(意見交換) (pdf, 44.82KB) - 大阪市

市政改革推進会議(意見交換部分)
日
時:平成18年3月3日(金)
場
所:市役所 5 階
15:00∼17:30
特別会議室
永尾部長:続いて意見交換に移らしていただきたいと考えておりますが、進行につきまし
ては、委員長の方でよろしくお願いしたいと思います。
上山委員長:はい。それでは、私の方で司会を務めさせていただきたい。40 分ぐらいの時
間で議論をしたい。過去1年分の、しかもかなり激しい改革の経過をわずか 90 分で説明
していただいので、我々も追いかける方が大変だと思います。各委員の皆さんから、今
日はオープンなコメントをいただきたいと思います。
津村委員:津村でございます。有識者会議をいれて 3 回目になります。9 月にまとまってい
たマニフェストっていうのは、ほぼ同じようなものを何べんか頂戴して、細部について
は多少変わっていると思いますけども、委員を引き受けたものですから、かなり細かく
読みましたが、実は非常に理解がしにくかったというのが、正直な、まず感想を述べま
す。ただ、一番重要なこういうことに踏み切ろうということで、關市長が皆さんと共に
ですね、こういうことで踏み出されたと、ここの所は大変なことだと思いますね。100
のうち 80 ぐらいが民間企業でも、踏み切りをするかどうか、例えば、飛ぶかどうかとい
うこと決めることに費やされるという面からいいますと、大変なことに踏み込まれたな
というふうに思います。ただ、内容については、大変不満がございましてですね、マニ
フェストって何のことかいろいろ解説はしてありますけども、内実はですね、市政の実
行計画、正常化計画ということであろうという風に、まず理解をして、そういたします
と、普通、我々の民間ではですね、目標というものがあって、それを計画化して、実行
すると。たった 3 つの工程で出来上がっているわけですね。これはもう、言うまでもな
いのですけども。その目標というものが、特に、我々みたいに非常に際どい事業をやっ
てた者から見ますとですね、先程からも使われているような、 努力の 、頭がつくよう
な目標ではないわけですね。必ずそれは実行しなければ会社が死んでしまうという意味
で、必ず実行、達成目標ということで、 出来れば
とか、 努力だと
そういうものは
絶対入らない目標というのはございます。ですから、そこのところは、かなり一つは違
うなという感じがします。その基本のところですね。もう一つは、この目標を示すため
の全体像というのが、実ははっきりしてないと駄目だと思うんですね。非常に細部にわ
たって、細かくいろいろ、 これは何ぼ減らす、何ぼ増やす と書かれているですけども、
それでは一体全体像はどうなっているんだというのが、実は私にも掴めていません。新
聞で出てましたものを見ますと、民間のその PL/BS の概念というのがあんまりここんと
こに無くてですね、我々の頭というのは、いつでも PL/BS でありますので、その数値目
標を見た場合に、収入の中に公債収入というのが非常に大きな割合であってですね、肝
心の市税収入は 30 数パーセントしかないというような、そういうものが収入の項目にポ
ッとあげられてですね、それをもとに支出っていうのがなってるから、収支をバランス
させる、二宮尊徳さんの分度っていうね、こういうしっかりした目標というのは非常に
示しにくいなという気がするのですが、いずれにしても目標をきちんと、全体像として
示す必要はあるだろうというのが、まず目標についての問題意識でございまして、これ
がどうもあまり無いな、さっきからのお言葉でも、どういう訳かそういうものがくっつ
きますのでね。普通の場合では、目標を作る時には、必ず何か基準を設定するんですが、
その場合に横浜市とか、そういうような、この理想的というんですか、大阪から見れば
理想的な状態のシステム。一つの基準、ベンチマークになるんじゃなかろうかという感
じがいたしますね。もう一つは、破綻したときの、どうなるかって、前に申しあげたん
ですけども、それもひとつの基準になるなと。それは最低の基準だろうなと思うんです
けども。そういうもので目標を示されて、それに対して時系列にどういうふうに近づい
ていくか。その差異をどういうふうに縮めていくかっていうのが計画になるんだろうと。
その中身はここに非常に細かく出ておりますので、逆にこれを全体目標、全体像という
ことで示していただいて、細目が整理されておればですね、われわれみたいな素人でも
ある程度、目標と現実との差が理解できるということが出来るんじゃないかというよう
に思うんです。もう一つはですね、分析がいろいろ行われているんですけれども、時系
列でこういうふうになりました。というのが書いてあるんですね、だけど、なるからに
は、した人がいる訳ですよね、必ず誰かがしてる。ということは、そこに、たぶん予算
を決めるっていう決定の仕組みってのがある。こうなりました、ああなりましたってん
じゃなくて、そのときにどういう仕組みでこういうことをやったためにこうなったとい
