回転型倒立振子の安定化制御に関する研究 報告者 11-1 安部 良広 11-30 奈良 森紹 指導教官 木澤 悟 1.緒言 近年,人間型や動物型のロボット研究開発が盛んである.このタイプのロボットの多くは劣駆動シス テムであり,制御入力の数以上に一般化座標を制御する必要がある.劣駆動システムは少ないアクチュ エータ数で制御するメリットがあり,コストと重量を軽減できるメリットから宇宙ロボットへの応用が 期待されている.倒立振子は不安定な系を安定化制御対象として制御理論の検証に用いられるが,この 倒立振子も劣駆動システムの代表的な例である.本研究では回転型倒立振子を製作し,姿勢の安定化制 御を目的に,閉ループ系の極配置と制御性能の指標である過渡特性との関係およびその性能評価に関す る研究を行った. 2.実験装置システム 本研究で使用した実験装置を Fig1に示す.振 子とアームに取り付けられたポテンショメータ か ら の 出 力 は A/D コ ン バ ー タ を 介 し て Multiq-PCI ボードに送られ,パソコンに取り付 けられたボードを介して,MATLAB 上の WinCon に て 制 御 演算 さ れ る .モ ー タ へ の指 令 信 号 は Multiq-PCI ボ ー ド 上 の D/A コ ン バ ー タ か ら Moter Driver を 介 し て 出 力 さ れ る . Fig2 に Simulink によるコントローラの実装を示す. 3.実験結果 本研究では,LQG コントローラを設計し,振 Fig1 Rotary Inverted Pendulum System 子の安定化制御を試みた.Fig3 には安定に倒立し 0 .5 たアームと振子の過渡応答の一例を示す.また, P e nd u lu m A ngle 0 の掛け方の指針としては制御量が小さくなるよ - 0 .5 うに,また,減衰係数が大きくなるようにすれば 安定した制御が得られることがわかった.つまり, このシステムの場合,閉ループ系の代表根の極配 置を cosθ=ζ>0.62 に選べばよい. Angle [rad] 重みQ,Rを変化させて実験を行った結果,重み R = [0 .0 0 2 ] Q=[ 10 0 0 100 0 0 0 0 -1 0 0 0 30 ] A rm A ngle - 1 .5 -2 - 2 .5 0 5 10 15 T im e [sec ] Fig3 過渡応答 Fig2 0 0 40 0 LQG コントローラ 20 25
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