第4章 循環型社会に向けた取り組み 2 循環型社会に向けた主な取り組み (1)容器包装の削減運動 ア レジ袋有料化 平成 13 年 5 月に市民団体・事業者団体・学識経験者・名古屋市で構成する「容器・包装3R推 進協議会」を設置し、容器包装の発生抑制の第一歩として「脱レジ袋宣言」や「市内共通還元制度“エ コクーぴょん”」など、レジ袋削減に取り組んできました。 平成 19 年 2 月の協議会で、大幅なレジ袋削減のためにレジ袋有料化の実施を決定し、同年 10 月の緑区でのモデル事業実施を皮切りに、平成 20 年 10 月に東部 8 区に拡大、平成 21 年 4 月に全 市拡大しました。事業者・協議会・名古屋市の三者で協定を結び、有料化を実施しています。 有料化参加店舗数は 1,247 店舗(平成 25 年 10 月 1 日時点)にのぼり、全市拡大後のレジ袋辞退 率は約 9 割を維持しています。 レジ袋有料化参加店舗数(平成 25 年 10 月 1 日時点) レジ袋辞退率の変化 業 種 約9割 100% 事業者数 スーパーマーケット 80% ドラッグストア 60% 薬店・薬局 40% 約1割 20% 0 実施前 実施後 店舗数 42 社 215 店舗 8社 113 店舗 1 組合 77 店舗 1 組合 726 店舗 クリーニング店 3社 大学内生協等 4社 酒店 2社 1 組合 64 店舗 その他 9社 1 組合 36 店舗 68 社 4 組合 1,247 店舗 合 計 16 店舗 レジ袋有料化の効果 平成 19 年 10 月~ 平成 21 年 4 月~ 平成 22 年 4 月~ 平成 23 年 4 月~ 平成 24 年 4 月~ 区 分 平成 21 年 3 月分 平成 22 年 3 月分 平成 23 年 3 月分 平成 24 年 3 月分 平成 25 年 3 月分 (全市有料化前) (全市分) (全市分) (全市分) (全市分) レジ袋削減量 CO2 削減量 1 億 1,292 万枚 3 億 4,758 万枚 3 億 6,008 万枚 3 億 5,428 万枚 3 億 582 万枚 790 トン 2,433 トン 2,521 トン 2,480 トン 累 計 14 億 8,068 万枚 2,141 トン 10,365 トン 4,516 トン 13,903 トン 14,403 トン 14,171 トン 12,233 トン 59,226 トン ※ 薬店・薬局、酒店の組合の分は除いて推計した。 ○ 削減効果を石油で換算すると、200ℓのドラム缶約 9 万 6 千本分 走行距離に換算すると、燃費 13km/ℓの車で地球を約 6,200 周分に相当。 28 第4章 循環型社会に向けた取り組み イ レジ袋有料化還元基金 「名古屋市におけるレジ袋削減に向けた取組に関する協定」により、レジ袋有料化による収益金 は、「環境保全活動や地域貢献活動などに還元し、その内容を公表する」と定められています。 「容器・包装3R推進協議会」では、各社の収益金を集約し、スケールメリットを活かしたより 効果の高い還元を行うことを目的として「レジ袋有料化還元基金」を設置しました。 平成 24 年度事業 ・園庭の芝生化 (私立幼稚園 4 園、民間保育園 2 園) ・東日本大震災の支援 園庭の芝生化 平成 22 年度から還元策を実施しており、平成 24 年度は以上の事業を行いました。平成 25 年度 も引き続き、園庭の芝生化などの事業を行っていきます。 ウ マイボトル・マイカップ普及事業 容器・包装3R推進協議会では、レジ袋以外の容器包装削減の取り組みとして、マイボトル・ マイカップの普及事業を展開しています。 平成 25 年度は、「マイバッグ持ったあなたにマイボトル!」をキャッチコピーにマイボトル・ マイカップのメリットを市民に伝え、持ち歩くことが習慣となるライフスタイルへの転換を目指 し、以下の取り組みを実施しました。 