うのを、その辺の仕組みの問題っていうのは同時にこの分析の中に織り込まれていない
とですね、それをもって課題解決に使うっていうのは、非常にやりにくい。われわれ実
務の立場で言いますと、その辺のところが一番このマニフェストなかでわかりにくい。
それと、ずいぶんがんばってやっておられるなという感じがいたしますけども、さらに
こういう立場で申しあげるのは、そういうことです。以上です。
森下委員:関西経済同友会でいろいろと大阪市の改革についての提言をしておりまして、
基本的に市長の改革を後押しする応援団だということで、かなり厳しい意見を申しあげ
ておるんですが、とにかく大阪市が日本の政令指定都市の中で評判のいい市になってほ
しいということで何回もこれまで申し入れをしてまいりました。やはり改革というもの
は先ほどの津村さんの話にもありましたけれども、内容はいろいろあるにしても実行す
ることが第一なんですね。そういう意味で実行段階に入ったというのは、本物になって
きたという気がします。ですから、まずはこの改革を 18 年度に是非実現してもらって、
この予算書で出している数字を結果として出してほしい。私ども民間企業やって 20 年で
すけれども、やはり一般企業は予算と決算、決算なんですね。どうしても決算のところ
はあいまいになってしまう。ですからさっきの P/L、B/S じゃありませんが、ここでせっ
かくこれだけの予算、これだけの目標を掲げているんですから、これを途中段階でチェ
ックをして、どれくらい実現できているかという決算主義的なところを是非やってもら
いたい。現場でいろんなことに取り組まないといけないわけですが、現場の人にとって
みると、仕事が厳しくなったり、あるいはその仕事がある意味複雑になったりとかいう
のはある訳ですね。そのためにも、あとフォローしていかないといけない。そういう風
に思いますので、プロセス管理じゃありませんけど、四半期単位なり半年単位なり、是
非、この委員会で結果を、途中経過でもいいから教えていただきたい。まずはこの改革
を実行するということが大事だと思います。2 点目は、これまでもお話しましたが、やは
り次のステップはビジョンです。先ほど目標という数字がありました。その通りだと思
うんですが、例えば経常収支比率も、この数字で見ると、ここまでやると横浜市に、あ
るいは 22 年には 92%になるとか書いてあるんですが、現状でも静岡市だとか、さいたま
市だとかは 80%台なんてところもあるわけなんです。だから、どういうところを目標に
するのか。これは市民にわかるように、大阪市というのが市民にとって自慢のできる市
にならないといけない。いろいろとマスコミで書かれて、地方都市へ行くと「大阪市は
ひどいね」っていうことを言われると大阪市民は気分が良くない。それから、選挙も 40%
の投票率というのはいかがなものかと思うんです。市民の関心もそれだけ低いというこ
とになるんだろうと。いろいろとこういう改革をしてきているということは、過去にそ
ういうもたれあい的なものがあったということで、それが今回の改革でいろいろと改善
されているわけですが、市民から見て、そういう意味で、本当にこのままじゃいけない
ねっていうのは出てきているんでしょうか。ですから、できるだけ市の現状っていうも
のを市民に見せる事が大事で、そのときにやはりお互いにある程度努力しないといけな
い。市民だって努力しないといけない。さっきのバスの話でも、本当にいろんな枠組み
でバス運行されているんですが、今、本当にそこが必要か、今の段階で本当にそこが必
要なのか。無料パスの話や、ある施設の話なんかもそうなんですが、それは絶対あるに
越したことはないけれど、やっぱり優先順位みたいなのがあるということですね。そう
いうことは、どうしても市民全員 100 人の人に全員 100 人とも満足できる案みたいなの
はなかなかないんですが、そのためにもやはり市民に数字を公開しないさいよと、そう
いうことが大事になると思うんです。そういう意味で是非、情報公開について進めても
らって、大阪市は 22 年には、5 年先にはこういう市をめざすんだと、そういうときにな
ったら胸を張って横浜市にでもどこにでも対抗できるんだと、そのためにはやはりこれ
だけ改善しないといけないんだと示してもらいたい。今までの改善というのはどちらか
というと、2 割削減するとかそういうことでしたが、目指すべき姿っていうのはこういう
とこで、ここまでいけば胸が張れるよっていう、いわゆるビジョンってありますよね、
それを是非示すというのが次のステップだと思うんです。3点目は情報公開についてで
す。経済同友会でも情報公開について是非やってほしいという提言をしたわけですが、
議会の政務調査費の領収書の公開を是非やってもらいたいと思うんです。口利き問題は、
今回、いろいろと前進してきていると思うんです。口利きというのは、いい面、悪い面、
当然あるんですが、基本的にはそういうものを、どういう市民が、どういう問合せをし
ているのかということをオープンにすることは、全然おかしな話ではない。今回、マス
