平成 26 年度 発生予察情報 発生予報第 15 号 -いちご- 平成 27 年2月 18 日発行 宮城県病害虫防除所 (TEL:022-275-8982) -3月中旬までの発生予報と防除のポイント- 巡回調査は2月9,10 日に実施 天候予報は,仙台管区気象台2月 12 日発表を参照 1 発生予報 病害虫名 発生時期 発生量 うどんこ病 - 平年並 予報の根拠 (1) 巡回調査の結果,発生量は平年よりやや少なかった。 (2) 向こう1か月の気温は平年並または高く,日照時間は少ない予報となっている。 病害虫名 発生時期 発生量 灰色かび病 - 平年並 予報の根拠 (1) 巡回調査の結果,平年並に発生は確認されなかった。 (2) 向こう1か月の気温は平年並または高く,日照時間は少ない予報となっている。 病害虫名 発生時期 発生量 ハダニ類 - やや多 予報の根拠 (1) 巡回調査の結果,発生地点率は平年並,寄生株率はやや高かった。 (2) 向こう 1 か月の気温は,平年並または高い予報となっている。 病害虫名 発生時期 発生量 コナジラミ類 - 平年並 予報の根拠 (1) 巡回調査の結果,発生量は平年並であった。 (2) 向こう 1 か月の気温は,平年並または高い予報となっている。 2 防除のポイント (1)共通事項 (イ) 草勢低下や過繁茂は病害虫の発生を助長するので,適切な肥培管理や下葉の整理を行っ てください。 (2)うどんこ病 (イ) 多発すると防除が困難になるので,予防に重点をおき,薬剤防除を行う際は,葉裏にもよく かかるようていねいに散布してください。 (ロ) 軟弱徒長の株には発生しやすくなるので,適切な温度管理等に留意してください。 (ハ) 発病果は伝染源となるので,こまめに摘み取り適切に処分してください。 いちご 1 (3)灰色かび病 (イ) ハウス内の通風をよくして,多湿にしないように注意してください。 (ロ) 被害葉や被害果は伝染源になるので,こまめに摘み取り適切に処分してください。 (4)ハダニ類 (イ) 上位葉に寄生がみられなくても,下位葉に寄生している場合があるので,不用な下位葉を整 理してから薬剤散布を行うと効果が高くなります。 (ロ) 天敵を導入しているほ場では,天敵に影響の少ない薬剤を選択してください。 (ハ) 気門封鎖型薬剤を使用する場合は,残効性および卵に対する効果がないため,5~7日間 隔で連続散布を行ってください。 (ニ) 薬剤の有効成分によっては,防除効果の発現まで時間がかかる場合もあるので,薬剤の性 質を理解した上で防除効果を確認してください。 (5)コナジラミ類 (イ) 発生が少なくても気温が高くなると急増することがあります。多発すると排泄物(甘露)による すす病を発生させるので,発生初期に薬剤防除を行ってください。 農薬使用上の注意 ○「野菜類」の登録薬剤を使用する場合は,品種によっても薬害の状況が異なる場合があるの で,使用上の注意をよく読み,試験的に部分散布をする等して,事前に薬害の有無を確認してく ださい。 ○薬剤耐性菌の出現又は薬剤抵抗性が発達するおそれがあるので,同一系統薬剤の連用は 避け,計画的なローテーションを組んでください。 ○薬剤は,葉裏や果実等,株全体に充分付着するよう,ていねいに散布してください。 ○薬剤によっては,訪花昆虫(ミツバチ等)に対して影響がでる場合があります。影響する期間 は薬剤によって異なるので,散布計画を立てる時に「使用上の注意」等を確認し,残効等の特性 を理解してから使用してください。 ※薬剤の選定に当たっては,最新の農薬登録情報を確認してください。また,農薬を散布する際 には周辺作物の収穫時期に注意し,農薬が飛散しないよう防止対策をとるとともに,使用状況を 必ず記帳してください。 農薬登録情報 http://www.acis.famic.go.jp/index_kensaku.htm ※農薬の空容器の野焼き(野外の焼却)は禁止されています。農薬の空容器を処理する場合に は,産業廃棄物処理業者に委託するなど,適正に処理してください。 いちご 2
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