平成2 平成22年度病害虫発生予報第10 年度病害虫発生予報第10号 10号 平成23年2月1日 山梨県病害虫防除所 今月の天気予報 気象庁地球環境・海洋部1月25日発表、向こう3か月予報による2月の関東甲信地方における出現の 可能性が最も大きい天候と特徴のある気温、降水量の確率は次のとおりです。天気は、平年と同様に晴れ の日が多いでしょう。気温は平年並の確率が40%、降水量は平年並または少ない確率が40%です。 Ⅰ 各作物の 各作物の病害虫発生予報 【野 菜】 作 病害虫名 発生時期 物 発生量 予報の根拠(○)及び防除上注意すべき事項(□) 平年並 ○1月中旬現在、峡中地域の巡回調査ほ場では発生が認め られない。 □施設内の換気を図り、かん水量を控え、過湿にならない ようにする。 □早期発見に努め、り病した葉は除去して施設外に出し、 処分する。 □肥料切れになると発病しやすくなるため、肥培管理に注 意する。 平年並 ○1月末現在、峡北地域(仮植床)では発生が認められな い。 □早期発見に努め、り病した株は除去してほ場外に出し、 処分する。 □夜間はトンネルを密閉し、凍霜害、寒害にあわせないよ うにする。昼間はトンネル内の換気を図り、過湿になら ないようにする。 平年並 ○1月末現在、峡北地域(仮植床)では発生が認められな い。 □早期発見に努め、り病した株は除去してほ場外に出し、 処分する。 □床土はかん水量を控え、過湿にならないようにする。 半 促 成 ト 葉 か び 病 マ ト レ タ ス 軟 腐 病 す そ 枯 病 平年並 平年並 平年並 イ チ ゴ うどんこ病 - 平年並 ○1月末現在、峡中地域における発生程度は平年並であ る。 □早期発見に努め、り病した茎葉、果実は除去して施設外 に出し、処分する。 □発生初期の防除に重点を置く。 ハ ダ ニ 類 - 平年並 ○1月末現在、峡中地域における発生程度は平年並であ る。 □発生初期の防除に重点を置く。 ※防除薬剤は県病害虫防除基準・農薬適正使用指針による。 -1- 【野 菜・花き全般】 全般】 病害虫名 発生時期 発生量 予報の根拠(○)及び防除上注意すべき事項(□) 平年並 ○1月中旬現在、峡中地域の半促成トマト巡回調査ほ場では 発生が認められない。 □施設内の換気を図り、かん水量を控え、過湿にならないよ うにする。 □早期発見に努め、り病した茎葉、花、果実は除去して施設 外に出し、処分する。 □前年多発した施設では発生に注意し、予防散布に努める。 平年並 ○1月中旬現在、峡中地域の半促成トマト巡回調査ほ場では 発生が認められない。 ○2月の気温は平年並、降水量は平年並または少ない見込み である。 □早期発見に努め、り病した茎葉は除去して施設外に出し、 処分する。 □予防散布に努める。 灰色かび 灰色かび病 かび病 半促成トマト 半促成キュウリ 冬春イチゴ 冬春イチゴ 等 平年並 うどんこ病 うどんこ病 半促成トマト 半促成キュウリ 等 平年並 ※防除薬剤は県病害虫防除基準・農薬適正使用指針による。 Ⅱ 各病害虫対策 【果樹越冬病害虫の 果樹越冬病害虫の対策】 対策】 1 休眠期防除は遅れないように注意し、天候の安定した時期に、風のない日を選びていねいに散布 する。 (1)対象病害虫 ア ブドウ 黒とう病、晩腐病、つる割病、ダニ類 イ モ モ 縮葉病、せん孔細菌病、カイガラムシ類 ウ スモモ ふくろみ病、黒斑病 (2)防除上注意すべき事項 防除薬剤は県病害虫防除基準による。 2 近年カイガラムシ類の発生が多く、ここ2、3年はウメシロカイガラムシの発生が再び目立って いる。越冬密度も高いことから、次の点に注意して防除を行う。 (1)自園の発生状況を確認し、寄生が見られたらブラシ等でこすり落とす。 (2)密植の解消や見直し剪定により、防除薬剤がかかりやすいほ場環境にする。 (3)これから剪定を実施する場合は、寄生密度が高い枝を優先的に剪除する。 (4)モモでナシマルカイガラムシの多い園では、2月上旬までにスプレーオイルまたはトモノ ールSのいずれか50倍を散布する。 (5)オウトウでカイガラムシ類の多い園では、2月上旬までにスプレーオイル30倍を散布す る。 (6)スプレーオイル、トモノールSの散布にあたっては、散布終了まで常時撹拌し、二度がけ はしない。また、ブドウ、ウメには薬害が発生するため、隣接園では使用しない。 -2- ウメシロカイガラムシ ナシマルカイガラムシ ○直径は2~3㎜程度。 ○直径は1㎜以下で非常に小さい。 ○中央部がやや隆起した白色の扁円形。 ○中央部がやや隆起した黒色気味の扁円形で、 細枝に多く寄生している。 【トマト黄化葉巻病及 トマト黄化葉巻病及び 黄化葉巻病及びタバココナジラミの タバココナジラミの防除対策について 防除対策について】 について】 (1) タバココナジラミがトマト黄化葉巻病の原因となるウイルスを媒介するため、苗の購入時また は育苗期から、コナジラミ類の防除を徹底する。 (2) コナジラミ類の侵入を防ぐため、施設開口部に寒冷紗や防虫ネット(0.4mm 以下)を張る。 (3) 施設内外の雑草はコナジラミ類の生息、増殖場所となるため、除草を徹底する。また、発生源 となる植物を施設内に持ち込まない。 (4) コナジラミ類を対象に、定植時の粒剤施用や育苗期から定期的に薬剤散布を行い、防除を徹底 する。なお、同一系統薬剤の連用は、薬剤感受性の低下につながるため、異なる系統の薬剤によ るローテーション散布を行う(防除薬剤は県病害虫防除基準による)。 (5) トマト黄化葉巻病発病株は見つけ次第抜き取り、ほ場周辺に放置せず、土中に埋めるなど適切 に処分する。 防除薬剤は県病害虫防除基準・農薬適正使用指針による。 ただし、他作物が隣接して栽培されている場合は、農業協同組合が作成した代替薬剤の 防除暦等を参考に、薬剤の選択を行う。 連絡先 山梨県病害虫防除所(山梨県総合農業技術センター調査部) TEL 0551-28-2941 Eメール byogaichu@pref.yamanashi.lg.jp テレホンサービス 病害虫の発生予報と防除方法を日曜、祭日、夜間も休まずお知らせしています。 TEL 0551-28-3879 インターネット 農政部ホームページ上に予報の内容を掲載しています。 アドレス http://www.pref.yamanashi.jp/byogaichu/index.html (「山梨県病害虫防除所」で検索できます。) -3-
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