平成 25 年度事業 ・店舗での販売促進キャンペーン (参加事業者:10 社 77 店舗) ・マイボトル・マイカップ対応の飲料サー ビス実施店舗の紹介(ウェブサイト等) (紹介店舗数:10 社 127 店舗) 店舗キャンペーンの様子 29 第4章 循環型社会に向けた取り組み (2)リユースの推進 ごみの発生抑制とCO2排出量削減のため、本市では「リユース」の取り組みとして、以下の事業 を実施しています。 ア リユースカップ事業 イベントなどで使い捨て容器の使用を抑制するため、 「リユースカップ」などのリターナブル食器の貸し出しを 無料で行っています。平成 24 年度は、18 回のイベントで、 リユース食器を約 1 万 9 千個貸し出しました。 イ 粗大ごみの修理・展示販売 粗大ごみの中でも修理が容易な家具類を回収し、修理・ 展示販売を行うことにより、物を大切に長く使う意識の向 上など、リユースの意識啓発を図っています。平成 24 年度 は 381 点の家具を販売しました。また、平成 23 年 4 月から 東日本大震災で被災され本市に避難された方に無料で提供 を行い、平成 24 年 3 月末までに 251 点の家具を提供しました。 販売は入札形式で、申込期間内に 最高価格で入札した方が落札者に さらに、壊れた家具などを市民が持ち込んで修理を行う なります。 「市民工房」を定期的に開催しました。 ウ 地域フリーマーケット開催助成 不用品の再使用を目的として自主的にフリーマーケット を開催する団体に対して、開催経費の一部を助成していま す。平成 24 年度は、26 件の助成を行いました。 リユースプロジェクト 「リユースプロジェクト」は、市民・事業者・大学・行政などが連携して、「リユース」を中 心とした発生抑制全般に関するライフスタイルを市民に提案していく活動を行っています。 リユースプロジェクトのメインテーマ「“リユースびん”の普及」 「リユースびん」ってなに? ビールびん、一升びん に代表される繰り返し使 用できるびんのことです。 「R マーク」という印のつ いた規格統一びんもある よ! 「R マーク」 リユースプロジェクト “リユースびん” マスコットキャラクター ビン・カエル 30 第4章 循環型社会に向けた取り組み (3)古紙・古着のリサイクルの推進 ア 集団資源回収・リサイクルステーション活動への支援 地域の集団資源回収活動の実態を把握し、一層の活性化を図るため、実施団体の登録制度を実 施し、事業協力金を支給するとともに、集団資源回収活動に関する情報提供を行っています。 また、市民団体がスーパーの駐車場等を利用して行うリサイクルステーション活動に対しても、 事業協力金を支給しています。 平成 24 年度回収実績※ (単位:トン) 団体数 / 拠点数 区 分 紙類 布類 一般方式 2,666 団体 56,920 学区方式 170 団体 リサイクルステーション 66 箇所 集団資源回収 合計 びん類 金属類 1,099 6 811 58,836 32,943 727 - 3 33,673 4,944 525 71 91 5,631 イ 古着と雑がみ回収の促進 「古着」と「雑がみ」は集団資源回収やリサイクルステーションで回収を行っています。 「古着」が資源として分別されている割合は約1割であり、多くは可燃ごみとして捨てられていま す。ごみとして捨てられている「古着」のほとんどがリサイクル可能なもので、中古衣料品やウエス、 反毛原料として利用することができます。 また、可燃ごみの中にはまだリサイクルできる紙類が約2割あり、その中で一番多いのは「雑 がみ」です。「雑がみ」とは新聞、雑誌、段ボール、紙パック、紙製容器包装以外の資源化可能な 雑多な紙類のことで、段ボールの中紙の原料などとして利用することができます。 