コミ、新聞が取り上げた分だけ見ても、全体の口利きのごく一部だということですが、
その中に公園の枝の伐採の話だとか、害虫駆除だとか、あるいは道路の角にミラーをつ
けてほしいとか、あるいは道路にちょっと水がたまってよくない、そういったものをわ
ざわざ議員に言わないと直らないという仕組みそのものが私はおかしいと思うんです。
だから議員がそんなことやることが仕事なのか、議員というのはもっと本来、大阪市を
どうすべきなのか、先ほどもお話しした 22 年に大阪市はどういうことを目指すのか、経
常収支比率 85%目指そうとしたらどういうことをやろうか、そういうことを議論すべき
であって、日々のところはもっと別のものだと思うんです。今新聞に出ているようなも
ののほとんどは、住民がやろうと思えば出来る話です。例えばNPO的なものや自治会
とか、もともとそういう自治会があるはずですよね。あるいは区の職員がいちいち出掛
けて行ってチェックするということではなくて、区に住んでいるボランティアの人たち
を集めて、そういう人達が見回り役などをやって、木を切らなければならないとか、害
虫駆除をやらなくてはならない、あそこにはミラーが必要だとかを、区に言って区の担
当のところがチェックすると。市民をそういうものに巻き込んでいくということがこれ
から必要だと思うんです。現にそういうことを行っている地方自治体もあります。埼玉
のある市では、ボランティアの人に市の業務のそのものの一部をやってもらうというパ
ートナー制度なんかをやっているんです。市の業務、特に市民に関係する区の仕事など
は割合、市民に参加してできるものがあるわけです。その辺は我々同友会も勉強して提
言していきたいと思います。市民が、自分たちの身の回りのことについて、自分たちも
参加してやっていけるような仕事を、今までは言いたい放題で、何でもかんでも市の方
に言って、言うこと聞かないと議員に言えば何とかなるとやってきた、そういう感覚を
どうやって直していくかということが大事だと思うんです。市民自身の問題であり、市
民自身がやっていくんだと。そのためにも情報公開が重要ですが、これまで情報公開は
わずかな情報しか出ていない。新聞に出ているものなどはわざわざ議員が出てきて言う
こともないし、わざわざ市の職員が現地に出向いて調べることでもない、聞いてから発
注するものでもない。そういうことこそ住んでいる住民が判断して、役所の職員がそれ
を受けて発注業務をする。そういうところで、住民参加のやり方を工夫すべき。そうい
う意味で、先程言いました情報公開をすると、たぶんそこからもっと行政改革が進むん
じゃないかと思います。そうするとさっき言った人を減らすにしても、業務量も減るわ
けですから。あれもやる、これもやるというなら業務が増えるわけですから、人も増え
るに決まっています。人を減らすというのなら業務も減らさなければならない。そのた
めには情報公開をして、そういうものは市民がやるんでしょうと。そういう枠組みを是
非とも考えてみてください。また、別途こういう問題は関西経済同友会で提案したいと
思います。
西村委員:よろしいですか、どうもすいません。西村でございます。まずもって、昨年の
10 月に選挙になりまして、市長がマニフェストを掲げて、大阪市を改革するんだという
ことで、実行されました。無事当選されたということで、我々としては一安心したところ
で、大阪もこれで市民に信任を得て改革が進むなという感じをしていました。そういう意
味では非常にうれしく思っております。そういうことで、非常に前向きになったわけでご
ざいますが、それからですね 11 月でございますね、当選が決まってから、12 月、1 月、
2 月と少し、もっとパパパっと動くかなと思っておりましたらですね、いささかもたもた
としたような感じがいたしております。私の方も、もどかしさを感じたと言うか、少し停
滞するのと違うかなというような感じもいたしましたし、知っている人に会うと「どない
なってんの?」と、いうようなことを尻をたたかれたような感じがしておりまして、ちょ
っと心配しておりましたんですけれども、今日、このようにですね、マニフェストの問題、
改革の問題についてのお話をいただきまして、非常にうれしく思っております。
まず、全般的に内容を聞いておりますと、我々が思っていた以上に、前向きに色々と、
また、目標値もですね、クリア後も大きくという形で進んでるなぁ、という全般的な感じ
はしております。
例えば、人員の問題につきましてもですね、5,000 名の削減について、2,000 名まできて
ますと。まぁ、5 年で 5,000 名だったのが、3 年で達成するとかですね、そういうような
お話が聞けるような状況です。それで、必死になっていただいているんだなぁということ
をよくわかったような感じがしております。ただ、私から申し上げてお願いしておりまし
た、先ほど、森下委員からもお話が出ましたように、ひとつはやはり情報公開の問題につ
いてでございました。基本的に、情報を公開する、大阪市の現状はどないなってんのか、
