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平成22年6月14日
統計調査課
香川県の
香川県の経済概況
~平成21年度~
○ 概況
平成21年度の香川県の経済は、一部では政策効果(自動車販売、公共工事など)がみられたものの、生産、
設備投資、住宅投資、雇用などが大きな落ち込みをみせた。
また、全国の経済が20年度末を底に持ち直してきている中で、本県経済は21年度中は低水準で推移し、年
度末になってようやく改善の兆しがみえてきた状況にある。
・ 個人消費は、政策効果により自動車や家電販売が増加したが、雇用・所得環境の悪化等を受けて
大型小売店販売額は減少し、全体としては弱い動きが続いた。
・ 設備投資及び住宅建設は、前年度を大きく下回った。
・ 公共投資は、政策効果により、前年度を上回った。
・ 生産動向は、大きく低下した。輸出、輸入額も前年を下回った。
・ 雇用・所得環境は、厳しい状況にある。
・ 消費者物価は、前年度比で下落した。
・ 企業倒産件数は、前年を上回った。
○ かがわCI
かがわCIによる
CIによる各月
による各月の
各月の景況判断
年月
景況判断
21年4月 悪化を示している。(20年12月より継続)
5月 〈同上〉
悪化を示している。ただし、下げ止まりの
6月
動きも見られる。
7月 〈同上〉
8月 〈同上〉
9月 〈同上〉
10月 〈同上〉
11月 下げ止まりを示している。
12月 〈同上〉
22年1月 〈同上〉
2月 〈同上〉
3月 改善を示している。
(H17=100)
景気動向指数CI(一致指数)
120.0
香川県
国
110.0
100.0
90.0
80.0
70.0
60.0
4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3
H20年度
H21年度
○ 個別項目
(%)
1. 個人消費
. 個人消費
大型小売店販売額(全店)(前年度比)
10
全体としては
全体としては弱
としては弱い動きが続
きが続いた
5
(1) 大型小売店販売額
0
大型小売店販売額(全店)の販売額は、平成16年
度以降3年連続で減少していたが、19、20年度は増
加した。
21年度は、消費マインドの冷え込みによる買い控
えのほか、天候不順の影響により季節衣料が低調
であったこと、価格競争などによる単価ダウン等に
より、前年度比は△2.3%と減少した。
-5
香川県
全国
-10
H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21
~資料:大型小売店販売状況(四国経済産業局)~
乗用車新車新規登録・届出台数(前年度比)
(%)
(2) 乗用車新車新規登録・届出台数
乗用車新規登録・届出台数は、平成17年度以降4
年連続で減少していた。
21年度は、エコカー減税や補助金制度の政策効
果などから、前年度比は15.2%と大幅に増加した。
20
15
10
5
0
-5
香川県
-10
-15
~資料:四国運輸局・日本自動車販売協会連合会
・全国軽自動車協会連合会~
H12
-1-
H13
H14
全国
H15
H16
H17
H18
H19
H20
H21
2. 設備投資
. 設備投資(
設備投資(日銀短観)
日銀短観)
3年連続で
年連続で前年度を
前年度を下回った
下回った
設備投資計画(全産業)(前年度比)
(%)
20
設備投資計画(前年度比)は、景気回復に伴い増
加基調であったが、平成19年度、20年度と減少し
た。
21年度(見込)は、非製造業で3年ぶりにプラスに
転じたものの、製造業が大幅に減少したことにより、
前年度より減少幅が拡大し△20.9%となった。
10
0
-10
-20
香川県
全国
-30
-40
~資料:日銀短観(日本銀行、日本銀行高松支店)~
※H15年度は見直し後の新ベース
※H21年度はリース会計対応前ベース
H12 H13
3. 住宅建設
. 住宅建設
H14 H15 H16
H17 H18 H19
H20 H21
新設住宅着工戸数(前年度比)
(%)
20
前年度を
前年度を大きく下回
きく下回った
下回った
10
新設住宅着工戸数は、平成19年度に主として改
正建築基準法の影響により減少した。20年度には
増加に転じたものの、21年度は景気の急激な悪化
に伴い、分譲住宅の△49.3%をはじめ、全体で
△24.2%と大きく減少した。減少率は、石油危機の
影響を受けた昭和49年以来の大きさであった。
0
-10
-20
香川県
全国
-30
H12 H13
H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21
~資料:国土交通省~
4. 公共工事
. 公共工事
(%)
3年連続で
年連続で前年度を
前年度を上回った
上回った
公共工事請負額(前年度比)
20
香川県
公共工事請負額は、平成15年度から18年度まで
減少してきたが、19年度以降3年連続で増加した。
21年度は、景気対策として県、市町が公共事業を
積極的に発注し、主として県分の増加により前年度
比で11.0%増加した。
ただし請負金額は、過去最高の平成12年に比べ
約4割に留まっている。
全国
10
0
-10
-20
-30
H12
H13 H14
H15 H16
H17 H18
H19 H20
H21
~資料:香川県内公共工事動向(西日本建設業保証(株))等~
5. 生産動向
. 生産動向
鉱工業生産指数(年平均)
景気悪化に
景気悪化に伴い、大きく低下
きく低下した
低下した
(17年=100)
120
香川県
全国
(1) 鉱工業生産指数
110
鉱工業生産指数は、平成15年から20年まで上昇
してきたものの、21年は、急激な景気の悪化に伴
い、一般機械などをはじめとして大きく低下、前年度
比で△13.7%低下し、95.7となった。
100
90
80
~資料:経済産業省、香川県統計調査課~
H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21
(2) 大口電力需要
大口電力需要(前年度比)
(%)
10
大口電力需要は、生産の回復に伴い、平成15年
度から増加してきた。しかし、20年度から、景気の急
激な悪化に伴い減少、21年度も生産水準が低い状
