第4章 地区別まちづくり構想 1.地区別まちづくり構想の位置づけと地区区分 (1)地区別まちづくり構想の位置づけ ・暮らしやすいまちを実現するためには、行政が地域に暮らす住民の意見に耳を傾け、きめ細 かなまちづくりを進めることはもちろん、地域住民と行政がまちづくりの将来像を共有し、 役割分担のもとに連携してまちづくりを進めることが大切です。 ・本計画の策定にあたり、町内7地区においてそれぞれ2回ずつまちづくり懇談会を開催しま した。まちづくり懇談会ではワークショップ方式を採用し、住民の皆さんが主体となって知 恵を出しあい、これからのまちづくりについて検討しました。 ・ここに示す「地区別まちづくり構想」は、ワークショップの参加者みんなで話し合う中で大 きく膨らんだまちづくりの希望、アイデアを踏まえ、今後の地区別のまちづくりの方向性、 地区住民が主体となって進めるまちづくりのアイデアとして取りまとめたものです。 ・ 「地区別まちづくり構想」の実現には、行政と協力しながら地区住民の皆さんが身近なまちづ くり活動に取り組む必要があります。地区ぐるみでまちづくり活動に取り組む際の共通の目 標像として「地区別まちづくり構想」を活用しましょう。 地区別 まちづくり構想 = 地区別のまちづくりの方向性 地区住民が主体となって進めるまちづくりのアイデア ■地区ぐるみで身近なまちづくり活動に取り組む際の共通の目標像として活用 (活動内容や目的の周知を図り、活動に賛同・参画する仲間を増やすなど) ■具体的にまちづくり活動を実践し、その進捗に応じて地区別まちづくり構想を さらに良いものへと自ら手直しし、まちづくりのレベルアップを図る (2)地区区分の考え方 ・町民の皆さんによる身近なまちづくり の実践への活用を想定しているため、 本町の地形条件や市街地条件、日常生 活のまとまり、資源や課題の共通性な どを配慮し、図のように町内を7地区 に区分しました。 - 67 - 2.地区別まちづくり構想 (1)松岡地区のまちづくり ①松岡地区の現況 ・松岡地区は九頭竜川の南部に位置し、西側は福 井市に面しています。 ・九頭竜川や古墳群が点在する山地が市街地の後 背にあり、福井平野への優れた眺望を有してい ます。 ・市街地内には、本町の中心機能となる行政サー ビス機能、日常サービス機能が集積しています。 ・旧街道が市街地を横断しており、沿道には旧家 や寺院・神社など歴史的な街並みが残されてい ます。 ・平成 21 年(2009 年)時点で、人口は 6,964 人、世 帯数は 2,231 世帯となっており、人口は本町合 計の 34.7%を占め、全地区の中で最も多くなっ ています。 ・世帯数は増加傾向、世帯人員は減少傾向にあり、平成 21 年時点で 3.12 人/世帯となっています。 ・北陸自動車道が近接する他、主な道路として国道 416 号、(一)中川松岡線、(一)稲津松岡線、(一) 舟橋松岡線があります。 ・西側に北陸自動車道福井北 IC があり、その東側には中部縦貫自動車道の整備が計画されています。 ・公共交通機関は、えちぜん鉄道が横断しており、志比堺駅、松岡駅、観音町駅の3駅があります。 【人口の推移】 (人) 8,000 (世帯) 3,000 【世帯数・世帯人員の推移】(人/世帯) 3.0 3.34 3.29 3.25 3.22 3.21 3.21 3.20 3.16 3.14 3.12 6,000 2,000 4,000 6,964 7,087 7,084 7,054 7,071 7,054 7,069 6,997 7,081 2.0 6,964 1,000 2,000 0 2,086 2,179 2,151 2,196 2,197 2,206 2,203 2,225 2,238 2,231 1.0 0 