どういうことが日々行われているのか、という状況を、やはり市民の人が簡単にわかるよ
うにしていくことが、一番大事な状況だというように感じております。
先ほど、市長が市政改革の一番最初に、職員の処遇の問題、労組の問題等について、お
話がございまして、我々もいちばん関心のあるところでございまして、団体交渉はどない
なってんのかな、ということを見させていただきたい、ということを思いまして、市のホ
ームページを実際に開けて見ましたんですが、この 2 月に、こういう回答をしたよ、とい
う回答の文書がですね、ポイントだけがパパパっと載ったようなものが公開されていると
いうだけでございました。やはり、その前に、どういう労組からの要望があり、市が回答
し、その中で、市がこういう回答をしましたよ、と言うような点が見えない状況、しかも、
ちょっと色々ありまして、かなり、載せられているのは、時間的にもですね、あれはすぐ
載っているというような状況ではないなぁという感じもしておりまして、まぁ、これはほ
んの一例でございますんで、的外れな部分もあるのかもしれませんけれども、やはり情報
公開という部分については、もっと積極的に、今は組合の問題だけを取り上げましたが、
森下さんもおっしゃったような問題もまた、経済的なというかバランスシート、財務状況
ですね、こういうものについてもやはり、ストレートに載せていただきたい。市民にしか
も何でもバサッと載せればいいだろう、ここに載ってるんだから、と言ってですね、ある
んですよと言われたんじゃあ、市民はなかなかそこまでたどり着くのが大変でございまし
て。その辺をもうちょっと分かりやすく、ポイントを突いて、ホームページでも見れると
いうような工夫をしていただきたいなあ、と感じております。
それから、2 点目はスピードの問題でございます。特に、12 月、1 月、2 月にかけての
スピードは心配しておったんですけれども、今日の報告をお聞きしますと、結構スピード
アップされている部分もあるなと感じておりますけれども、やはり、5 年でものを、とい
うのではなしにですね、3 年で進める、大きなことは言わないですけれど、というぐらい
のスピードを持たないと、今の大阪の危機的な状況というのは解決できないんじゃないか
な、というように感じております。
まぁ、そういう意味ではですね、最初から 5 年と言う話がございますけれども、どう
しても、人が入れ替わり、何年か経ちますと、5年が10年ぐらいになり、もう最後の
ほうになると、まあ決算が大切であるとおっしゃいましたけれど、わからずじまいのな
し崩しで長引いてしまう、ということになりかねない、という感じがしておりまして。
そういう意味ではスピードを3年ぐらい縮めてですね、しかもきちっと年度年度で結論
を出して効率的にやっていただきたい。まあそれが市民にわかるようにしていただきた
い、というふうに感じております。それから3番目ということになりますが、このマニ
フェストの中にも、いろいろなこういう形にしたいというようなことがいろいろ出てお
りますが、数値目標が少ないような感じがしております。もうちょっとやはり、例えば
目標達成と状態を明確にして、その状態を例えば10点満点の10点とするならば、じ
ゃあそこまでいくには何点ぐらいと、進行率で何%いってますというようなお話をされ
ましたけれども、そういうような形でですね、すべてのものをやはり具体化していただ
ければ、よりわかりやすい状況になるんじゃないかなぁというように感じております。
もう一つ最後になるんですが、大阪商工会議所といたしましては、市場化テストを是非
やっていただきたいと。それぞれの業務において市場化テストをしていただきたい。会
議所としても前から提案をいたしております。ただ現在のところですね、なかなかその
状況には至ってない、もしくは市場化テストをし、委託しますよ、という状況で出たも
のもですね、あらかじめ、仕様が詳細にきちっと決まっておりまして、これなら創意工
夫する余地がないというようなことになれば価格はもう自ずと決まっていくということ
でございまして。やはりそういう市場化テストをすることによって創意工夫、民間の工
夫する力を利用してコストを下げようというのが基本でございますので。そういう意味
での工夫、市場化テストというのをもう少し考えていただきたいというように感じてお
ります。また、人員も比較的、平成 22 年には 3 万 4,000 名ぐらいにというお話が出てお
りましたが、その中でもいろいろありますけれども、やはりこれにプラス乗せていくの
はやはり計画にも入っておりますが、交通局のバス事業、地下鉄事業の民営化を推進し
ていくということによる、より一段の人員の削減ということが必要なんじゃないかと、
というように現在、感じております。一人ひとりの給料の問題については若干説明ござ
いましたけれども、細かくなるが、新聞ではですね、週刊誌かなんかで、バスの給料の
高い人がですね、鉄道にもっていっちゃって、高い人いなくなった状況に見せたとかで
すね、という報道があったりですね、いろいろ聞きますが、その辺は市の状況にいたし