態が続いたことから、さらに減少した。
5
0
-5
香川県
全国
-10
~資料:電気事業連合会・四国電力(株)~
H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21
-2-
6. 雇用
. 雇用・
雇用・所得環境
(倍)
有効求人倍率(年度平均)
厳しい状況
しい状況にある
状況にある
1.40
有効求人倍率は、平成14年度から上昇したもの
の、18年度をピークに低下がはじまった。
21年度の有効求人倍率は、0.64倍と昭和38年度
の統計開始以来、過去最低となった。
また、21年の一人当たり現金給与総額(5人以上)
は、前年比で△3.7%と減少しており、所得環境は厳
しい状況にある。
1.20
1.00
0.80
0.60
0.40
香川県
全国
0.20
~資料:厚生労働省、香川県統計調査課~
H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21
7. 消費者物価
. 消費者物価
(17年=100)
消費者物価指数(生鮮除く総合 年度平均)
大幅に
大幅に下落した
下落した
102.0
消費者物価指数(生鮮除く総合)は、平成17年度
まで下落したが、18年度以降、20年度まで上昇し
た。
21年度は、前年度比△1.8%と4年ぶりに下落し、
H17=100とした指数では99.6となった。ガソリンが含
まれる自動車等関係費、灯油等の光熱費、家賃の
下落の寄与が大きい。
101.5
101.0
100.5
100.0
高松市
99.5
全国
99.0
~資料:総務省、香川県統計調査課~
H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21
8. 企業倒産
. 企業倒産
倒産件数(前年比)
(%)
4年連続で
年連続で前年を
前年を上回った
上回った
企業倒産件数は、平成14年をピークに減少してい
たが、18年から増加に転じた。
21年は前年比で24.1%増加し、144件であった。
政府の景気対策(緊急保証制度の拡充、中小企
業緊急雇用安定助成金の見直し)等により、倒産件
数の増加は抑えられた面はあるが、売上減少によ
る不況型倒産が多く発生した。
30
20
10
0
-10
-20
-30
香川県
全国
-40
H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21
~資料:(株)東京商工リサーチ~
輸出額(前年比)
(%)
9. 貿易
. 貿易
輸出・
輸出・輸入額とも
輸入額とも前年
とも前年を
前年を下回った
下回った
(1) 輸出額
輸出額は平成15年以降増加基調であったが、21
年は、コークスや石油製品、タンカーの減少等によ
り、前年比は△12.0%と減少、2,888億円となった。
50
40
30
20
10
0
-10
-20
-30
-40
-50
~資料:貿易統計(財務省、神戸税関)~
香川県
H12
H13
H14 H15
H16 H17
全国
H18
H19 H20
H21
H19
H21
輸入額(前年比)
(%)
(2) 輸入額
輸入額は平成14年以降増加してきたが、21年は、
主として原油や石炭の減少により、前年比は
△46.8%と大幅に減少、3,662億円となった。
~資料:貿易統計(財務省、神戸税関)~
50
40
30
20
10
0
-10
-20
-30
-40
-50
香川県
H12
-3-
H13
H14
H15
H16 H17
全国
H18
H20
<参考>
参考>
※ 交通
(%)
交通(前年度比)
(1) 瀬戸大橋通行台数
40
30
日平均通行台数は平成17年度以降増加基調で
あったが、21年度は、高速道路料金や瀬戸大橋料
金値下げの影響により、前年度比は37.0%(日平均
20,528台)と大幅に増加した。
20
10
0
~資料:本四高速株式会社~
-10
瀬戸大橋通行台数
航空機(東京便)
-20
(2) 航空機(東京便)
-30
東京便乗降客数は、平成16年度以降、減少基調
にある。
21年度は、新型インフルエンザや景気悪化の影響
により、前年度比は△6.2%と減少した。
-40
H12
H13
H14 H15
H16 H17
H18
H19 H20
H21
H19 H20
H21
~資料:交通政策課~
(%)
※ 観光(
観光(四大観光地)
四大観光地)
四大観光地入込み人数(前年比)
20
四大観光地(栗林公園、琴平、屋島、小豆島)の入
込み人数は、20年はマイナスであったが、21年は高
速道路料金値下げの影響を受けて、琴平、栗林公
園が増加したことにより、5.3%増加した。
10
0
~資料:香川県観光協会~
-10
-20
H12
H13
H14 H15
H16 H17
H18
※ 平成21
平成21年度
21年度の
年度の主な出来事
主な出来事
年 月
平成21年 4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
平成22年 1月
2月
3月
4月1日現在、県推計人口100万人割れ(1981年以来28年ぶり)
定額給付金支給、エコカー減税スタート
高松道4車線化、決定
米自動車大手、クライスラー破たん
国内で新型インフルエンザ初の感染者が確認される
エコポイント制度スタート
米自動車大手、GM破たん
エコカー補助金制度スタート
マイケル・ジャクソンさん急死
7月の完全失業率(全国)、過去最悪の5.7%
裁判員制度による初の裁判が始まる(東京地裁)
総選挙で民主党が勝利
鳩山内閣発足
県内で新型インフルエンザの感染拡大
高松道4車線化、凍結へ
政府が11月の月例経済報告でデフレ宣言
政府の行政刷新会議が「事業仕分け」開始
穴吹工務店が会社更生法適用申請(負債総額は四国では過去最大)
県の月間有効求人倍率が0.57倍と過去最悪
日本年金機構が発足
日本航空、経営破たん(会社更生法適用申請)
宇高航路2社、事業廃止届を四国運輸局に提出
冬季オリンピック(バンクーバー)開催
住宅版エコポイント、申請開始
宇高航路2社、事業廃止届を取り下げ
高校授業料無償化法、成立
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