「古着」「雑がみ」の分別・リサイクルを促進するため、集団資源回収やリサイクルステーショ ンを活用した古着・雑がみ回収を促進していきます。 なんでも 古 着 雑 が み 多少のシミや 汚れがあるもの OK ! 古布も出せます ! ただし、布団など 「わた」 が詰めて ある製品は除きます。 パンフレット カタログ ノート 雑誌と一緒にしばる メモ用紙 金具は とって コピー紙 圧着ハガキは 除きます ファスナー ・ ボタンが 付いている物、 取れているもの 冬物衣料 チラシ (新聞折込チラシを除く) ギュッ! と結ぶ または カレンダーなど ・ ビニールの 窓はとります ・ 紙の窓はそのまま 商事 トイレットペーパーや ラップ芯 株式会社 様 ※ 名刺など 四捨五入のため、合計は必ずしも一致しない。 31 値札 紙袋に入れる 第4章 循環型社会に向けた取り組み (4)生ごみの発生抑制と資源化 生ごみは迅速で確実な衛生処理のために焼却されていますが、生ごみの水分が焼却・発電効率 を低下させるという課題があります。 そこで、生ごみの有効利用と CO2 削減のため、発生抑制の取り組みの推進を始め、地域や家庭 での自主的堆肥化の取り組みへの支援、事業系生ごみの資源化の誘導を行います。 ア 発生抑制 生ごみも、発生抑制が一番大切です。生ごみにならないように、3ない運動「買いすぎない、 作りすぎない、食べ残さない」を推進します。 また、生ごみは、その 80%が水分です。「ギュッと水切り・ひとしぼり」を推進し、水分を減ら すことで焼却工場での発電効率が高まるとともに、腐敗・悪臭も防止できます。 生ごみ出さないプロジェクト 「生ごみ出さないプロジェクト」は、市民・事業者・行政の協働により 生ごみを元から減らす「家庭の生ごみの発生抑制」を目指して活動して います。 イ 家庭系生ごみの資源化 家庭系生ごみの資源化のため、家庭用生ごみ処理機等購入補助(平成 24 年度:154 件)、地域型 生ごみ処理支援制度(平成 24 年度:18 団体)、生ごみ堆肥化講座の開催(平成 24 年度:13 回)など、 家庭や地域の自主的な堆肥化を支援しています。 家庭系生ごみ循環の環づくり支援モデル事業 市民が循環型のライフスタイルを体感し、継続して生ごみの資源化に取り組めるよう、地 域協働による生ごみ循環の環づくりを支援します。 事業協力金 自家処理できない 一次堆肥を堆肥化 一次堆肥 生ごみ (家庭系) 地域型生ごみ処理機 地域団体 (10 世帯以上) わ 生ごみ循環の環 野菜 堆肥 朝市の開催 民間堆肥化施設 生ごみ堆肥の配付 農園 家庭菜園等 市の支援内容 ・地域型生ごみ処理機から生成される一次堆肥の堆肥化 ・生ごみ堆肥で育った野菜の「朝市」を開催する団体への支援 等 32 循環の環づくり 協力謝金 第4章 循環型社会に向けた取り組み ウ 事業系生ごみの資源化 本市では、生ごみを始めとする生物由来の有機性資源(バイオマス)の総合的かつ効率的な利 活用をめざし、平成 20 年 3 月 26 日に「名古屋市バイオマスタウン構想」を策定しました。 この構想に基づき、事業系生ごみの約 50%の利活用をめざし、飼料化、堆肥化などの民間生ご み資源化施設の整備を促進します。また、事業用大規模建築物等への立入調査により、生ごみ資 源化施設へ誘導していきます。 名古屋市バイオマスタウン構想 市民や事業者による循環の環づくりの支援、バイオマスエネルギーの高効率活用、バイオ マス関連産業の連携などを進めていきます。 廃棄物 作物残渣 農作物・畜産物 電気・燃料 (市民・事業者) わ 循環の環 (利用・供給施設) 農地・菜園、電力会社など 堆肥・飼料 メタン・バイオ燃料など (バイオマス変換施設) 堆肥・飼料 メタン化施設など 市内の民間生ごみ資源化施設 名 称 バイオプラザなごや 名古屋エコフィードセンター 資源化方法 堆 肥 化 飼 料 化 港区潮見町 37 番地 10 守山区花咲台二丁目 1102 番地 完 成 年 月 平成 19 年 2 月 平成 21 年 9 月 処 理 能 力 最大 215t /日 最大 36t /日 所 外 在 地 観 おかえりやさいプロジェクト(なごや環境大学 3R推進しみんプロジェクト) 「おかえりやさい」は、名古屋市内の学校給食やスーパー、レストランなど から排出される生ごみを堆肥化(リサイクル)して、その堆肥を使って育てら れた野菜です。