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第4章 計画の推進
第4章 計画の推進
計画に掲げた内容を着実に推進・実施していくための方法や体制を示しま
す。
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第4章 計画の推進
1.1 1.各主体の役割
取手市の環境を、望ましい環境として将来の世代に引き継いでいくためには、市民、事業
者、市の各主体が、自らの役割を認識し、互いに協力して環境に配慮した取組を積極的に実
行していくことが必要です。
(1) 市民
市民は、自らと取手市の環境との関わりを知り、環境に配慮した取組を実践します。さ
らに、事業者や市との協働など、地域の環境保全に参加することが求められます。
自らの生活が環境に与える影響やを取手市の環境の現状を知り、環境問題に関心を
持ちます。
自らの生活に伴う環境への負荷を減らしていくため、環境に配慮した行動を実践し
ます。
さらに、取手市の環境を保全するため、事業者や市との協働による取組や地域への
普及啓発活動など、地域の環境保全活動に参加します。
(2) 事業者
事業者は、自らの事業活動が与える環境影響を知り、環境への負荷の少ない事業活動を
実践します。さらに、市民や市との協働など、地域の環境保全に参加することが求められ
ています。
自らの事業活動が環境に与える影響を把握し、環境に配慮した活動を実践します。
環境マネジメントシステム * 1の構築や環境に配慮した設備の導入など、より効果の
高い活動を実践します。
さらに、取手市の環境を保全するため、市民や市との協働による取組、自らの環境
保全活動の状況の公表、環境教育や環境学習への協力など、地域の環境保全活動に
参加します。
(3) 市
取手市環境基本計画に基づいて、施策を推進します。また、自らひとつの事業所として、
率先して環境に配慮した活動に取り組みます。
取手市環境基本計画に基づき、地域の環境を保全するための施策を推進し、その進
捗状況を把握し、目標達成に向けた進行管理を行います。
市民や事業者への環境情報の提供や啓発活動等により、環境保全活動を促進します。
市民、事業者との協働による環境保全活動を推進するための仕組みづくり等を行い
ます。
自らの事務・事業に伴う環境への負荷を低減するための活動を率先して行います。
*1
環境マネジメントシステム:環境マネジメントとは、事業組織が法令等の規制基準を遵守するだけでなく、自
主的、積極的に環境保全のために取る行動を計画・実行・評価することであり、(1)環境保全に関する方針、
目標、計画等を定め、(2)これを実行、記録し、(3)その実行状況を点検して、(4)方針等を見直すという一
連の手続きを環境マネジメントシステムと呼びます。
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第4章 計画の推進
2.推進体制
(1) 庁内体制
環境基本計画に定めた施策は、広範囲にわたっているため、全庁的な推進体制が必要で
す。また、計画の推進体制や進行管理手法の構築にあたっては、環境マネジメントの国際
規格である ISO14000 シリーズの考え方を参考とし、合理的かつ効果的な計画の推進を目
指します。
環境マネジメントシステムでは、トップマネジメントによる計画の推進が基本となりま
す。本計画においても、市長の下に庁内の意思決定を図るための「取手市環境基本計画推
進委員会」を設置し、本計画に掲げた施策を総合的かつ計画的に推進します。
(2) 環境審議会
市民代表、学識経験者、各種団体の代表、関係行政機関、市議会議員で構成され、環境
基本計画に関する事項の他、環境行政一般について調査・審議を行います。
計画の実施状況について、市からの報告を受け、その内容を審議して意見を述べ、また
助言します。
(3) 市民、事業者との連携
本計画に掲げられた事項の実施・実現のためには、市民・事業者などの積極的な参加が
必要です。そのため、市民・事業者や環境にかかわる活動を行っている各種団体と市のパ
ートナーシップにより計画を推進します。
とりわけ、計画の進行管理は計画実現のために重要であることから、計画の実施状況の
評価とそれにもとづく提言等を行なうための「(仮称)取手市環境会議」を設立します。
「(仮称)取手市環境会議」は、市と市民、事業者や環境関係の市民団体等で構成し、環
境基本計画の進捗状況を調査し、これを評価します。そしてこれに基づき市に対し意見を
出したり、改善のための提案を行なったりします。
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第4章 計画の推進
協働
市民・事業者
各種団体
参加・協力
参加・協力
協働
協働
(仮称)取手市環境会議
・環境基本計画の進捗状況の評価
・市に対する意見・提案
意見・提案
取 手 市
環境審議会
市
長
・専門的見地から意見
取手市環境基本計画
推進委員会
・計画の進行管理
・庁内の連絡調整
各部署
・施策の推進、実施
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事務局
(環境対策課)
第4章 計画の推進
3.進行管理の方法
本計画を実効性のあるものとするため、目標の達成に向けて、計画に基づく取組みの進捗状
況について、定期的に点検・評価を行います。
計画の進行管理は、ISO14001 環境マネジメントシステムの考え方を踏まえ、PDCA マネジメ
ントサイクルを導入します。
Plan
○計画の策定
Action
○計画の見直し
○結果の公表
Do
取手市環境基本計画
の推進
○各主体の行動・協働
○施策の推進
Check
○進捗状況の点検・評価
本計画で定めた施策について、担当部署が3年ごとの目的・目標を定めて実行し、その実施状
況を点検・評価します。点検・評価は、環境指標の状況を把握し、計画の効果という観点に基づ
いて行うものとします。点検・評価の結果を踏まえ、計画に定めた中長期的な目標達成の見通
しを経て必要な見直しを行います。
(1)Plan(計画:環境基本計画の策定)
環境基本計画は、計画の点検・評価の結果を踏まえ、見直しを行います。
(2)Do(実行:環境基本計画の推進)
環境基本計画に定めた施策は、担当部署において、実施計画に基づき 3 年ごとの目
的・目標を定めて実行します。
(3)Check(点検:点検・評価)
点検・評価は、施策の実施状況と環境指標の推移の結果を踏まえて、環境調整委員会
が行います。施策の実施状況の把握にあたっては、施策が目的とした効果をあげてい
るのかの検証等*2に努めます。
*2
効果の検証等:例えば、環境家計簿などの普及啓発に係る施策の場合、環境家計簿の導入によって、市民の世
帯から排出される温室効果ガス排出量が実際にどの程度削減されているのかを把握する「効果の検証」と、作
成した環境家計簿の使い易さなどを把握し、改善点を抽出する「実施後のフォロー」を行うことで、より効果
的に施策を推進することが可能となると考えられます。
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第4章 計画の推進
また、点検・評価は、(仮称)取手市環境会議において、市民や事業者、環境団体等
の意見を踏まえて行うこととします。
(4)Action(見直し)
点検・評価の結果を踏まえ、(仮称)取手市環境会議において、計画の目標を達成す
るために必要な改善策や、計画の見直しなどを検討します。その結果は、市に対して
意見、提案として文書で提出します。
進行状況の公表
計画に定めた施策の実施状況と環境指標の把握に基づく点検・評価の結果と、これをふまえた
改善策や計画の見直しなどの市に対する意見・提案は、毎年度発行される環境白書の中で公表
します。
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第4章 計画の推進
Plan
環境基本計画の策定
取手市
市民・事業者等
■施策の推進
Do
■環境保全活動
進捗状況と
取手市環境基本
課題の確認
計画推進委員会
とりまとめ
:事務局
点検・評価
Check
専門的見地
取手市環境審議会
から評価
市ホームページ・
広報等での公表
市長への
報告
市民からの
意見
計画の改善点の整理・
計画の見直し
Action
図1
進行管理フロー(イメージ)
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環境白書の作成・
公表
(仮称)取手市環境会議