福沢小学校

平成23年7月 夏休み号
福沢小学校
いよいよ夏休みを迎えることとなりました。
今年の夏休みは、子どもたちにとってどんな休みになることで
しょう。日ごろ、なかなか落ち着いて取り組めないことに挑戦
する。スポーツで気持ちのいい汗をかく。自分なりの課題をも
って研究するなど、有意義な夏休みにしてほしいと願っていま
す。暑い夏、体調管理に気をつけて、心と体にいい汗をいっぱ
アメリカの国旗にある星の数は?
いかきましょう。
4日の月曜日に全校朝会で本校卒業生の澤口貴則さんに、アメリカの学校の様子など、スライドを使
って話してもらいました。彼は今アメリカ在住なのですが、夏休みを利用して日本に帰ってきているの
です。学校ボランティアとして何日か、この福沢小学校に来てくれているのでした。
彼は高校生ですが、学校に自家用車で通学していることや、日本のハンバーガーのサイズとアメリカ
とでは、同じMサイズでも全然大きさが違うなどということにびっくりする子どもたちでした。まさに、
具体的な国際理解教育の場となりました。
5年生
林間学校
無事終了しました!
6 月 29.30 日の 2 日間、県立足柄ふれあいの村で 5 年生の林間学校が行われました。学校で開校式をや
り、荷物を背負ってふれあいの村めざして出発。梅雨とは思えない真夏日でしたが、太陽に負けずに歩
き切った子どもたちでした。夕食は自分たちでカレーライス作りです。火起こし器を使って、まずは調
理の火をつくるところからスタートでした。これがなかなかで、ぱっとついたグループがあるかと思え
ば、大汗をかいてやっても、煙が出るのがやっとというグループもあります。火のありがたさを痛感し
た子どもたちでした。
外で食べる 手づくりカレーは最高の味でした。生涯忘れられな
ない味となったことでしょう。
子どもたちの姿を見ていて、実際に体験することの大切さを痛感
しました。火を起こす、ご飯を鍋で炊く、食べた後の後始末、グル
―プでの協力、また夜の闇の静けさ、早朝のすがすがしさなど、は
じめて体験する子どもたちは、はじめはどうしていいか分からず戸
煙が出てきた!
あと少し!!
惑い、立ち止まってしまいます。しかし、なんとかしようと動き出
し、試行錯誤する中で一つひとつを学んでいくと、嬉々として活動するのでした。
一つひとつの体験が経験となって子どもたちの中に「生きる力」としてはたらくよう、この夏休みも
直接体験できるようなこと、ちょっと工夫がいるようなことを、たくさんたくさん子どもたちに提供し
てあげてください。
毎日の見守り ありがとうございます
先日、日ごろのお礼も兼ねて、暫金時隊の方々の朝と放課後の交通指導の現場にお邪魔しました。す
べてはまわれませんでしたが、雨にもかかわらず、早朝から、また夕方、それぞれの場所できっちりと
指導に当たってくださる方々に、あらためて感謝です。
本来は、私たち教師や保護者がやらなければならないことをこうやって毎日やっていただけることのあ
りがたさをしみじみ感じました。ありがとうございます。
暫金時隊の皆さんにお話を聞いてみますと、やはり、子どもたちの朝や帰りの挨拶が今一つのようで
す。挨拶はコミュニケーションの第一歩と、皆さんも積極的に子どもたちに声をかけてくださっている
ようですが、無反応の子どもたちもいるそうです。でも、中には、「おはようございます」だけでなく
「行ってきます!」
「いつもありがとうございます」「ただいま」などと笑顔で返す子どもたちの姿もあ
りました。1 年生でもちゃんとできている子はいますし、残念ながら6年生でもできない子はできませ
ん。 ちょっとしたことですが、コミュニケーション能力や心の成長の大きな差です。
「あいさつは
目を見て 先に
元気よく」を合言葉に、学校でも引き続き指導していきますが、家庭
でも折に触れ、具体的な指導をお願いします。
温故知新 「永安貯金」 と二宮尊徳の教え
毎年、本校では、児童、教職員を含めて「永安貯金」を行って
いますが、この「永安貯金」とは、いったいどういうものなのか、
保存されていた資料をもとに調べてみました。
永安貯金が創設されたのは、昭和 15 年、当時は上郡中の学校が
二宮尊徳の教えをもとにした報徳教育全盛の時でした。特に、この
昭和 47 年に制定された規約
福沢小学校は県の指定を受けて盛んに研究を進めていたようです。机上の研究に終わることなく、実践
化をすすめようと、その一つとして「永安貯金」をスタートさせたようです。上郡の学校でも、「報徳
善種金」という名のもとに、確か昭和 56 年ごろまで集められていたことを記憶しています。
戦後、新教育の時代となり、報徳教育は影をひそめてしまいました。本校でも、永安貯金のみ形だけ
引き継がれてきていたようでしたが、昭和 46 年、開校 70 周年の折、その記念行事基金として当時の教
育長、PTA 会長、校長などが相談し、関係者の合議承認を得て「本校教育の充実振興のために支出する」
ことになったそうです。この時、今後も、記念行事等の基金として活用できるよう、創設の精神に則り
規約を作成し、継続して取り組んでいくことを確認、現在に至っているとのことでした。
二宮尊徳の教え、報徳教育からくるこの永安貯金は、この貯金の規約にもあるように「善種を積んで
永安の道を立てる。
」つまり、日ごろコツコツとみんなで蓄え合い、いざ事が起きた時にみんなのため
に活用できるような基金の具体的な姿なのです。尊徳は各地の農村復興の折にこのことを指導していま
した。
本校では、こうやって脈々と先人の遺産である「永安貯金」が、皆さんや地域の協力で受け継がれて
きているのです。先人の思いとともに、次の世代にしっかりと継承していきたい大切な学校の宝物のひ
とつです。