームネスハウスでは坪単価 49 万円(34 坪基準)を実現した。愛媛県、松山市
地域での住宅建築の坪単価は約 40 万円で、コンクリート構造物の場合は約 55 万円∼60 万円で
あることから、50 万円程度に価格を抑えることによりコンクリート構造物の希望者の乗り換え
を狙っている。
10.当該取組への投資額及び必要資金の調達法
投資額は累計約 4 億円で、資金は全て地元銀行からの事業資金としての借入れである。当該事
業は銀行からも高く評価されることにより、現在も借入が続いている。
11.当該取組の大きな成果と思われるもの
当該事業を進めるなかに信用信頼関係が生じ、建物の建築に留まらず入居者の募集や面接など
を依頼されるケースが増えてきた。小さな地域ではあるが地域のブランドを高めたり、一種のコ
ミュニティづくりを支援する役割を担うことができるようになったことが当該事業の成果の一
つであると考える。
12.今後の課題と解決方針
今後の課題として二点挙げることができる。
①スタッフの高齢化と世代交代が挙げられる。キャリアを積んだ専門家の平均年齢が 50 歳
前後と高くなっている。培った技術をなんとか若い世代につなげていきたいし、技術は
継続させなけばならないと考える。
②新工法による鉄筋コンクリート住宅をさらに展開する為には広告・宣伝を積極的に行な
う必要があるが、大手が行なうような TV コマーシャルや住宅展示場での展示などを行
なえるような体力はまだない。販売した個人宅をモデルハウスに見立てて宣伝している
のが現状であり、何かうまい方法はないかと思案している。
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