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 0.0 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 ※H12 年のみ外国人を含まない(資料:住民基本台帳) 自然資源 九頭竜川 アラレガコ生息地 九頭竜川沿いの桜並木 松岡公園からの眺望 五松橋からの眺望 【主要な施設・資源】 歴史資源 公共公益施設 松岡古墳群 永平寺町役場 松岡小学校 松岡公民館 松岡中学校 天龍寺 お館の椿 松岡幼稚園 町立図書館 火薬局跡、大廻り史跡 松岡西幼児園 永平寺警察署 弁財天谷窯跡 松岡東幼児園 松岡保健センター 旧勝山街道の歴史的街並み なかよし幼児園 ふるさと学習館 御像まつり - 68 - ②松岡地区のまちづくりの主要課題と今後の方向性 ●まちづくり懇談会での主な意見 ■自然や風景が豊かである ・山並みがきれいに見えるなど、自然の眺めが良い。 ・松岡公園からの眺めがすばらしい。 ・薬師付近できれいに緑化している家が並んでいる。 ・ガーデニングクラブが活動している。 ■古墳時代からの歴史・文化がある ・紀元3世紀~7世紀にかけての松岡古墳群がある。 ・旧勝山街道に昔の街並みが残っている。 ・永平寺町には観光ボランティア、語り部の会がある。 ■暮らしやすい環境 ・高台であり堤防があるため、水害の心配は少ない。 ・水がきれいで水道水もおいしい。 ・高速道路のインターチェンジが近くにある。 ・コンパクトな町である。 ・福井大学医学部の付属病院が近くにある。 ・まつりにより地域のつながりが深い。 □道路・交通環境 ・東幼児園へ送迎時に、薬師神社の裏側で事故が多い。 ・松岡駅近くにパーク&ライド用の駐車スペースがなく困る。 ・観音町駅付近で、迎えに来る車が通行の妨げになる。 ・明神社~正竜寺間の国道 416 号の歩道が狭い。 □釣り客のマナー ・西側堤防に駐車している車が多い。 □活気が少なくなった ・商店がだんだんと減っており、商店街が寂しい。 ・学生は 2~3 年経つと下宿を福井市に移る。 ・若者たちの就職先がほとんどなく、流出してしまっている。 ・工場等が少なくなった。 ・住民の地元意識が薄くなっている。 ・御像まつりが年々寂しくなっている。 □その他 ・排水路と用水路を混合して利用している。 ・町営住宅の跡地利用。 ・施設等の管理が長続きせず難しい。 ●まちづくり活動の目標 ・住民と行政が協働してまちづくりを進めよう。 ・住んでいるまちを知り、誇りと愛着を育もう。 ・地域住民の交流を深め、文化活動による地域の活性化を進 めよう。 ・広域連携で世界に開かれたまちづくりを進めよう。 - 69 - ☆:地区住民が主体的に取り組むべき事業 ☆:行政と地区住民とが協働して取り組むべき事業 ・:行政が主体となって取り組むべき事業 ③松岡地区のまちづくりの方針 ●まちづくりのテーマ 『人とのつながりで 歴史薫る文化を培うまち 松岡』 ●まちづくりの目標と具体的な取り組みアイデア ◆豊かな自然と景観を活かしたまちづくり 日々の生活にやすらぎとうるおいを与えてくれる山や河川などの豊かな自然環境や景 観を保全し、活用しながら、生活環境づくりや魅力づくりに取り組みます。 ☆釣り客の利便性が高まり、住民との交流が促進される環境整備 ☆松岡河川公園をスポーツ・レクリエーション活動の拠点として整備し、インストラク ター等の人材の育成により活用促進 ・永平寺福井自転車道を活かした全町的な自転車・歩行者ネットワークづくり ・芝原用水のパイプライン化と親水空間の創出 ◆森林と古墳ロマンが満喫できる歴史と緑の空間づくり 松岡古墳群と松岡公園を一体的な空間と捉え、遊歩道や林道で結び、誰もが集い、憩い やすい空間づくりに取り組みます。 ☆市街地後背地のまとまりある森林の保全と適正な管理 ☆一帯を歩いて周遊できるように遊歩道や林道、駐車場を整備 ☆見晴らしの良い眺望視点場の整備 ・松岡公園の整備 ◆市街地の土地を有効に活用したまちづくり 土地利用に相応しい用途地域の変更を検討していきます。 中部縦貫自動車道インターチェンジ周辺での無秩序な開発を未然に防ぎ、地域に相応し い新たな産業を創出する場としていきます。 ・工業地域で住居系の土地利用が進んだ地域における、住居系用途地域への変更 ・工場跡地を公園・緑地としての活用やゆとりある住宅用地への転用促進 ・インターチェンジ周辺での広域交通と地域資源を活かした産業創出拠点の検討 ◆歴史が息づき、人が行き交うにぎわいづくり 旧勝山街道の歴史的街並みの景観や点在する歴史的建造物を活かし、住民だけでなく訪 れた人にも愛されるような景観づくりや環境づくりを推進します。 公共交通機能の強化や駅へのアクセスを向上させ、暮らしやすいまちづくりを進めます。 ☆歴史的街並み景観の保全と誘導、歴史的建造物の保存と活用 ☆ボランティアガイド、語り部の育成 ・松岡駅を中心とした機能の集約 ☆鉄道とバスネットワークの充実と利用促進 ・パーク&ライド、キス&ライド可能な駐車場・駐輪場の整備 ◆みんなが集い、ふれあえる地域のコミュニティづくり 地域住民同士がふれあい、互いの理解を深め、地域の結びつきを強める交流の場や機会 を作り、地域でまちづくり活動を促進します。 ☆ガーデニングクラブによる緑化活動 ☆空き家、空き地を活用し、住民の交流の機会と場づくり ☆御像まつりの活性化 ◆安全・安心なまちづくり 地域住民の方が安全・安心を実感し、住みたくなるようなまちを目指します。 ・市街地の雨水を速やかに排除する排水施設の整備 ・狭い歩道の拡幅や段差などの解消 - 70 - - 71 - (2)吉野地区のまちづくり ①吉野地区の現況 ・吉野地区は本町の南西部に位置し、南から西に かけては福井市に面しています。 ・山岳信仰の対象となっている蔵王山(吉野ケ岳) が南東の後背にそびえ、西側はなだらかな丘陵 山地を有しています。 ・蔵王山を水源とする荒川が南北に流れ、蛍が生 息する貴重な河川空間が残されています。 ・これらの山河に包まれるように昔ながらの農地 と集落形態が良好に保全されています。 ・平成 21 年(2009 年)時点で、人口は 1,133 人、世 帯数は 305 世帯となっており、人口は本町合計 の 5.6%を占めています。 ・人口、世帯数ともにほぼ横ばいで推移し、世帯人員は平成 21 年時点では 3.71 人/世帯となって おり、永平寺北地区に次いで世帯規模が大きな地区となっています。 ・主な道路として、国道 416 号バイパス、(一)稲津松岡線、(一)京善原目線、(一)吉野福井線があ ります。 ・西側に福井北 IC があり、その東側には中部縦貫自動車道の整備が計画されています。 【人口の推移】 (人) 1,500 (世帯) 400 300 【世帯数・世帯人員の推移】 (人/世帯) 4.0 3.92 3.89 3.85 3.84 3.87 3.87 3.84 3.85 3.77 3.71 3.0 1,000 200 500 1,146 1,133 1,126 1,121 1,104 1,121 1,134 1,125 1,137 1,133 2.0 292 292 294 293 291 293 292 291 293 305 100 1.0 0 0 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 0.0 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 ※H12 年のみ外国人を含まない(資料:住民基本台帳) 【主要な施設・資源】 自然資源 歴史資源 公共公益施設 蔵王山(吉野ケ岳) 蔵王大権現 吉野幼稚園 荒川 千手観世音 吉野小学校 荒川のホタル 八幡神社(円墳) ざおう荘 島の宝筐印塔 - 72 - その他 松岡総合運動公園 (you me パーク) B&G 海洋センター ②吉野地区のまちづくりの主要課題と今後の方向性 ●まちづくり懇談会での主な意見 ■自然や風景が豊かである ・緑が多く、自然豊かな田園風景である。 ・ホタルの里のまちづくりを進めている。 ・ホタルが生育できる環境である。 ・イワナやモクズガニが生息している。 ・水がきれいで、米もおいしい。 ・上吉野では洗剤を流さない。 ■暮らしやすい環境 ・福井市に近い。 ・you me パークには全国から人が集まる。 ・大規模な農地である。 ・住宅開発後に移り住んだ人も地区に馴染んでいる。 □道路・交通・河川環境 ・道路が狭く、非常に危険である。 ・納戸坂線(町道吉野 74 号線)の早期整備。 ・(一)稲津松岡線の早期整備。 ・小学校周辺の歩道整備。 ・街灯が少なく、危険である。 ・大雨に対応した荒川の整備。 ・荒川を魚が登れるよう、段差の除去。 □土地利用の制限が厳しい ・全域が土地利用の制限が厳しい市街化調整区域で活力の 維持が難しい。 □蔵王山が整備されていない ・蔵王山のPRが足りない。 □その他 ・人口が減少している。 ・身近に買い物をできる場所がない。 ・鳥獣被害。 ●まちづくり活動の目標 ・住民と行政が協働してまちづくりを進めよう。 ・蔵王山を楽しもう。 ・新たな地域づくりの組織を立ち上げよう。 ・景観づくり活動を広めよう。 ・まちづくり活動に若者が参加し、地域を盛り上げよう。 ・二地域居住を進めよう。 ・島の宝筐印塔周辺の整備を行おう。 ・you me パークを活かし、スポーツで地域を盛り上げよう。 - 73 - ☆:地区住民が主体的に取り組むべき事業 ☆:行政と地区住民とが協働して取り組むべき事業 ・:行政が主体となって取り組むべき事業 ③吉野地区のまちづくりの方針 ●まちづくりのテーマ 『森と水に多世代が集う ホタルの里 吉野』 ●まちづくりの目標と具体的な取り組みアイデア ◆多世代が住み続けられる持続可能な定住環境づくり 自然豊かな環境に相応しい住宅開発と、福井市へのアクセスの向上、若者を交えたまち づくりにより、赤ちゃんからお年寄りまで多世代が住み続けられる定住環境づくりを進め ます。 ☆自然環境や地域コミュニティを大切にした定住環境の整備 ・(一)稲津松岡線のバイパス、(一)京善原目線、納戸坂線(町道吉野 74 号線)の整備促進 ・集落内の狭隘道路の改良 ・身近に憩える公園、緑地の配置 ・道路や施設のバリアフリー化 ☆地域で支える福祉サービス施設など、地域福祉の充実 ☆空き家、空き地を活用し、二地域居住を推進 ☆バス、鉄道のネットワークの充実と利用の促進 ☆ざおう荘周辺への身近な店舗や診療所などの誘導 ☆ざおう荘におけるコミュ二ティの育みの場づくり ☆子や孫が気軽に参加できるイベントの開催 ◆豊かな自然環境をテーマにした地域づくり 周囲を緑深い山々に囲まれ、ホタルの生息する荒川や昔ながらの美しい田園風景を有す る環境を活かし、自然環境をテーマにした地域づくりを進めます。 ☆森林、河川など自然環境の保全 ・生態系に配慮した川づくり ☆ホタル等をテーマとした環境学習や農業体験の場づくり ☆自然エネルギーやリサイクルなど環境に配慮した取り組み推進 ☆納戸坂線で桜の植樹や花壇のよるシンボルロードづくり ◆蔵王山の活用と山岳信仰の歴史の伝承 地区東部の山々に残る山岳信仰の史跡を保全するとともに、様々な言い伝えを受け継ぎ、 まちづくりに活用します。 蔵王山をはじめとする吉野の地域資源を活用し、楽しみながら、ふれあいや交流の場と 機会づくりを進めます。 ☆一帯を歩いて周遊できるように遊歩道、林道の整備や案内看板の設置 ☆木の伐採やベンチの設置など、眺望視点場の整備 ☆蔵王大権現や千手観世音など山岳信仰の歴史を伝える遺物の保全、周辺整備 ☆島の宝筐印塔までの散策道の整備や周辺の草刈り、桜の植樹 ・you me パークでの健康づくり・スポーツ環境の充実 ◆中部縦貫自動車道の完成を見据えた地域づくり 中部縦貫自動車道により広域的な人、モノ、情報の流れが享受でき、吉野での交流の機 会が増える一方、自然環境や生活環境を阻害させる懸念もあり、開通の効果を的確に受け 止める地域づくりを目指します。 ・無秩序な開発を防止しつつ、社会情勢の変化やインターチェンジの開設等の状況に応 じて段階的に土地利用転換を検討 ・自然環境、安全な通学環境、健やかな生活環境を阻害する要因の防止 - 74 - - 75 - (3)御陵地区のまちづくり ①御陵地区の現況 ・御陵地区は本町の北西部に位置し、西は福井市、 北は坂井市に面しています。 ・昭和 49 年の九頭竜川裏川廃川の開発に伴い、昭 和 53 年に嶺北北部都市計画区域が指定され、用 途地域内には福井大学医学部、福井県立大学な ど学術研究機能が集積しています。 ・学生向けマンションや飲食サービス施設等が、 集落周辺や区画整理事業施工済み区域に立地し ています。 ・用途地域が指定されていない地域では、昔なが らの田園風景や集落形態が良好に保全されてい ます。 ・平成 21 年(2009 年)時点で、人口は 2,251 人、世帯数は 806 世帯となっており、人口は本町合計の 11.2%を占めています。 ・世帯数は減少傾向、世帯人員は増加傾向にあり、平成 21 年時点では 2.79 人/世帯となっていま すが、最も世帯規模の小さな地区です。 ・主な道路として、(一)中川松岡線、(一)栃神谷鳴鹿森田線、(一)大畑松岡線、(都)医科大南通り線 があります。 【人口の推移】 【世帯数・世帯人員の推移】 (世帯) 1,500 (人) 3,000 1,000 2,000 1,000 2,193 2,339 2,309 2,359 2,251 2,337 2,321 2,317 2,356 2,138 500 (人/世帯) 3.0 2.73 2.79 2.60 2.54 2.55 2.58 2.63 2.68 2.69 2.72 822 865 909 914 897 874 864 850 855 806 0 0 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 2.0 1.0 0.0 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 ※H12 年のみ外国人を含まない(資料:住民基本台帳) 【主要な施設・資源】 自然資源 公共公益施設 九頭竜川 福井県立大学外周の桜並木 福井大学医学部 五領川 五松橋からの眺望 福井県立大学 アラレガコ生息地 ホタル 御陵幼児園 御陵小学校 農業構造改善センター - 76 - その他 松岡河川公園 ②御陵地区のまちづくりの主要課題と今後の方向性 ●まちづくり懇談会での主な意見 ■自然や風景が豊かである ・田園風景や山並みの眺めが良く自然が豊かである。 ・ホタルが生育できる環境がある。 ・河川近くを歩くと、昔ながらの草花を見ることができる。 ■大学や病院が近くにある ・大学や専門学校が集積している。 ・大学の管弦楽と、公民館祭りでの交流がある。 ・病院が近く便利。 ■暮らしやすい環境 ・自然豊かで人情が厚い。 ・核家族が少なく、子どもの成長には良い環境である。 □交通・道路環境 ・(一)大畑松岡線が朝夕に混む。 ・集落内の交通量が増加しており危険。 ・北陸自動車道高架下の通学路が危険。 ・北陸自動車道に防音壁を作ってほしい。 ・高速道路のインターが近くにない。 ・電車の駅が遠い。 ・街灯が少ない。 □河川・用水環境 ・十郷用水の上部空間が上手く管理されていない。 ・用水に柵がなく、危険な箇所がある。 ・五領川の排水が汚い。 ・小川で魚など見ることができない。 □自然環境の悪化 ・農地での砕石採りが見られる。 ・道路端のゴミが多い。 □その他 ・買い物できるスーパーが近くになく、特にお年寄りが不便。 ・鮎釣りの名所としてのPR不足。 ・学生と触れ合う機会が少ない。 ●まちづくり活動の目標 ・住民と行政が協働してまちづくりを進めよう。 ・大学、学生との連携、交流を深め、地域づくりを行おう。 ・田園の潤いある風景を保全し、景観づくりにより新たな 魅力を育もう。 ・農業を通じて、都市住民や学生との交流を進めていこう。 ・子どもから高齢者までふれあい、憩える場を作ろう。 - 77 - ☆:地区住民が主体的に取り組むべき事業 ☆:行政と地区住民とが協働して取り組むべき事業 ・:行政が主体となって取り組むべき事業 ③御陵地区のまちづくりの方針 ●まちづくりのテーマ 『交流が育む 田園と調和した 学術研究のまち 御陵』 ●まちづくりの目標と具体的な取り組みアイデア ◆大学・専門学校・地域の交流を生み出すコミュニティづくり 地域住民と教職員、大学生など、多様な人々が生活する御陵の特性を活かして、大学や 専門学校と地域との交流・連携や、学生同士の交流を生み出すコミュニティの場や機会を 育みます。 ☆大学祭、公民館祭りによる学校と地域の交流 ☆公民館を核にした地域文化の創出や発信 ☆留学生との国際交流など多様な交流機会の創出 ☆地域の自然や歴史などをフィールドとした大学や専門学校と連携した地域づくり ☆地元の食材を使い、低価格で提供する学生向け食堂を地元で運営 ☆教職員、学生、住民を交えた講演や勉強会の開催 ◆恵まれた田園や河川を活かしたまちづくり 九頭竜川や美しい田園風景などの資源を保全・活用し、新たな魅力を加えながら、住民 だけでなく、訪れた人にも愛されるまちづくりを進めます。 ☆釣り客の利便性が高まり、住民との交流が促進される環境整備 ☆松岡河川公園をスポーツ・レクリエーション活動の拠点として整備し、インストラク ター等の人材の育成により活用促進 ・永平寺福井自転車道を活かした、全町的な自転車・歩行者ネットワークづくり ☆レンゲ草、そばなど景観作物の作付けによる田園景観づくり ☆水路を利用した水車を設置し、憩いの場とする ☆ホタルの見られる環境の保全 ☆貸農園による、来訪者や学生との交流 ◆田園の中の学術研究都市にふさわしい環境づくり 美しい田園環境と学術研究都市のイメージを損なう施設の立地を防止し、御陵の魅力を 高める地域づくりを目指します。 用途地域内、又は隣接区域において、世帯分離を受け止め、多世代が住み続けられる、 ゆとりある定住環境づくりを進めます。 ・御陵のイメージを損なう施設の立地を防止 ・北陸自動車道西側において、住民や学生、働く人の利便性向上や既存の各種都市機能 との連携に配慮した適正な土地利用を推進 ☆パイプライン上部空間の活用と住民が主体となった維持・管理体制の確立 ☆自然豊かな環境にふさわしい緑とゆとりある住環境の形成 ◆暮らしやすく、安全・安心な生活環境づくり 地域住民が安全・安心を実感でき、快適に生活できるまちを目指します。 ☆日用品を扱う店舗の誘導や地域福祉の充実 ☆鉄道・バスネットワークの充実と利用の促進 ・(一)大畑松岡線の渋滞解消と集落内の通過交通の排除 ・北陸自動車道の防音壁の設置による騒音解消 ・高架下等における歩道の整備による歩行者等の安全性の向上 ・高速バスの停留所の設置、スマート IC の整備 - 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