なごや循環型野菜「おかえりやさい」を見て味わって、生ごみ 資源循環の環の拡大を排出事業者、市民、農家等と協働で展開しています。 33 第4章 循環型社会に向けた取り組み 家庭系廃食用油のバイオディーゼル燃料化モデル事業 平成 21 年 6 月から千種区内のスーパー1店舗において家庭から出る使用済み天ぷら油の 回収を開始し、平成 25 年 10 月現在は全区 73 店舗で回収しています。 市民の方には、500mℓのペットボトルに詰めて持ち込んでいただきます。また、回収した 使用済み天ぷら油は民間精製業者に引き渡し、バイオディーゼル燃料に精製します。 精製したバイオディーゼル燃料は、ごみ収集車や市バスの燃料として使用しています。 回収・精製・利用の流れ 500mℓのペット ボトルで持ち込み 市内スーパー 72 店舗で回収 ごみ収集車 (スーパー) (市民) ごみ収集車・市バス の燃料として利用 (精製業者) バイオディーゼル 燃料に精製 市バス 回収店舗 (平成 25 年 10 月現在) 区 回 収 店 舗 名 千種 アピタ千代田橋店、覚王山フランテ、パレマルシェ池下店、富士見台フランテ、マックスバリュ 今池店、マックスバリュ自由ヶ丘店、マックスバリュグランド千種若宮大通店、ヤマナカアスティ店 東 イオンナゴヤドーム前店、マックスバリュ砂田橋店、マックスバリュ代官店、マックス バリュ徳川明倫店、ヤマナカ大曽根店 北 パレマルシェ城北店、マックスバリュ味鋺店、マックスバリュ鳩岡店、マックスバリュ 若葉通店、ヤマナカ清水店 西 プライスカット又穂店、平和堂中小田井店、マックスバリュグランド名西店、ヤマナカ 小田井店、ヤマナカ庄内通店、ヨシヅヤ名古屋名西店 中村 中 パレマルシェ中村店、マックスバリュ太閤店、ヤマナカ稲葉地店、ヤマナカ則武店、 ヤマナカ八田フランテ館 松坂屋ストア千代田店、ヤマナカつるまい店、ヤマナカ松原店 昭和 イオン八事店、マックスバリュ川原店、マックスバリュ御器所店、ヤマナカ安田店 瑞穂 パレマルシェ堀田店、ピアゴ ラ フーズコア桜山店、ヤマナカ瑞穂店 熱田 イオン熱田店、パレマルシェ神宮店 中川 平和堂豊成店、マックスバリュ篠原橋東店、マックスバリュ昭和橋通店、マックスバリュ 福船店、ヤマナカ新中島フランテ館、ヨシヅヤ太平通り店 港 南 守山 ザ・チャレンジハウス木場、マックスバリュ稲永店、マックスバリュ港十番店 アピタ名古屋南店、イオン新瑞橋店、ヤマナカ柴田店 アピタ新守山店、イオン守山店、オークワ名古屋守山店、ピアゴ守山店、ヤマナカ四軒家店 緑 アピタ鳴海店、アピタ緑店、イオン大高店、コープあいち大高インター店、ピアゴ清水山店、ヒルズウォーク 徳重ガーデンズ、平和堂なるぱーく店、マックスバリュ有松駅前店、ヤマナカ白土フランテ館 名東 極楽フランテ、コープあいち藤が丘店、マックスバリュ一社店、マックスバリュ香流店 天白 ピアゴ平針店、八事フランテ 34 第4章 循環型社会に向けた取り組み 小型家電のリサイクル 本市では、平成 26 年 2 月 1 日から総合スーパー、公共施設等に回収ボックスを設置します。 回収した小型家電は認定事業者※に引き渡し、有用金属等をリサイクルします。 