ましてでもですね、まあ二つに分けるのかですね、一つに分けるのかですね、一つのイ
ンフラとしての交通という意味でですね、一つでやるんか、その辺も議論の余地が必要
だと思いますが、この辺はやはりより一段とその辺まで踏み込んで改革をしていただけ
れば非常にありがたいなあというように感じております。まあ我々どちらかというと外
野的応援団といいますか、そういう気持ちで一生懸命がんばっていきたいというような
気持ちで思っておりますので一つよろしく。
椋本委員:それではちょっと私の考え方、お話をさせていただきたいと思います。椋本彦
之でございます。実はこんだけどんどん改革をしていこうという役所がほとんどないの
が事実です。ところどころありますが、少ない。改革をせんと、ええかっこうだけして
いる。こういうところが大変多いのが事実でございます。そこらあたりで、今度は改革
をしていく、どんどん改革をしていくということで、去年、おととし、どんどん改革を
されていた皆さん、私はすごいなというふうに思っております。実はその中で關市長が
ドーンと、市長ということで、新しくということになりましたが、これも、そんなこと
は、どこにもないような1つの大きなエネルギーやったかなというふうに思います。
そういう中で、経費の圧縮云々、経費、やっぱり役所というのは、経費をきちっとや
っていくことが一番大切なんですが、どこともそんなことは少ないのが事実です。
それから、職員数の削減ということなんですが、ずっと昔から見てみたら、どんどん
増えていってます。役所の人が増えていくこと、これは、役所というのは、民間をきち
っと燃やしていくことが、役所の1つの大きなエネルギーだと私は思っておりますが、
実は役所がどんどんと増やしていってるのも事実です。第 3 セクター、いろんなことを
やって、これはあっちこっち、みんなこんなことをやってます。そして、いろんなとこ
ろへ行って、年齢がきたらそこへ行って、そこで何年間か行ったら、今度はぎょうさん
お金をもろて、また次のところへ行くというふうなことをやっておるのは事実でござい
ます。
こういうことを大改革をしていこうというのが關市長ではなかろうか、いや、今ここ
におられる方のエネルギーではなかろうかと、かように思います。
大体、よその会社をずーっと見てきたら、ええかっこうしてる会社は全部あかんよう
になってきてます。やっぱり改革をしていって、どんどん改革をしていったところは、
やっぱりよくなってきてます。それは見たらよくわかります。あかんとこはあかんよう
になってきてます。やっぱり上から、力があるからぐっと押さえてる会社は、全部だめ
でございます。やっぱり人を燃やしていくことが大事。まあ、そういう企業を見てみる
と、私、やっぱり、企業というのは人を育てていく、こういうことだと思います。で、
役所というのは、やっぱりそういう企業を、家業、企業を燃やしていくことが大事なポ
イントではなかろうかというふうに実は思っております。ところが役所がどんどんと自
分のところでやっていくのが多いのが事実です。そんなことではやっぱりだめ。それよ
りも、やっぱりこういう改革をどんどんしていこうという皆さん、これはすばらしい大
阪市ではなかろうか、かように思っております。どうぞ、改革をする人、知恵を出して、
よそのふり見てわがふり直せということで、どんどん改革をしていくことが大事なポイ
ントではなかろうかと思いますので、よろしくお願い申し上げたい、かように思います。
えらい言いにくいことばっかり言ってますが、ひとつよろしくお願いを申し上げて、ま
たいろいろと話し合いをしていくことも大事ちがうかなというふうに思います。ありが
とうございます。すいません。
黒田委員:今、皆さんのお話を聞きながら感じたことを申し上げますと、昨年からの改革
の動きの中で、大阪市は全国のいろいろな自治体の見本となるような改革をやっていく
必要があると思います。そういう意味で、今のマニフェストが掲げる内容、すなわち 3
年後なり 5 年後に目指しているレベルは、まだまだ他の自治体並みに追いつくための改
革のレベルであり、第 1 フェーズだと思います。さらに目指すべき次の第 2 フェーズの
レベルになるまで、改革をやっていかなければならないと思います。
ただし、他の自治体並みにするといっても現状との乖離が大きいだけに、到達レベル
はまずは世間並みにしまして、少なくともこのレベルは出来るだけ早くやってしまうべ
きレベルだというかたちで進めていただきたいと思います。市の当局にしてはこの目標
でもかなりしんどいレベルとは思いますが、それはあくまでも市の認識であって、ここ
までやって、やっと他の自治体レベルに到達するんだという認識を持っていただききた
い。
もちろん、改革の主体は大阪市の職員ですが、これだけのテーマをやっていくには、
まだまだやはり外部の力を十分に活用しながら、オール大阪の力を結集していただくぐ
らいのつもりで、いいものは何でも取り入れていくというかたちでやっていただいたら
と思います。今後、具体的な改革を進める段階でそうすることが、本当に具体的な成果
