「コロンブスの卵」足元の投資環境についての臨時 - Goldman Sachs

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臨時レポート
ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメント株式会社
2007年7月30日
ゴールドマン・サックス 米国REITファンド 愛称:コロンブスの卵
足元の投資環境について
時下ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
【年初来の米国リート市場の推移】
(ポイント)
7月27日の米国リート市場は大幅に下落し、参考指標で
あるMSCI米国リート指数(価格指数/米ドルベース)は、
前日比▲2.93%と大きく下落しました。ゴールドマン・サッ
クス 米国REITファンドにつきましても、同日の市場価格
により算出される7月30日の基準価額は、Aコース:前日
比▲2.35%(▲254円)、Bコース:同▲2.69%(▲331円)
の大幅下落となりました。
米国におけるサブプライムローン(信用力の低い個人向
けの住宅ローン)問題に加え、プライムローン(比較的信
用力の高い個人向け住宅ローン)においても懸念が広
がったことをきっかけに、米国株式(S&P500指数)は先
週1週間で4.90%の大幅下落となりました。6月の新築住
宅販売件数が事前の市場予想を大幅に下回ったことも、
下落に拍車をかけました。このような住宅ローンの不良
債権化問題が、社債市場のスプレッド拡大、M&A関連融
資の縮小への懸念につながり、金融市場では「質への
逃避(Fly to Quality)」の動きが強まった格好です。
(2006年12月29日~2007年7月27日)
1,250
1,200
1,150
1,100
1,050
1,000
住宅市場の悪化とリート市場の関係について
サブプライム・ローンを含む住宅ローン市場の悪化が、株
式市場の中でも特にリート・セクターのセンチメント悪化を
招いています。しかし、住宅ローン市場の問題は、持ち家
を対象とした住宅販売市場に限られたものです。リートが
主な投資対象とする不動産は、賃料収入をベースとした
商業用不動産や集合住宅などであり、住宅販売市場とは
基本的に異なるものであることを念頭に置く必要がありま
す。住宅ローンの焦げ付きの増加により、住宅販売市場
のファンダメンタルズが悪化していることは事実です。しか
し、商業用不動産のファンダメンタルズは、総じて強い状
況が続いていると見ています。
950
900
12/29/06 1/31/07
3/1/07
3/29/07
4/27/07
5/25/07
6/25/07
7/24/07
出所:ブルームバーグ リート市場:MSCI米国リート指数(価格指数/米ドルベース)
【7月第4週の各主要市場の動き】
(2007年7月20日末~2007年7月27日末)
世界株式
米国株式
世界リート
米国リート
-5.3%
-4.9%
-8.4%
-8.9%
米ドル
-2.2%
世界国債
米国国債
-15%
0.6%
0.9%
-10%
-5%
0%
5%
出所:ブルームバーグ 世界株式:MSCI指数(米ドルベース)、米国株式:S&P500指数(米ドルベー
ス)、世界リート:S&Pシティグループ・ワールドREIT指数(米ドルベース)、米国リート:MSCI米国
リート指数(米ドルベース)、世界国債:シティ世界国債指数(米ドルベース)、米国国債:シティ国債
指数(米ドルベース)、米ドル:対円レート
米国リート市場の今後の見通し
米国の商業用不動産ファンダメンタルズは、引き続き堅調に推移しています。それを裏付けるものとして、4-6月期のリー
トの決算に注目しています。米国オフィス・産業用施設セクター大手のボストン・プロパティーズ、米国商業・小売施設セク
ター大手のキムコ・リアルティなどが市場予想を上回る業績を発表するなど、大半のリートがコンセンサスを上回るペース
で収益が拡大しています。堅調な不動産ファンダメンタルズを反映して、米国リートの4-6月期決算は概ね好調な結果に
終わるものと考えています。
グローバル金融市場において投資家心理が弱気に傾いているため、米国リート市場も当面の間は値動きの激しい神経
質な展開が続くものと思われます。しかしながら、雇用は強く、消費は拡大しており、企業セクターも健全で、エマージング
諸国も高い成長を続けており、米国経済のファンダメンタルズ(基礎的条件)は引き続き底堅く推移しているとみています。
従って、現在の市場の動揺が収まれば、再びファンダメンタルズを反映した相場動向に帰結するものと考えております。
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