ボックス設置場所(市内 51 箇所) 平成 26 年 2 月現在 回収品目 回収ボックスに入る大きさ(概ね縦 15cm× 横 40cm× 奥行 25cm 以下)で、 特にリサイクルするべき品目として 国がガイドラインで推奨する品目 (携帯電話、パソコン、デジタルカメ ラ、ビデオカメラなど) 区 設置場所 区 千 アピタ千代田橋店、千種区役所 種 設置場所 熱 イオン熱田店、カーマ21熱田店、 田 熱田区役所 中 カーマホームセンター千音寺店、カーマホームセンター中川富田店、 東 イオンナゴヤドーム前店、東区役所 川 マツヤデンキ八熊店、ヨシヅヤ太平通り店、中川区役所、富田支所 アピタ名古屋北店、北区役所、 北 楠支所 アピタ東海通店、イオン名古屋みなと 港 店、イオン南陽店、港区役所、南陽支所 アピタ名古屋南店、イオン新瑞橋店、カ ヨシヅヤ名古屋名西店、西区役所、 西 山田支所 南 ーマホームセンター元塩店、南区役所 中 カーマホームセンター名古屋黄金店、カーマホーム 守 アピタ新守山店、イオン守山店、 村 センター八田店、マツヤデンキ中村店、中村区役所 山 守山区役所、志段味支所 アピタ鳴海店、アピタ緑店、イオン 中 トップカメラ名古屋本店、中区役所 緑 大高店、緑区役所、徳重支所 昭 和 イオン八事店、昭和区役所 名 東 マツヤデンキ猪子石店、名東区役所 瑞 天 穂 カインズホーム名古屋堀田店、瑞穂区役所 白 マツヤデンキ平針店、天白区役所 (5)事業系ごみの減量対策 本市では、事業系ごみの減量・資源化を促進するため、一定規模以上の事業用大規模建築物の 所有者等に減量計画書の作成・提出、廃棄物管理責任者の選任・届出を義務づけています。 一層のごみ減量・資源化を促進するため、平成 20 年 10 月から事業用大規模建築物(指導対象 事業所)の対象の範囲を延べ面積 3,000 ㎡以上から 1,000 ㎡以上に拡大しました。 指導対象事業所には数年に1回立入調査を実施し、ごみや資源の処理状況の確認、調査を行い つつ、改善点を指摘し、ごみの減量・資源化への取り組みを促しています。 大規模事業所等の資源分別状況(減量計画書) (平成 24年度 : 5,077件) ごみ 104 千トン 資源 158 千トン 5 20 69 古紙 生ごみ その他可燃 (剪定枝等) びん・缶・ペットボトル プラスチック類 その他不燃 (金属等) 0.4 7 3 図 19 品目別排出量 27 38 4 18 オフィス (民間) 店舗 学校 病院 ホテル等 娯楽施設等 102 28 7 12 6 3 4 7 9 7 8 7 図 20 業種別排出量 図 19 事業用大規模建築物(延べ面積 1,000 ㎡以上)からの減量計画書をもとに集計 図 20 四捨五入のため合計は必ずしも一致しない。 ※ 小型家電の適正なリサイクルを実施する者として国の認定を受けた事業者 35 53 80 第4章 循環型社会に向けた取り組み (6)焼却灰の溶融処理等の推進 溶融処理は埋立削減にとって有効な方策です。しかし一方で、溶融処理は CO2 排出原単位が大 きいという課題もあります。したがって、 ① 当面は埋立削減を優先し、早期に全量溶融を実現させる。 ② 新規設備の採用時には、処理の安定性・効率性に配慮しつつ、より CO2 排出の少ない溶融 処理方式を追求する。 ③ システム全体のエネルギー効率を高め、高度処理に伴う負荷増大分のカバ-に努める。 という視点で全量溶融処理をめざしていきます。 溶融処理施設 五条川工場では、焼却灰を溶融処理しています。鳴海工場では、可燃ごみのほか、従来、埋 立処分していた破砕不燃物や他の焼却工場で発生する焼却灰の一部も溶融処理しています。 この溶融処理により溶融スラグや溶融メタルを生成し、それらを利活用することで、埋立量 を大幅に削減しています。 溶融スラグはアスファルトの細骨材などの土木用資材として利用し、溶融メタルは貴金属の 回収やカウンターウェイトなどに利用しています。 