に結びつくと思います。
また、会議の運営につきましては、各委員から様々なご意見をいただいておりますが、
こういうことを具体的な形でいろんな活動の中にフィードバックしていただくというこ
と、意見は聞いただけで終わりというのではなく、次のときにも皆さんの意見をこうい
う形で取り入れているとか、そういう会議運営のことも含めてやっていただければ、よ
り透明な形で改革が進められるのではないかなと思います。
後委員:新入りなので、把握し切れてないかもしれませんが、少し気がついたことを 2,3 点
話させていただきます。一つ目はこのマニフェストを見させていただいて、いわゆる積
み上げ型から、経営トップの評価ということになっていると思うのですが、行政の風土
からいいますと、なかなかトップの会議体がトップとして機能するのはなかなか難しい
と思います。ただ、実際数ヶ月動いているわけで、当事者に質問するのは変だとは思う
が、そのトップの都市経営会議の機能の状況、たとえばどれくらいフランクに議論され
ているのか、メリハリのある明確な決定がされる状況にあるのかどうか、そのあたりが
どうかというのが 1 つ目。それから、2 つ目なんですが、今日お聞きした中身を含めて、
計画も委員の方から出ましたように一種の正常化計画という性格が非常に強いと思うん
ですが、大阪市の改革の出発点が、財務危機、厚遇問題ということだったわけですから、
それを解消する事自体が市民の期待になるのが今の局面だと思うんですが、最終的には
市役所が住民の生活の役に立つというところで評価されるので、問題が少なくなったと
いうところで評価されるのは、それは一時的な話だと思うんですね。そうすると、今、
財政の問題とか、今の問題をいかに解消するかというところの数値目標が非常にはっき
り出てますね。それがフォローされていっていると思うんですが、これを市民の側のサ
ービス水準とか、地域の住みよさとか、それを把握するような意味での数値目標を、そ
れと合わせてフォローしていかないと、内部的には問題は少なくなったけれども、住民
から見て何か地域がよくなったとか住みよくなったというところでの成果が出てないと
いうのでは、ただ 5 年間というスパンを見れば、それがよくなると思いますので、いわ
ゆる正常化計画から本来の実態としての住民向けの戦略計画にだんだん移行しなければ
いけないんだろうと思うんですが、そのへんをどういうふうに移行していくかという課
題が出てくるんじゃないかなというのが、2つ目。最後にマニフェスト。非常によく出
来ていると思うのですが、ちょっと弱いかな、と思ったところは、区のところなんです
ね。区の分権化という方向は非常にはっきり出てると思うんですが、政令市の場合の区
というのは、250 万で 24 区ということであれば、平均 10 万を超えるということですか
ら、これは明らかに自治体であっておかしくないはずのまとまりだと思うんですね。地
方自治法の改正でそこにある程度、議会とまではいきませんけども、一応、地域協議会
を置けるというふうになったわけですね。これはさらに下の地域自治区というのも、地
方自治法でも入っているわけで、そこでも協議会を置けるということになってまして、
実は上越市では、地域自治区の協議会を準公選制で運営するということを始めたんです
ね。選挙をやったうえで、法律では市長が任命するということなんで、市長は当選した
人を任命すると事前に表明してますんで、事実上選挙で地域協議会の委員が選ばれると。
そうすると、住民との関係でも代表性が非常にすっきりするということで、町内会の代
表、この町内会に入っていない人もいるわけですし、1人 1 票でなくて、1 世帯 1 票です
から、それと比べると非常にすっきりとした地域の代表機関というのが作ろうと思えば
作れるわけですね。ですから、いわんや、政令市の区というのはもっと、自治体であっ
ていいわけですから、単に実施の権限を分権化するということだけではなくて、予算を
含めた決定権を本格的に分権化するというのは当然今課題になるだろう思いますんで、
そういう意味で、区を、特に決定権の面を含めて、自治体化していくという方向とか、
さらにその下のレベルで、小中学校レベルのコミュニティレベルでの地域自治区とかで
すね、そういう都市内分権の議論も入ってきてもいいんじゃないかな、ということを少
し感じました。以上、3 点です。
上山委員:本部員、この会議のオブザーバーで、今日たまたま来られた細見さんもせっか
くですからコメントをお願いします。
細見委員:マニュフェストを拝見しますと、これからの実際の改革の素材がいっぱい詰ま
っているような感じを受けました。実行あるのみですが、そのためには1年ごとの到達
点も、具体的に市民にわかるような形で出していただくということが必要ですし、その
ためには、やはり、事務局体制をしっかりとやっていただかないといけない、というこ
とが一点です。それと、平成 18 年度、可及的速やかに取り組んでいただきたいと思うの
は、事業分析にもありますが、特別会計の再生です。特別会計をどのように再生させる
かについては、やはり国や自治体の工夫や手法などを検討すると同時に、市民の理解や
協力も必要になってきますから、説明の機会や方法というものも含めた形で、是非、具
体的に取り組んでいただきたい。市民の理解を広く深めるという点では、最近、プライ
マリーバランスという言葉が知られるようになって、どこの市がプライマリーバランス
を達成するのが早いかなどと注目が集まっています。プライマリーバランスを 2011 年に
達成するなどと宣言する自治体も出ています。そういう意味では、大阪市はプライマリ
ーバランスはいつまでに、こうやりますというのを長期の視点で周知していくようなこ
とも大切ではないでしょうか。もう一つは、昼間人口への呼びかけを積極的にやってい
ただきたい。地域住民の思いを大切に改革を実行されることはもちろん大事ですが、そ
れだけでは十分ではありません。大阪の魅力や活力というのは、昼間人口をいかに惹き
つけるかというところからも生まれてきます。ですから、たとえば、集客施設であると
かまちづくりであるとか、文化や教育とか、そういう昼間人口を呼び込めるような行政
施策というのも積極的に展開していただきたい。もう一つ、最後ですが、今、資産の流
動化ということで、各セクションの所有するものをまとめると書かれていますが、まと
めることに1年もかかることではないと思いますので、まとめてどのように流動化させ
るのかということを今年度にとりかかる形にしていただきたい。関連して、交通局やバ
ス事業なども、18 年度中にビジョンをしっかりと示していただかないと、市民は、空で
走っているバスを見て、あれは無駄ではないかというふうに日々感じておりますので、
そういう市民の目に見えるところの改革については、可及的速やかにやってやってくだ
さい。以上です。
上山委員:庄司さんどうですか?
庄司委員:いや、もう…。
上山委員:今日は結構ですか。はい、それじゃ、みなさん、ひととおりコメントありがと
うございました。それでは、私も委員として、今後のことについて意見、提案を申しあ
げたい。まず、ここの委員会は何をするのかということです。今日、皆さんから非常に
有益なご意見いただきまして、事務局でもいろいろ対応していただけると思うんですが、
やはり改革は実行段階に入ったということですので、この委員会のミッションは、一つ
は進捗のチェックです。さっきプロセス管理で、plan、do、see、という話が出ましたが、
当初立てられたマニフェストの目標がどこまで達成できているかというのを定期的に見
ていく。企業だと四半期ごとなんですが、初年度ということもあるので、そのあたりの
刻みは、市長のご意向などもふまえて考えていきたい。87 項目の市長のマニフェストに
加え、局長マニフェスト、区長マニフェストもありますので、どこまで細かく見るかは
別として、やはりチェックの対象としてはそこまで入れるべきだろうと。それから、二
つ目は、新たな課題が途中で出てくる。あるいは、改革が進んだから気が付く課題とい
うのもある。今日、皆さんのご意見の中からも、市民の参加の話であるとか、いろんな
アイディアが出てきた。これも、市長とご相談の上ですけれども、ここで新しく出てき
た課題についてもどのようにされるのか、出していただくような会議の運営をしたい。
それから 3 点目は、全国に対して、いい形で発信できるような、やっていることに関し
ては、非常にやっておられるということを発信するような形のお手伝いも、多分この委
員会がするべきだと思う。できてないことはできていないと、申しあげるけれども同時
にすごくやっておられることに関して、大阪の中だけではなく、全国に向けて何らかの
形できちっと評価する。大阪市はものすごく頑張っている割には、国会、あるいは中央
のメディアではあまり評価されていない。というか知られていない。去年のいろんな一
連の悪い問題に関しては、極めて各紙書いているわけですが、ここ一年の激しい努力に
ついてあまり浸透していない。それは、私のような東京に住んでいる大阪人にとっても
つらい状態ですね。以上です。
關市長:私のほうから、大変長時間にわたりまして、貴重なご意見をいただきましてあり
がとうございます。一言でいえば、前回も津村会長からご指摘がありました。これをや
っているのは改革やない。是正だと。まさしく是正のプロセスを今ふんでいるわけです
が、改革というのは日々、永遠にやらないと組織はだめになる。これは我々非常に重く
受け止めておりまして、そのことは決して忘れないで、やっていきたいと断じて思いま
す。やりたいと思っています。個々今日のいただいたご意見、それぞれ我々各項目別に
ですね、最後上山先生にまとめていただきましたけれども、ちゃんとした答えをですね、
どういう風にこれはしたと、今の現状ではこれは無理とかですね、これはきちっとやる
べきと思っておりますので、この会の運営についてもそういうことがありますし、これ
はちょっとお詫びせなあかんのですけれども、資料のお届けがですね、今日この会場で