名 称 五条川工場 鳴海工場 処理方式 マルチン式(焼却炉) 黒鉛電極式プラズマアーク炉 (灰溶融炉) シャフト炉式ガス化溶融炉 所 在 地 あま市中萱津奥野 緑区鳴海町字天白 90 番地 完成年月 平成 16 年 7 月 平成 21 年 6 月 処理能力 560t /日(焼却炉) 70t /日(灰溶融炉) 530t /日 可燃ごみ等 450t /日 他工場焼却灰 80t /日 外 観 溶融スラグ・メタルの利活用例 スラグ メタル アスファルト細骨材 貴金属の回収 カウンターウェイト 36 ~名古屋市のこれまでの取り組み~ 藤前干潟埋立計画(名古屋港西 1 区埋立事業)を中止 ごみ非常事態宣言 空びん・空き缶の資源収集を全市に拡大 ごみ減量市民大集会を開催 ごみ指定袋制の導入 学区協議会方式による集団資源回収実施団体の登録開始 コンテナボックスによる収集を廃止 事業系ごみ全量有料化の実施 第 2 次一般廃棄物処理基本計画を策定 6 月 環境デーなごやを開催(第 1 回) プラスチック製・紙製容器包装及びペットボトルの収集を開始(2 週間に1回) 8 月 プラスチック製・紙製容器包装及びペットボトルの収集を毎週1回に変更 平成 13 年 4 月 不燃ごみのステーション収集を各戸収集に変更 7 月 なごやか収集開始 8 月 愛岐処分場のかさ上げによる埋立容量の増量認可 10 月 「脱レジ袋宣言」を発表 平成 14 年 5 月 第 3 次一般廃棄物処理基本計画を策定 藤前干潟がラムサール条約に登録 11 月 平成 15 年 5 月 自治体環境グランプリで「環境大臣賞」と「グランプリ」を 220 万市民と 名古屋市が連名で受賞 市内共通還元制度「エコクーぴょん」を開始(平成 21 年 4 月終了) 10 月 生ごみ分別収集・資源化事業を開始(南区の一部・平成 21 年 1 月終了) 平成 16 年 3 月 南区に第一処分場を開設 4 月 事業系ごみの市収集を廃止(許可業者収集へ移行) 五条川工場竣工 7 月 リユースカップ事業開始 8 月 藤前干潟に環境学習施設が開設 平成 17 年 3 月 なごや環境大学開講 平成 19 年 5 月 オーストラリア・ジロング市と湿地提携を締結 10 月 緑区で「レジ袋有料化促進モデル事業」開始 平成 20 年 3 月 名古屋市バイオマスタウン構想を策定 第 4 次一般廃棄物処理基本計画を策定 5 月 レジ袋有料化を東部 8 区に拡大 10 月 事業用大規模建築物(指導対象事業所)の対象範囲を拡大 12 月 化学繊維、人工皮革・ゴムを可燃ごみに分別区分変更 平成 21 年 4 月 レジ袋有料化を全市に拡大 千種区で「バイオディーゼル燃料化モデル事業」開始 6 月 鳴海工場竣工 「発火性危険物」の収集開始 平成 22 年 6 月 7 月 「バイオディーゼル燃料化モデル事業」を 3 区に拡大 生物多様性条約第 10 回締約国会議(COP10)が名古屋で開催 10 月 平成 23 年 4 月 プラスチック製品を不燃ごみから可燃ごみへ区分変更 不燃ごみの収集回数を週1回から月1回へ変更 プラスチック製容器包装をステーション収集から各戸収集へ変更 「バイオディーゼル燃料化モデル事業」を東部 8 区に拡大 9 月 「名古屋市集団回収における古紙の持去り防止に関する条例」施行 平成 24 年 7 月 「バイオディーゼル燃料化モデル事業」を全市に拡大 10 月 平成 11 年 1 月 2 月 5 月 7 月 10 月 平成 12 年 4 月 37 チのジュンちゃん シャ ご意見・ご提案をお待ちしています。(下記発行元までお寄せください。) 名古屋市環境局減量推進室 〒460-8508 名古屋市中区三の丸三丁目 1 番 1 号 電話:052-972-2398 FAX:052-972-4133 E-mail:[email protected] この冊子は、古紙パルプを含む再生紙を使用しています。
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