と、今朝の段階で修正をいろいろやって間に合わなかったですね。もう少しでも早くお
渡しできればですね、せっかく来ていただいてる委員の方もですね、議論もしやすいと
思いますので、これからそういう努力もしていきたいと思います。もう一つ伺って感じ
たのは、一つは広聴広報機能をというかですね、口利きなんかに関してもですね、これ
は地方自治体の行政に対しては非常に大事な分野なんですが、いささか大阪市の場合お
ろそかにされてきたと、聞いて市民にもちゃんと答えると、区役所に今ずっと回ってい
るんですが、区役所の職員もですね、広聴箱、投書の箱を備えているんですが、無記名
が非常に多いんですが、これに答えるいろんな工夫をしてくれている。掲示板を作って
何日にこういう投書がありましたと、これには今こうしていますとか、今全部の区役所
で回答ができてないので、これをもう少しうまく整理して、広聴広報機能をもう少しし
っかり重点を置けば、さっきおっしゃった口利きですとかせんでもですね、議員に言っ
たほうが早いというパターンを無くすということが極めて大事ですし、これは、間接的
には議会のレベルアップにつながると思いますので、これもやらなあかんと思います。
区の中でもいろいろそういう準公選的な、大阪市の場合、約 300 の小学校区がありまし
てですね、これは連合町会という組織になってまして、そこからの代表と担当の区役所
職員でチームを作って定期的に会をやろうとか、そういう試みをやってますので、公選
ではないんですけども、年寄りがあまり入らんようなそういう組織を工夫してやってい
るようですけど、IT という言葉を使ったらまた入ってくると言うてましたんで、そうい
うこともありますし、上越市のことはもうちょっと調べたいと思いますけども、その辺
はやらなあかんと思いますし。情報公開、これ、細見委員にも大変積極的にやっていた
だいて、少しずつそっちの方もいってると思いますが、もっと徹底した情報公開と、そ
れと冒頭にも津村委員がおっしゃたんですけど、分かりにくい。これは、いろんなシン
ポジウムを開いても、専門家の方も大阪市のホームページを読んでも、言葉がまず判ら
んということをおっしゃいます。これ公会計のあり方とかですね、いろんなこととの関
連もあるんだろうと思いますけども、その辺も、分かりやすい情報やなかったらね、情
報出していることにならないということも言われてますんで、それぞれ今日頂いたこと
も、きちっともう一度こっち側で整理して、4 月から、補助機能的な、事務局的な役割を
果たせるものを作りたいと思ってますので、そこでかなり整理はできるだろうと思って
ます。もう一つは進行管理、この会議の下に第三者の評価委員会、これを設置しますの
で、そこも、局長・区長マニフェストについての進行管理ができると思いますし、もう
一つは外部のコンプライアン委員会、これは設置するということにしております。条例
を提案してますし、条例事項ではないんですけど、我々が要綱で決めればいいんですけ
どね、これも設置することに決めて、委員の方の固有名詞も決まってますので、これは
これでやっていきたいと思います。この推進会議の間隔、ちょっと前のは空きすぎまし
たんでね、月 1 回ということを想定しているんですが、これだけたくさんのご意見があ
るということで、それが適当か、あるいは、出てきていただける委員の方のご都合もあ
るでしょうし、これはもう一度ご意見をうかがって、3 月に 2 回とか、あんまり空かない
ようにですね、これちょっと1回ご相談をさせていただきたいと思います。今まで、今
日の朝まで考えてたのは月1回かなと思ってたんですが。中身がかなり重い、1回目と
いうこともあるんでしょうが、それは相談させていただきたいと思います。
本当に率直なご意見をいただいて、非常にわれわれ参考になりました。これからも引
き続きよろしくお願いします。ありがとうございました。
津村委員:最後に1つだけ。今日こんな記事があったんですがね、毎日の夕刊です。バラ
バラというのがね。こういうのを読むと、本当に・・。
關市長:今日の夕刊ですか?
津村委員:昨日の夕刊です。これを見てガックリしちゃって。やっぱり、そういう意味で
は情報機能というんですか、市はこれだけやってるよということを、情報を構築して、
1ケ所に集中して、極端に言うと、副社長クラスをそういうところへ投入する。そうい
う意味では、さっき上山先生もおっしゃいましたけども、大阪市はやってるんだという、
積極面、PRできるような、そういう形にしたらいいなあというふうに。今どうなって
るんか知りませんが。バラバラの資料がポンポン出るんじゃなくて、やっぱり市として
まとめると、変なマイナスイメージが少なくなるかなという気がします。まあ、そうい
うことをあえて。
關市長:一定の戦略的なものは、いるだろうと思いますね。
永尾部長:本日は長時間ありがとうございました。ただいまをもちまして会議のほうは終
了させていただきます。次回の開催につきましては、あらためて日程調整をお願いした
いと思いますので、よろしくお願いいたします。どうもありがとうございました。